「拙者は化け物かも知れん。しかし、人類よりも優る。故に拙者はボウケンジャーに従う事は出来申さぬ。」
「苦しめる?車やゴミで地球を苦しめている人間に、自分の愚かさを思い知らせているだけで御座る」
CV:坂口候一
概要
風のシズカに生み出されたツクモガミ。古い団扇と新しいクーラーから「影忍法・ツクモガミ変化の術」で新たなツクモガミを生み出そうとするも、彼女のミスでぶちまけたゴミと融合してしまい誕生した。
顔がボウリングの玉なのがチャームポイントで、手持ち武器もボウリングのピンとなっている。
「影忍法・ツクモガミ変化の術」による合成対象は2つの器物が限界であり、3つ以上では強いツクモガミを生み出せないと言う欠点がある。
更に全てが使い物にならないゴミである為に知能も低く、おまけに優し過ぎる性格の持ち主である為に忍者としては使い物にならず、文字通り出来損ないの失敗作である。
そんな彼がプレシャス「知恵の果実」を口にする所からTask.25の物語は動き出す。
活躍
シズカのドジで出来損ないの失敗作としてこの世に生を受けると、呆れたゲッコウはヤイバに「ヤイバ、お前達だけで行くが良い」と命じた為、彼と共に知恵の果実の入手に赴く。
斯くして「知恵の果実」を発見した映士の目の前に現れて強奪に掛かるも、余りの頭の悪さに知恵の果実の入手に失敗する。
その事に怒るヤイバは自身を見限り、シルバーを倒す為の捨て駒として爆弾の札を貼り付けるが、シルバーに札を剥がされ、「お前なんか倒す気もしねぇ。もう帰れ」と見逃された為に「は~い。帰りま~す」と返して素直に帰還。
戻って来たアクタガミは晩御飯抜きのペナルティを言い渡され、「お腹空いた!」と駄々を捏ねていると、偶然入手していた知恵の果実を食べた事により大天才となり、深夜にふと目が覚めたシズカの見ている前で全ての忍法を理解し、会得。そのままダークシャドウを抜けてしまう。
最初はボウケンジャーと共にプレシャスを管理しようとするが、行き違いから人類に絶望し、次第に人類を滅ぼそうと行動がエスカレートしていく。
シルバー以外のボウケンジャーを様々な忍法で翻弄し、クーラー攻撃で変身解除にまで追い込む。シルバーが変身して一人止めようとするも結局歯が立たず、愚かな人類を自らの手で滅ぼして地球を救わんと言う使命を語るアクタガミ。「それを救うのが知恵の果実を食べた拙者の使命で御座るよ」と言い切る彼に対し、映士は叫ぶ。
「使命って何だよ!?誰がそんな事決めた!?」
そして人々を苦しめずにやれる方法を探そうと手を差し伸べる映士に心打たれ、改心しかけるアクタガミだったが、彼の食べた知恵の果実は効力を失い掛けていた。
すると不意に背後からヤイバが現れ、背後から刀で一突きにされると、そのままゲッコウの影忍法・オオガミの術によって操り人形として巨大化する。
巨大戦ではサイレンビルダーを一方的に攻撃するも、ダブルウォーターシュートで吹き飛ばされ、サージェスを出奔する前に友情の証と言ってシルバーに預けていた札の力で爆散。
「友情の証は暴れるお前を滅ぼす物だったって言うのか…?馬鹿な…馬鹿な……」と悲嘆に暮れる映士だったが、其処へ等身大の姿に戻ったアクタガミが現れる。
末に知恵の果実の効果は失われ、元の馬鹿に戻ってしまったアクタガミだが、映士にキュウリをねだった後、彼に促されて森の中へと逃がされた。
「これで良かったんだな。アクタガミ……」
森の奥へと消えて行くアクタガミの後姿を、映士は何時までも見守っていた……。
余談
モチーフはライナーボーイの他、団扇やクーラーやゴミも含まれる。
前者のライナーボーイに関しては特に胸部がソーラーパネル、腹部の扇風機がエンブレムを思わせる形なのが分かる。
名前の由来はゴミを意味する芥(あくた)+ツクモガミ。
彼が登場したエピソードのタイトルは「禁断の果実」だが、8年後に『仮面ライダー鎧武』と言う、その禁断の果実の争奪戦へと発展して行く物語がニチアサで描かれるとは誰も想像だに出来なかっただろう。
今エピソードはシリーズ恒例の戦隊ヒーローと怪人の交流回となった。多くの場合、ヒーローと怪人の交流は結局怪人が倒されて終わると言うビターエンドがお約束であり、このアクタガミもその例に漏れなかったが彼の場合、倒されこそしたもののそれは表向きでそのまま生還と言う珍しい結末である。
番組の終わりの恒例のコーナー・「今日のスーパー戦隊」では、『星獣戦隊ギンガマン』が紹介された。
声を演じた坂口氏は『特捜戦隊デカレンジャー』でパウチ星人ボラペーノを演じて以来、2年目のスーパー戦隊シリーズ出演となった。翌年の『獣拳戦隊ゲキレンジャー』では臨獣ゲッコー拳モリヤの声を当てている。
関連タグ
轟轟戦隊ボウケンジャー ネガティブシンジケート ダークシャドウ
ギガノイド第7番「新世界より」:『爆竜戦隊アバレンジャー』に登場したゴミの寄せ集め繋がりの巨大怪人。
ポルターガイストマイナソー:13年後に登場する、同じくゴミで身体が出来た戦隊怪人。
バラリベンジャー・グリモワールマイナソー:存在が想定外・失敗作繋がりの戦隊怪人。前者は戦隊ヒーローと怪人の交流回に登場。
ゴセイナイト4年後に登場する追加戦士で登場当初は賢くなった彼と思考が似ているが、内容が過激だった事から本来の持ち主にも近い。