概要
1984年から1989年まで『月刊コロコロコミック』誌で連載されていた、ながいのりあきによる漫画。
「弱小サッカー部」をメインに据え、そこからチーム全体が成長していく姿を描いた少年サッカー漫画。
キャラクター造型および配置、舞台設定などキャプテン翼の著しい影響が伺えるが、同作に比べ掲載誌の年齢層に合わせたストーリー構成となっており、1986年には第32回小学館漫画賞受賞し、同年テレビアニメ化されるなど好評を博した。
単行本はてんとう虫コミックスで全20巻刊行。2001年「ワンツーマガジン社」より、てんとう虫コミックスにて未収録だった話を含む完全版として全6巻が刊行された(未収録話が入っているのは6巻だけである。原作にはない作者が描いたイラストとメッセージが載っている。原作は全日本少年サッカー大会地区予選で優勝を果たし、よみうりランド行きを決定して終わるが、愛蔵版では哲也が転校する事になって終わる)。
日韓ワールドカップ開催記念として愛蔵版として再発刊され、ドイツワールドカップの時には開催記念として「株式会社G.B」より、南陽戦が完全収録された「熱闘編」と西山戦が完全収録された「涙の友情編」が「G.B.ベストコミックス」として出版された。
同書には書き下ろしの中学生編が収録されており、内容は、中学生になった本郷、翔、水島、上杉らが北原中でチームを結成して全国に挑むというもの。
「熱闘編」での書き下ろしが地区予選決勝、「涙の友情編」での書き下ろしが全国大会決勝戦で、決勝戦の相手は水島(弟)率いる宮城県代表チーム。
あらすじ
名門清水ヶ丘FCの補欠だった大地翔が北原小学校へ転校し、北原キッカーズに加入する。
しかしキッカーズの所属する地域には全国大会ベスト4の南陽SC、西山SSSといった強豪がひしめき、それらとの対戦の際には常に大差で破れていた。
キャプテンの本郷をはじめ部員達も、その境遇に甘んじていたが、翔のサッカーに対する真摯な態度に影響を受け、失った情熱を取り戻していく。
そして南陽SCの上杉、西山SSSの水島兄弟といったライバルとの対決を通じて、共に成長をしていく。
登場キャラクター
北原キッカーズ
- 大地翔(CV:鈴木富子)
- 本郷勝(CV:伊倉一恵)
- 石井健太(CV:つかせのりこ)
- 原たけし(CV:渡辺真砂子)
- 原きよし(CV:大谷育江)
- 小畑英夫(CV:安達忍)
- 大高守(CV:高乃麗)
- 野口学(CV:頓宮恭子)
- 高田哲也(CV:冨沢美智江)
- 古賀信介(CV:柿沼紫乃)
- 浜本直人(CV:鈴木三枝)
- 太田太一(CV:TARAKO)
- 一之瀬金時
- 栗田保
南陽SC
西山SSS
帝和FC
その他
アニメオリジナル
- 上杉明菜(CV:江原由希子)
- 朱里(CV:大和田りつこ)
- ユキエ(CV:小林優子)
- ヒロコ(CV:神代知衣)
- 畑中(CV:羽村京子)
- 江川(CV:片岡富枝)
- 大上コーチ(CV:目黒裕一)
- 藤原(CV:増岡弘)
- 堀江光太郎(CV:島田敏)
- 徳光(CV:塩屋浩三)
- 大地歩(CV:本多知恵子)
- 大地広
- 大地緑
- 西村知美(CV:西村知美)
アニメ
1986年10月15日から1987年3月25日まで日本テレビ系列局(ただし山梨放送除く)ばかりかフジテレビ系列局約2局、テレビ朝日系列局約3局(全て当時。しかも後にみな日本テレビ系列にネットチェンジ)にて放送された。全23話だが、実際には26話作られていた。
放送時間は水曜19:30 - 20:00だが、この枠でアニメが放送されるのは、(一部アニメの『おてんば宇宙人』を除いて)1971年9月~1972年12月放送の『新・オバケのQ太郎』以来13年9ヶ月振り。
