Observer_on_Timeless_Temple
おぶさーばーおんたいむれすてんぷる
これは、未来を取り戻す物語―――
不運と偶然から“最後の一人”となった駆け出しのマスター候補生
出会いと別れを繰り返し、歴史を歪める七つの特異点を越えて
“人理修復”の大事業に挑む
『冠位指定』――― 「グランドオーダー」の幕が開く―――
概説
TYPE-MOONのスマホアプリRPG『Fate/GrandOrder』の第一部サブタイトル。
第2部「Cosmos_in_the_Lostbelt」の発表に前後する形で、後発的に発表された。
直訳は「観測者は時間無き神殿に」、型月っぽくすれば「時間神殿の監督者」か。
ストーリー
2015年―――。
文明から隔絶されたとある雪深い山脈で、一つの計画が動き出した。
魔術協会・天文台の所属機関「人理継続保障機関フィニス・カルデア」は、ある巨大なプロジェクトの発動に乗り出した。
それは人類史に降りかかる歴史の時間軸の外からくる脅威―――、すなわち「特異点」を発見し、それを速やかに除去することで、100年先の未来を保証する事業。
それを可能にする、肉体と霊魂を霊子化して疑似的な時空転移をおこなう『レイシフト』の執行である。
それまで観測できていた2017年からの未来は、観測可能だった未来領域から突然消失してしまった。
このままでは人類の未来は2016を以て終了することが判明、―――否、「証明」されてしまう。
AD.2004の日本に観測された「特異点F」の探索に向かうべく、この日のために集められた48人の若きマスター候補生たちが招集された。
魔術協会から選抜された40名、外部から引き抜いてきた一般候補者から8名の精鋭たち。
その一般候補の中に、一人の少年/少女がいた。
まだ日も経たないうちからシミュレーターでの訓練に叩き込まれ、右も左も分からないまま呆然とカルデアを歩く彼/彼女の前に、一匹の白い動物が飛び出してくる。
それを追ってきた眼鏡を掛けた儚げな少女―――マシュ・キリエライトと縁を結び、彼女から「先輩」と呼ばれ親しまれることになった。
事前説明で居眠りをやらかし、所長オルガマリー・アニムスフィアに叱責され、自室待機を命じられて割り当てられた部屋に向かうと、医療担当であるロマニ・アーキマンと遭遇する。
しばし和やかにか話に興じる二人だったが、―――突然の轟音と振動がカルデアを襲った。
鳴り響く警報、画面に映し出された燃え上がる中央区画。
少年/少女は任務に向かったマシュを思い出し、ロマニの制止を振り切って燃え盛る管制室の中でマシュを探し回る。ふと見ると、マシュは大きな瓦礫の下敷きとなって動けずにいた。
マシュを励まし、彼女に請われて手を握る少年/少女。
直後に、真っ赤に染まった地球観測モデル「カルデアス」とそのシステムが起動。
二人はカルデアスの光に呑まれ、そして―――
生き残った最後のマスター候補生と、それを慕い「デミサーヴァント」となって付き従う後輩の少女。
「人理修復」の大事業、人類史を揺るがす七つの特異点と聖杯を追う『冠位指定(グランドオーダー)』の旅路が始まる。
- 特異点F 炎上汚染都市 冬木
- 第一特異点 邪竜百年戦争 オルレアン :「救国の聖処女」
- 第二特異点 永続狂気帝国 セプテム :「薔薇の皇帝」
- 第三特異点 封鎖終局四海 オケアノス :「嵐の航海者」
- 第四特異点 死界魔霧都市 ロンドン :「ロンディニウムの騎士」
- 第五特異点 北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム :「鋼鉄の白衣」
- 第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット :「輝けるアガートラム」
- 第七特異点 絶対魔獣戦線 バビロニア :「天の鎖」
- 終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン :「極天の流星雨」
特徴
ゲーム開始時に最初に触れるシナリオ。
序盤は『FGO』における入門編、中盤まではその応用編、そして後半から終盤にかけての3つの章が本番という、なかなかの長期戦となる。
特に第六特異点からは難易度が一足飛びに難しくなるうえ、シナリオの長さもさらに増していく。一方でここから奈須きのこ氏執筆による、これまで以上に重厚なドラマ性を持ったストーリーとなるため、決して飽きることはないだろう。
期間限定イベントの多くは、時系列の関係から特異点Fから第一特異点の攻略か、本部そのものの攻略が前提条件にされることが多い。
そのため、年に数回ほど(特に本編の新規シナリオ実装前に)ストーリークエストのAP消費半減キャンペーンを展開している。
また、2018年からは新たに「フォロー」機能が追加。本部のメインクエストに限り、フレンド承認を得ずとも宝具を使用可能な状態でサーヴァントを借りられるもので、特に急いで攻略を進めたい新規マスターを支援する機能となっている。
そして以降の1.5部「Epic of Remnant」、2部「Cosmos in the Lostbelt」の基盤となっている物語でもあり、本部でも未だに未解決の事象が散見されるブラックボックスの多い章ともなっている。
元々人気低迷によるサービス早期終了の可能性も想定し、この1部だけでも一応の完結を迎えられるように構成を組んでいたとの事。