概要
作るにも食べるにも手軽な事から、パーティーやピクニックといったイベントによく出される、洋風軽食の代表格。コンビニエンスストアではおにぎりと並び定番の商品となっている。
具は様々で、カツやハムといった肉類や、レタスやトマトといった野菜、タマゴサラダ、ツナマヨなどが一般的となっている。使用するパンは一般的には食パンだが、クロワッサンやフランスパン(バゲット)を用いる事もある。水気でパンがふやけないよう、具材に接する面にバターやマーガリン、マヨネーズなどの油分を塗っておく事も多い。
サンドイッチの由来
サンド(砂)とウィッチ(魔女)以外はなんでも挟んで食べられるからサンドウィッチ……なわけはない。
もちろん砂の魔女とも関係ない。
紳士の国で奇跡的に生き残った「料理」の一つで、普及したのは18世紀ごろ。その他の奇跡はフィッシュアンドチップス、ローストビーフ、朝食、茶菓子だろうか。
イギリスのサンドイッチという貴族が考案した……という逸話が有名だが、正確には人名ではなく、サンドイッチという地方の領主「第4代サンドイッチ伯」の事であり、本人の名前はジョン・モンタギュー伯爵。彼は貴族にして英国海軍大臣であり、仕事や趣味のトランプの間に、片手間で食べられるように作らせていた、という説がある。
そもそもの話、パンに具を挟んで食べるという行為自体は古代エジプトでパンが生まれた当時から既に行われており、料理として大きく広まったのがサンドイッチ伯によるものというだけである。
島国ゆえに海軍力を重視する英国において海軍大臣の職を任されていたサンドイッチ伯が、激務の合間の食事としてこれを摂っていたのを他の者も真似しだしたとか、彼の政敵が彼を「貴族のくせに夕飯を茶菓子で済ませる無粋な奴だ」と風評操作を行おうとした結果だとか、様々な説がある。
ちなみにサンドイッチは貴族の慣習、ティータイムにおいて出される「軽食」の定番であり、サンドイッチ伯が当時好んで食べていたとされるサンドイッチは、高級な白パンに、貴族のステータスであるキュウリを挟んだものである。
キューカンバーサンド
冷涼な気候をもつイギリスの地では、夏野菜であるところのキュウリの露地栽培は難しく、一般には他地方で栽培されたキュウリを酢漬けにしたピクルスが食されていた。そのため「生のキュウリ」を食べられるという事は、よい温室と優秀な庭師の二つを持つ事の証明であり、イギリス貴族のステータスとされたのである。
チップバティ
一方、労働者や低所得者などには、パンにフライドポテトを挟んだ「チップバティ」が食されてきた。材料が食パンとじゃがいものみで原価が安く、ダブル炭水化物で腹もちがよいためである。
比喩の一つとして
上記のように、本来は食べ物を指す「サンドイッチ」だが、キャラクターが人や物に挟まれた状態を表現する言い回しとして使われる事がある。そういった作品を鑑賞するときにはそれぞれの表情に注目すると関係が見えて面白いかもしれない。
日本では挟む事を「サンド」と言うが、英語ではそのようには略さない。しかし、sandwichを「挟む」という意味で使う事があるのは共通している。
関連イラスト
サンドイッチ
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バリエーション:カツサンド ハムサンド タマゴサンド / 卵サンド / たまごサンド ツナサンド フルーツサンド BLTサンド クラブハウスサンド ホットサンド
親戚のようなメニュー:ハンバーガー ホットドッグ 焼きそばパン