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肉屋を支持する豚の編集履歴

2020/12/08 01:20:37 版

編集者:SkyStone

編集内容:でしたらもう少し“ここでいう転向とはどういう意味および意図なのか”を明確に説明すべきでは?あと、それのアンチがファンの意識を転向させる目的で使っているという根拠がない以上、現在の用法が“成功”か“失敗”とも言えないし。

概要

具体的に含まれた意味としては「いつか自分たちを殺すであろう者達の支持者」

すなわち、「本来ならば不都合な、対立的する思想を持つ者に好感を抱く」という矛盾した状態を表している。敵に塩を送るに近い一種の利敵行為と見ても良いかもしれない。

「対象の実態を知らない、そもそも調べようともしない情弱」という意味が込められる事もある。

発祥は2000年代末の海外新聞のコラムで用いられた「肉屋を熱烈に支持するブタたち」という一文とされるが、具体的にいつどこで製作、記載されたものなのかは不明であり、完全に日本で作られた造語とする説が濃厚となっている。

一応似たような意味になる表現としてクリスマスに賛同する七面鳥なることわざはあり、そこから着想を得ている可能性はある。メイン画像はどちらかと言うとこちらに近い。鳥だし。

背景

おそらく萌え豚というネットスラングも念頭に置かれていると見られる。

当時のネット上における大きな関心事は表現規制であり、特に「先進的」とされた東京都の政策に対してはここpivivでも「青少年健全育成条令改悪反対」なる記事が作られるほど批判が強まっていた。

一方国政においては麻生太郎(2008~09年内閣総理大臣)および自民党への支持が厚く、麻生の側も「オタクの聖地」秋葉原で重点的に選挙活動を行うなど当時の首都圏を中心としたオタクとの相思相愛とも言える関係が築かれていた。

その麻生は単なる漫画好きでしかなく、この状態が続けば規制が全国に波及しかねないという危機感がこの言葉を用いる原動力となった事は想像に難くない。

また、「醜く肥え太った資本主義共」というアジテーションが意識されている可能性もある。

元々は冷戦時代に「西側世界」を揶揄する目的で盛んに用いられていた言葉だが、当時の日本を含む西側出身国では新自由主義による格差社会が問題となっており、まさに「肥え太る勝ち組」と「痩せ細る負け組」への二極化が現実のものとなっていた。

少し遅れてブラック企業社畜家畜のように扱われる労働者の意)という言葉も広まっており、決してネットでも問題意識は低くなかったはずなのである。

麻生はこの解決にも消極的であり、肥え太る勝ち組の極致である麻生を今以上に強くしようとする愚かさが説かれたわけである。

影響

結局麻生政権は直面したリーマンショックに対応しきれず国民の不興を買い、短命に終わった。

後任は自民党ですらない民主党政権となり、この言葉の目的は一応達成されたと言える。

もっとも民主党政権も満足の行く対応を打ち出せず、本格的な景気の回復は安倍晋三と共に再び政権に返り咲いた自民党を待つこととなる。

麻生も失脚したわけではなく副総理財務大臣という重鎮に留まり、「アベノミクス」の実行役などとして大いに権力を振るい続けた。

それらも必ずしも評判の良いものではなかったが、選挙で信を問われると最終的に自民党が大勝して追認されるという構図が常態化し、安倍・麻生は空前の長期政権を維持しながらほとんどフリーハンドに等しい状態で政策を進行させていった。

その一因は「豚」と呼ばれた人々が政権の「岩盤支持層」となって支え続けた事にあり、それはすなわちこうした批判がかえって「北風と太陽」式に彼らをより麻生や自民党に懐かせた事に起因していると言っても過言では無い。

対する「豚」の側は次のように総括している。

  • 麻生は肉屋かもしれないが、餌をくれる。民主党は愛護団体かもしれないが、何もくれない。
  • いつか殺すという事は、今は生かすという事と同義である。
  • ならば今を生きるのにも必死な社畜が麻生や自民党を支持するのはむしろ自然なのだ。

と。

「俺達の麻生」ブームとは決して無知信仰ではない確信犯だったというわけである。

また、当初の表現規制問題にしても、結局東京都を含めて大きな混乱には至らず、最早往時のような危機感は消え去っている。

「萌え豚」が自ら「ブヒる」事をアピールし始めたように、この言葉を使われても何の問題ですか?と開き直る人の方がかえって多くなっている。

そのため現在では、杞憂」や「針小棒大」という意味を込めて使われる傾向が強くなっている。

派生

後者の用法から分岐する形で、完全版商法ガチャなど、阿漕な商売を行う作者や企業を何故買い支えるのか」といった意味合いで用いられる場合もある。

こちらは2010年代に入ってから悪質なソーシャルゲーム社会問題化するのに比例して使用が増加したが、上記の流れによって元の用法としての使用が低調になった事、SNS時代に入って消費者間で発生する不満から来る「炎上」の沸点が下がる傾向になった事、それに伴い直接金銭が絡まずとも対象への批判に繋げてくる案件が増えた事などにより、次第に政治経済のと言うよりもオタク界の内ゲバの枠組で語られる傾向が強くなってきている。

早い話がクソゲークソアニメ論争、あるいは信者/アンチ対立の類である。

とは言え、そうしたものの何を「悪質」および「問題」とするかは政治経済以上に判断の分かれる所であり(その対象の内容がクソであるかと感情論である事が多い)、極めて個人的、あるいは少数派の主張であったり、そもそもその問題とされる案件が以降のコンテンツシリーズの趨勢を判断できる根拠になるのか、それの嗜好者にとって現実的な不利益を与えうるのかもわからないものだったりと、元々の用法よりも批判としての説得力に乏しいと言わざるを得ない。

良くも悪くも象徴的存在であった「麻生太郎」との関連性が薄れてこの言葉の響きだけが広がってしまった現在では、その糾弾の対象となっているコンテンツのファンに対して翻意(=思想の転向)を促す戒めにもなっていない、ただ漠然と「批判、否定されて然るべきなコンテンツとそれの発信元(※個人の感想です)を支持、許容し続けている無能(※個人の感想です)な奴ら」を指す程度の煽りとして使われているのが実情となっている。

いずれにせよ、「豚」を動かしたければより魅力的な「餌」を用意して自発的に動くよう仕向けるしかないという事なのだろう。

余談

精肉店や飲食店などでは、商品としている動物達をシンボルマスコットにしている所も少なくない。中にはすごくいい笑顔で客引きをしていたりするが、この言葉とは特に関係無いと思われる。

関連

ことわざ 手の込んだ自殺

 萌え豚 情弱 表現規制 社畜 麻生太郎

レッテル貼り 誹謗中傷

ネット右翼:言う側も言われる側も同じ勢力と認識している節がある。

ニコニコ大百科 肉屋を支持する豚:当初から麻生の支持者が多い環境だったという事もあり、付属する掲示板では様々な角度からの否定意見が見られる。

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