概要
2017年10月に公開され、物語は前作「霹靂天命之仙魔鏖鋒II斬魔錄」に続く。
一切登場していない作品である。
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作品解説
タイトルの前半は過去作「霹靂天命」からとったもので、「戰禍邪神」は単体で八歧邪神を指すが、次回作で詳しい意味がようやく判明する。
次回作「霹靂天命之戰禍邪神Ⅱ破邪傳」と合わせて「戰禍邪神」シリーズと呼ばれ、本作はその前編である。公式では前作と前々作「仙魔鏖鋒」と合わせて、四つの作品を「霹靂天命」シリーズとも呼ばれる。
「戰禍邪神」シリーズの前編で、天邪八部眾たちの復活から、邪神の封印を解放するところまで描く。
素還真は本作に登場しないが、現存する彼の弟弟子や義弟たちが同時に出場する作品である。
青陽子が十数年ぶりに、主要人物として再登場する部分も、作品の見どころの一つ。
あらすじ
人覺の陰謀により、天跡と君奉天など、中原正道の重鎮が命を落としていき、一頁書も身動きが取れなくなった。そんな中、天邪八部眾たちが次々と姿を現し、苦境神州の各地に封印された八歧邪神の龍首を解放すべく、中原で戦乱を繰り広げる。雲徽子、談無慾ら中原正道が、神州を守るべく、八部眾に対抗する。
道武王谷にて、龍首の解放を阻止する劍子仙跡と劍非道。その矢先に、八部眾の一人・收萬劫が青陽子と共に現れる。八部眾に加担し、龍首を解放した青陽子は、武林に新たな変化をもたらす。
邪神の体が封印された示流島にて、蝴蝶君が家族を救うべく、邪獄明王率いる勢力に立ち向かう。邪神と対峙する莫召奴、莫召奴の姿をまねる謎の人物「御天者」。各地にて、邪神の復活を巡る戦いが始まる。
一方、西武林では劍族と鬼族の因縁により、謎の勢力「閻羅鬼獄」も密かに動き出す……。
主な登場人物
道教組織「聖龍口」の主。
收萬劫と共に行動し、八部眾に加担する。
その真意は果たして……。
雲海仙門の仙人。
「斬魔錄心法」の剣技で、武林各地に潜む龍首の消滅に力を尽くす。
月才子の異名を持つ賢人。
邪神復活を止めるべく、武林各地に奔走する。
三先天の道教先天。道教の強者を巡って、收萬劫と戦いを繰り広げる。
天邪八部眾の一人「阿修羅王」。青陽子と共に龍首の解放を行う。
道教を中心に動き、その強さで劍子仙跡らを圧倒する。
北域一の刀客。示流島で遭難する家族を救うため、劍隨風と共に邪獄明王と戦う。
東瀛出身の美青年。示流島の天照神社に囚われ、八歧邪神の魂と対峙する。
繫雪衣(けいせつい)
西の儒教組織「一筆春秋」の剣士。
姑蘇還劍との出会いで、劍族と鬼族の因縁に関わっていく。
天邪八部眾
(てんじゃはちぶしゅう)
本作の主な敵。「天邪眾」、「八部眾」とも呼ばれる。
八歧邪神の部下で、邪神復活のために行動する。
鸑變迦羅(がくへんから)
天邪八部眾の一人「末邪王」。骨の翼を持つ刀使い。
各地を奔走する中で、自分の息子・小樂と再会する。
闇禘(あんてい)
天邪八部眾の一人「御邪王」。闇の結界と妖獣を使いこなす術者。
仲間の復活と龍首の解放を積極的に行う。
馭能天(ぎょのうてん)
天邪八部眾の一人「競邪王」。收萬劫の親友で、刀を武器とする戦士。
前作で一度死亡するが、魂が恨吾峰に憑りつき、乗っ取ろうとしている。
鬼麒主(ききしゅ)
天邪八部眾の一人「鬼龍王」。骨の扇を持つ陰険な策士。
息子の玉離經を仲間に引き入れようとする。
蚩羅(しら)
天邪八部眾の一人「夜叉梟王」。マスクをかぶる梟雄。
白川凌花と歪んだ恋愛関係を持つ。
邪獄明王(じゃごくみょうおう)
天邪八部眾の一人「邪獄明王」。他の八部眾と違い、示流島を中心に活動。
邪神復活のために蝴蝶君の家族をさらい、生け贄にしようとする。
天邪八部眾の筆頭「眾天邪王」。
天跡の死体に憑りつき、乗っ取ろうとしている。
一部シーンのみ姿が見られ、本格的に登場するのは次回作から。
德風古道
(とくふうこどう)
大規模な儒教組織。繫雪衣が所属する「一筆春秋」もその支部にあたる。
龍首を保有しており、襲いかかる八部眾と戦う。
德風古道の主事。フランクな性格。
実の父・鬼麒主の復活に動揺する。
俠儒無蹤(きょうじゅむしょう)
德風古道上層部「昊正五道」の侠儒。剣術を得手とする侠客。
動揺する玉離經を助ける力強い味方。
德風古道上層部「昊正五道」の法儒。君奉天の役目を引き継ぐ。
法儒の就任から、慕靈風と距離が縮めていく。
慕靈風(ぼれいふう)
德風古道北支部の主。おおらかな女剣士。
もう一つの肩書が「昊正五道」の鳳儒・映霜清(えいそうせい)。
正体が御鈞衡に見抜かれ、距離が縮めていく。
德風古道の皇帝。「昊正五道」の最深部に鎮座する。
保有する龍首を自身が鎮座する場所に移し、暴走を抑える。
示流島
(じりゅうとう)
苦境神州と東瀛の間に存在する島。東瀛の植民地。
八歧邪神の体が封印されており、邪神復活に向けて戦火が起こる。
蝴蝶君の家族。示流島で遭難し、邪獄明王に生け贄としてさらわれる。
蝴蝶君の相棒である天然ボケが剣客。
邪獄明王を無力化させる「血闇之力」の能力を持つが、使うたびに命が削られる。
用語
龍首(りゅうしゅ)
邪神復活の要件の一つ。本作のキーワード。
かつて八歧邪神が戦いに敗れた際、剣士たちに切り取られた八つの龍の首。その首は苦境神州に持ち帰られ、各地に封印された。邪気を放っており、解放すれば邪神の復活につながる。破壊が難しく、特定の技でないと消滅できない。
本作に登場しない疏樓龍宿の敬称と無関係である。
東瀛百妖巻に登場する最強の妖怪で、八つ首を持つ邪竜。通称「邪神」。
本作のタイトルに深く関わる。「厄禍」という強大な邪気を駆使し、天邪八部眾を率いて世を乱した。かつての戦いで退治され、体が示流島に封印される。八部眾が次々復活したことで、邪神復活のために動き出す。苦境神州の破滅を目論む。
モチーフは日本神話のヤマタノオロチ。