制限カード(せいげんカード)とは、トレーディングカードゲームにおける公式ルール上、デッキへの投入枚数を制限されているカードのことである。
概要
カードゲームでは通常、デッキに入れられる同名のカードは3~4枚までと規定されている。
そんな中、主にユーザー側の創意工夫の結果「製作者側の想定を超えて」強すぎる等の理由でフル投入されると困るが、禁止する程でもないという事で設定されているのが、制限カードである。
禁止カードとの違いは、一応使えるのでせっかく集めたカードが無価値になる事がないということ。但し(制限解除されない限りは)2枚目以降が無駄になる事には変わりはない。
作品によっては1デッキ枚数制限はないが、それ以外のテキストやルールなどに制限がかけられている物も存在する。
その一方、他のカードゲームでは禁止カードクラスの効果が別のカードゲームでは制限だったり、無制限で投入出来るという物もあるが……。
遊戯王OCGにおける制限カード
デッキに1枚までしか入れられず、禁止カードの次に制限が厳しい。
多くは使い勝手の良いカードで、1枚でも十分に戦局を左右できる効果を持つ。
1枚だけでは大した事はないが、3枚投入されるとえらく猛威を振るってしまうため、制限されるというケースもある。その場合、使い勝手は大きく下がってしまう。
ハイランダー(同名カードは1枚のみ入れるスタイル)のスタイルを取っている場合は、禁止カードにならない限りは影響は無いに等しい。
発動条件が緩く、コストも低い全体除去カードは制限→禁止となっていく傾向がある。
そのため、いずれ禁止化される可能性が高いカードの集まりとも言える。
といってもネフティスの鳳凰神のように、新しいカードの登場(による相対的弱体化)により、逆に制限が解除されるケースもある。
なので、ラインナップは禁止カードより流動的である。
が、どうあっても3枚投入されるとゲームバランスを崩すカードが解除される事はないだろう。
「死者蘇生」など、禁止と制限の間を往復していたカードも存在する。
デュエルリンクスではLIMIT1があり、OCGとは違って種類に関係なく1枚までしかデッキに投入できない。
そのため、OCG以上に厳しい。
原作においては、OCGで言う制限カード扱いは「死者蘇生」のみ言及されていた。
遊戯王OCGにおける代表的な制限カード
封印されしエクゾディアとその四肢パーツ
関連イラスト
マジック:ザ・ギャザリングにおける制限カード
TCGの元祖・マジック:ザ・ギャザリングにおける制限カードは、他のカードゲームとはまったく異なる理念で設定されている。以下に相違点を記す。禁止カードの項も併せて参照されたい。
ヴィンテージ以外のフォーマットにおける制限カード
制限カードは存在しない。ゲームバランスは禁止カードによって調整される。したがって、全てのカードは(ルールテキストにない限り)4枚使えるか、1枚も使えないかのどちらかである。
ヴィンテージにおける制限カード
他のフォーマットとは異なり、原則として制限カードまでしか存在しない。禁止カードはあるが、ゲームバランスとは別の理由で問題があるものである(禁止カードの当該項目参照)。
どんなに壊れたカードでも1枚までは使えるため、他のフォーマットでは考えられない強力カードのオンパレードとなる。
この形式では、強力なカードは無論のこと、それらのカードを簡単に引いてこられるサーチ(山札から好きなカードを探しだす能力)も制限される。
ブシロード製TCGにおける制限カード
フューチャーカードバディファイトのみ「限界突破ルール」、他のゲームでは「カード使用制限に関するルール」という名称となった。
通常の「何枚までしか使用できない」制限の他、特定のグループ中どれか1種類しか使用することができない「選抜」(デュエル・マスターズにおけるプレミアム殿堂超次元コンビに近い)、特定の役割(ファーストヴァンガードなど)として使用することができない制限が存在する。
また、現行のブシロード製TCGの大会環境では、原則として「単一勢力(クラン・タイトルなど)デッキでないと大型大会参加できない」というレギュレーションがあった。これは、無制限時代のヴァイスシュヴァルツにおける、「神木ハンデス」など2つ以上の勢力のカード混合を前提にしたコンボデッキがぶっ壊れたため、開発方針変更の結果である(ただしミリオンライブ版765プロとブラスター・ダークのような、本来のデザインの意図によって特定の別勢力のデッキに使用可能という例外もある)。
なおカードファイト!!ヴァンガードにおける、アニメ新シリーズ放送の合わせ2019年5月よりに新シリーズのカードしか使用できないルール『スタンダード』(スタン落ち)の設立された。公式主催大型大会におけるフォーマットは新シリーズのみと新旧混合(『Pスタンダード』)の2本柱となったものの、その以下である半公式主催大会とショップ大会はスタンダードのみ開催の場合が多いため、事実上の全カードプールがリセットという異例な事態となった。これに関しては賛否が分かれており、スタンダートにしてもインフレしてしまい、古いマークなしのカードが大半の大会使えなくなったた若しくはあまり追加・再録されないため大半ユーザーが離れてしまっている。
デュエル・マスターズにおける制限カード
殿堂入り(デュエル・マスターズ)を参照。
バトルスピリッツにおける制限カード
こちらのタグを参照の事。
ポケモンカードゲームにおける制限カード
MTG同様、レギュレーションで使用可能なカードプールが異なっており、最も多くのカードプールを有する「殿堂レギュレーション」(DPtシリーズ以降のすべてのカード)では、カードごとに殿堂ポイントが決められており、4ポイントを超える構築はできないことになっている。
ただし、フラダリの奥の手などぶっ壊れたカードは、制限ではなく直ち禁止された例もある。
WIXOSSにおける制限カード
公式では繭の部屋と表記される。
こちらもオールスターとキースタンで分けておりきちんと強化や販売のすみ分けができている。
枚数制限(2016年1月21日制定)
2枚制限
- 《忘得ぬ幻想 ヴァルキリー》
- 《修復》
- 《先駆の大天使 アークゲイン》
1枚制限
- 《ロック・ユー》
- 《RAINY》
同時使用不可(2016年1月21日制定)
- 《創世の巫女 マユ》と《真名の巫女 マユ》
- 《羅原 Ar》と《MAGIC HAND》
複数パターン
- メインデッキに《幻獣神 オサキ》が入っている場合《THREE OUT》《修復》は入れられない。
- ルリグデッキに《ブルーコードハート V・@・C》が入っている場合《レゾナンス・マーチ》《レゾナンス》は入れられない。
- ルリグデッキに《ロック・ユー》が入っている場合《スピリット・サルベージ》《烈情の割裂》は入れられない。
アンジュ・ヴィエルジュにおける制限カード
詳細はこちらを参照。
また、コンビネーション制限カードという組み合わせができないカードも存在する。
関連タグ
竜崎一矢:闘将ダイモスの主人公。スーパーロボット大戦のTCG版である「スクランブルギャザー」において、制限カードとなっていた時期がある。その効果に関しては八汰烏と類似している為、そちらのリンクを参照の事。