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宇宙大帝ゴッドシグマの編集履歴

2021-05-17 15:10:38 バージョン

宇宙大帝ゴッドシグマ

うちゅうたいていごっどしぐま

東映が手掛けたロボットアニメ。

概要

1980年3月から1981年2月まで東京12チャンネル他にて放送された。


トリニティエネルギーという超パワーを動力とするスーパーロボット、ゴッドシグマと

未来から襲来した異星人・エルダー軍との戦いを描く。・・・のだが、敵味方の事情などが二転三転し、話が進むにつれてとんでもない展開と化していく難易度の高い作品でもある。また、敵味方の善悪の逆転など今までのSF作品でも類を見ない演出を見せているのも特徴である。

OPテーマは一部でとても有名。


近年ではスパロボ参戦に伴い、キラケンのせいで若干ネタ的な作品にされがちな気も。


製作は東映本社。実際の製作は西崎義展のアカデミー製作が担当しているものの、優秀なる作画スタッフはほぼ「宇宙戦艦ヤマト」シリーズと「メーテルリンクの青い鳥チルチルミチルの冒険旅行」に持っていかれたため、作画もほぼ海外からのグロス発注が殆どで、作画的には御世辞にも良くないレベルだったと…。(下請けがくじ引きで作画担当を決めていたり、描いてあればいいという意識の低さだったりでメインスタッフが現場に任せられなかったと述べていた)また火事で丸々初合体回をはじめとする何話か焼けてしまい、シナリオを改稿せざるを得なかったという。しかし2クール目に入るころには何とか持ち直しており、新規の合体バンクや必殺技バンクは気合入れまくりの作画だった。演出や物語の方向性が決まったのもそのころからである。

制作会社の関係か、宇宙船などメカが「ヤマト」や「宇宙空母ブルーノア」的。

また、新谷かおるがキャラクター原案を担当したので地球人がファントム無頼、エルダー軍がエリア88の登場キャラに似ている。特にファントム無頼は連載時期が重なっていることもあり本編にゴッドシグマの玩具を登場させたりしてた。


原作は前作同様八手三郎


ある新聞でタイトルが「宇宙大帝ゴッドグマ」と誤植された事がある。


あらすじ

木星の衛星イオまで入植が進んだ西暦2050年、地球は謎の敵エルダー軍の奇襲を受けた。エルダー軍はイオを占領すると今度は地球のトリニティエネルギーを奪うべく、コスモザウルスでトリニティシティに攻撃を開始した。イオ出身の壇闘志也たちはゴッドシグマで地球とトリニティエネルギーを守り、そしてイオを奪還するべく長い戦いを繰り広げてゆく。


だが、エルダー軍がトリニティエネルギーを狙うのには理由があった…。


関連イラスト

宇宙大帝


メカニック

ゴッドシグマ

空雷王

海鳴王

陸震王

ビッグウイング


用語

トリニティエネルギー

木星の衛星・イオで採掘されるイオニウムを圧縮させることで次元を歪ませ、そこから取り出される超エネルギー。圧縮している時間内でのみ時空湾曲が生じるため採取量に制限がある。イオニウムはあくまで次元湾曲の触媒にすぎず、エネルギー生成元は不明とされる。

補給・強化・回復(防御)の三大要素を備えており、未来のエルダー軍はそれで強化された兵器に苦しめられていた。エルダー側もトリニティエネルギーに匹敵するエネルギー源を探していたが実験は失敗、副次的に誕生したタイムワープ技術を用いてトリニティが開発されたばかりの西暦2050年へ向かうこととなる。


トリニティシティ

トリニティエネルギー開発のために建設された施設。建設の際にマルチーノ財閥からの支援を得ているため半民間施設といえる。

最重要施設であるためかなりの重武装を施しており、動く要塞と化している。通常は海岸に設置されているが戦闘の激化により海上へと避難、度重なるエルダーの攻撃により半壊状態に陥り、市民からの非難も相まって厄介払いの目にあっている。そのうえスポンサーであるはずのマルチーノにも厄介払いにされ、勝手にロボを売りさばこうとしたり、貯蔵しているイオニウムを独占されたりしていた。

海岸沖で応急処置を行った後は沖合で宇宙要塞への改造工事を行った。シティが窮地に陥ったときにやむなく緊急発進したが、それが博士離反の決定的な原因を作る結果となってしまった。


エルダー帝国軍

およそ200年後の世界で宇宙規模で膨大な勢力を持つ帝国。しかし未来の地球軍からの攻撃を受けており、壊滅寸前にまで追い詰められていた。

理由は、地球軍を中心とした太陽系連合軍が同盟を結ぶために近づいたためであるが、力ずくで勢力を広げる地球側の思惑に疑問を持ったエルダー側がそれを拒否、報復としてトリニティエネルギーを用いた超兵器で一方的に攻撃されるという結果を招いた。

追い詰められたエルダーはタイムワープ技術を利用し、トリニティエネルギーが開発されたばかりの時代・西暦2050年に軍を派遣することを決断する。


帝政であるため皇帝直下の組織『元老院』が存在しており、軍の命令はそこから下される。その上にエルダー皇帝が存在するが、名前が出ただけで劇中に登場していない(敵側のトップ(ラスボス)にあたる人物が登場していないこと自体ロボットアニメとしては異例。ただし皇帝自身は戦争の元凶ではない)。