典型的なスポーツマンガである原作に対し、アニメでは原作にはない女子キャラクターが増やされ、翔や本郷以外のメンバーにそれぞれスポットを当てた話も作られるなど、全体に学園ドラマ的色彩が強い。
本放送時には、特別番組をあてがわれたが故に15話が、放送終了前倒しの為に3話分が、それぞれ放映されなかった。のちにこれらの未放映分は何らかの形で放送されてはいる。
視聴率の低迷は裏番組に『めぞん一刻』(フジテレビ系列、ただしあいつとこいつとそいつは放送日時差し替え、アソコとアレは30分前倒し)があったことが大きく影響している。
その当時の『めぞん』のチーフディレクターは『魔法のスターマジカルエミ』の安濃高志であり、シリーズ構成は『魔法の天使クリィミーマミ』の伊藤和典であった。
当作品の総監督は『魔法のアイドルパステルユーミ』の鴫野彰、シリーズ構成は『魔法の妖精ペルシャ』の富田祐弘であり、皮肉にもぴえろ魔法少女シリーズの中心スタッフ同士の対決になってしまったのである。
さらに言えば先述の通りフジテレビ系列局約2局は、本番組を垂れ流す(後楽園球場からのプロ野球セ・リーグ中継の絡み)ために『めぞん』の放送時間を30分前倒しにしていた。
その他の競合番組としては『連想ゲーム』(NHK総合)、『新水曜スペシャル』(あいつとそいつとこいつ除くテレビ朝日系列局ばかりかなぜかフジテレビ系列局約2局)、『石坂浩二のスーパーアイ』(TBS系列局に加えてなぜかフジテレビ系列局約1局)があった。
最後の対南陽FC戦で、アニメ本編と異なりキッカーズが勝つバージョンが、DVD-BOXのdisc7に収録されている。
主題歌
オープニングテーマ
「君は流れ星」
作詞:売野雅勇、作曲:中崎英也、編曲:武部聡志、歌:西村知美
エンディングテーマ
「銀河の少年」
作詞:売野雅勇、作曲:中崎英也、編曲:武部聡志、歌:西村知美
各話リスト
話数 | サブタイトル |
---|---|
第1話 | はらァー!ほんとにこれがサッカー部? |
第2話 | グズの太一がオンボロチームを救った! |
第3話 | デコ、サッカーなんてやめてしまえ! |
第4話 | あの上杉と対決だ!南陽戦キックオフ!! |
第5話 | あきらめないぞ!絶対1点とってやる!! |
第6話 | そんなバカな!キャプテンはエッチだ? |
第7話 | とどけ!空に舞う友情のサッカーボール |
第8話 | はらァー、健太君の幻のスーパーシュート |
第9話 | 大ピンチ!ボールのけれないキッカーズ |
第10話 | えっ健太とデコ退場!ラフプレーに苦戦 |
第11話 | 結婚反対!?守くんがうけたヘンな挑戦状 |
第12話 | 学も明菜も優勝だ!キッカーズが応援団 |
第13話 | コンピューターサッカーをぶっとばせ! |
第14話 | バカにするな!倍速シュートを決めろ!! |
第15話 | 哲也の特ダネ!気分はキッカーズ探偵団 |
第16話 | ゲッ!とんでもないコーチがやって来た |
第17話 | キッカーズの大もめバレンタインデー! |
第18話 | どうしたの?試合中に立ち去ったコーチ |
第19話 | さあ公式戦だ!でも野球部とトラブった |
第20話 | 見つけたぞ!白鳳エイトバックの弱点 |
第21話 | ナゾのチーム出現!第2試合は大乱戦? |
第22話 | GO!ライバル上杉との熱闘が始まった |
第23話 | 君は流れ星!燃えつきろキッカーズ |
番外 | ひとりぼっちのエースストライカー |