日本を代表する巨匠の一人。本名である。「24年組」のひとり。
河出書房は近年「少女漫画界の偉大なる母」と表現したが、彼女に影響を受けた作家は数多い。
2016年に「漫画表現の革新と長年にわたる創作活動」に対する業績として「朝日賞」を受賞。漫画家としてこの賞を授与されたのは手塚治虫、水木しげるに続く3人目となった。
未だに第一線で、精力的に新作を発表し続けている。
概要
巨匠どころか神と呼ばれる事も少なくない。安彦良和も「神」と称している。
その作品は文学的、あるいは文学を超えているとも言われ、文化人たちが多く批評の対象としている。よしもとばななに「彼女はドストエフスキーのようだ」と強く勧められた文学評論家のジョルジョ・アミトラーノは「私にとって萩尾望都の漫画は未知の新しい物体だった」と評している。
宮部みゆきは「天才とはこういう人のことを言うのです」、山岸凉子は「私が初めて出会った天才」と称しており、各界のクリエイターからリスペクトを受けている。
女子美術大学芸術学部アート・デザイン表現学科メディア表現領域客員教授。
作品のジャンルはSF・ファンタジー・ミステリー・ラブコメディー・バレエもの・心理サスペンス、歴史ものなど幅広い分野にわたる。
特にSF作品への評価は総じて高く「バルバラ異界」では日本SF大賞を受賞。
漫画でSF大賞を受賞した作品は、萩尾と大友克洋の「童夢」の2作のみである。
星雲賞のコミック部門も3度受賞しており、最多受賞者となっている。
幼い頃から母親に、姉妹と比較されたり漫画を否定されたトラウマから、多くの作品において「母親」は不在であるか死亡する。
「母と子」の確執と「親殺し」をテーマとした作品は多い。
2016年に発表した「寄生獣」のトリビュートでは、田村玲子の娘を描き話題となった。
漫画家を志したきっかけは、手塚治虫の『新選組』に影響を受けたことによる。
1997年には『残酷な神が支配する』で第1回「手塚治虫文化賞マンガ優秀賞」を受賞している。
代表作
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舞台化
復刊ドットコム
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ゲゲゲの女房:同じく日本を代表する漫画家の水木しげる夫妻を描いた自伝並びにドラマで、これを見た母親が漫画家に対する考え方を180度ひっくり返し、ようやく娘の偉業を認めるようになった。