そもそも帝国自体一枚岩ではなく、穏健派と過激派の対立が戦前から起きており、戦争によってそれが表面化する形となった。ガガーンのような過激派が軍の主導権を握っているのも戦争の影響と言えなくもない。


2050年に派遣された軍はテラル所有の大型宇宙要塞艦一隻のみ(ガガーンもそれと同等の要塞艦に乗って派遣されてきたので一時的に二隻となったが、テラルを気に入らないガガーンはテラル艦を攻撃し轟沈させている)だが、この時代の地球にとって十分脅威の存在といえた。さらに最重要拠点であるイオを占拠しているうえ取り残された移住民が人質に近い状態であるため、うかつに手を出せないのも地球にとってマイナス要因であった。




コスモザウルス

エルダーが開発して侵略用の怪獣タイプのロボット。木星圏を制圧した際に確保した大赤班から発生した物資とエネルギーを使用して製造しているが、物資の関係上ワンオフのものが多い。のちに外装にメサ発明の特殊反射メッキを施され防御力を強化したが、新兵器『シグマブレスト』でそれを剥がされる羽目となる。

そのほかにも用途別に開発された戦闘・攻撃メカや巨大ロボットを導入しており、ゴッドシグマを窮地に陥れている。



キャラクター

CVが二人の場合は原作、スパロボの順

トリニティシティ

壇闘志也 (CV:富山敬関智一)

空雷王のパイロット及びゴッドシグマのメインパイロット。木星でも作業ロボットを操縦していたこともあり、空雷王初搭乗の際に難なく操縦をこなしていた。木星圏生まれで家族もイオ在住だが、エルダー襲撃時には地球のイベントに参加していたため難を逃れている。しかし家族はイオに取り残されており、トリニティシティが木星圏にたどり着いた時に父と再会した。

最初は木星圏を奪ったエルダーを憎んでいたが、事情を知った後は反逆者となったテラルに協力することに。最終回で友が遺したタイムマシンでゴッドシグマと共に未来へ旅立つ。


ジュリィ野口 (CV:安原義人)

トリニティシティの研究員で風見博士の弟子で海鳴王のパイロットも担当する。理論的な考えを持っているため、直情的な闘志也とは度々激突することも。弟子であるにも関わらず風見博士の信頼は完全に得ておらず、トリニティエネルギーにしても詳しい製造方法を教えられていなかった。彼も木星に家族を残しており、地球に連れ戻すための資金をオークションなどで貯め込んでいた。


吉良謙作 (CV:玄田哲章)

通称キラケン。陸震王のパイロットで、度々破壊されるシティの修理担当にもなっている。闘志也とは木星時代からの親友で、行動を共にすることも多い。エルダー襲来直前までイオに在住していたが襲撃時に地球に逃げ延びており、その際に家族と死に別れている(それでも本人は家族の無事を信じていたが)。

スパロボでは「みんなのかわいいキラケンだぞ」のセリフの通りコメディキャラで通っていることで有名。


風見博士 (CV:富田耕生)

いわゆるマッドサイエンティストであるトリニティシティの管理者。トリニティエネルギーの開発者でもあるため、エルダー側にとっては戦争の原因を作った張本人でもある。息子が一人いるがエルダーの戦闘に巻き込まれ死亡。そのときから心境の変化が生じ始めたが、秘密の実験所を暴露されたことで加速的におかしな行動を取るようになる。そして終盤にはエルダー側に寝返るという味方側の博士としてあるまじき失態を起こしてしまう


春日理恵 (CV:滝沢久美子)

トリニティシティの秘書で、自ら戦闘指揮も執る。実は空雷王にも乗り込んでおり、闘志也の代わりにパイロットを務めたことがあった。幼いころ風見博士に養子として迎えられ、それ以降は父のように慕っていた。そのこともあり、終盤の博士の裏切りには動揺を隠せなかった。

闘志也のことを気にしており、ミナコとは度々激突することに。


ミナコ・マルチーノ (CV:吉田理保子)

マルチーノ財閥の一人娘。令嬢であるためにワガママな性格で、勝手にロボを操縦したり、勝手に闘志也に一目ぼれして度々アタックするなどかなりの無茶ぶり。それが原因でトリニティシティに居座ることとなったが・・・。


エルダー帝国軍

テラル (CV:小原乃梨子鶴ひろみ)

エルダーの総司令官だが、詰めが甘いところがあり、特に闘志也に対しては躊躇する場面も見られた。実は本物のテラルではなく恋人であるリラが影武者を演じていた。トリニティシティに侵入した際に闘志也と邂逅し、以降は友として陰から助ける存在となる。


ジーラ (CV:吉田理保子)

リーツ (CV:飯塚昭三)

テラルの部下。女性科学者であるジーラと副官で戦闘指揮官でもあるリーツの二人組。この二人は仲が悪く、度々喧嘩を繰り広げていた。しかしテラルへの忠誠は本物で、ガガーンに拘束された際に命を懸けてテラルを助け出した。


ガガーン (CV:寺島幹夫藤原啓治)

エルダー元老院から派遣された司令官でタカ派軍人。テラルの基地を部下ごと破壊、不要と感じた部下を容赦なく切り殺すなど冷酷非道な人物である。テラルの正体まで知っており、彼を失脚させる要因をつくるなどかなり質の悪い存在。まとめサイトなどでも有名。


ダルトン (CV:屋良有作) ※ナレーションも担当

ガガーンの副官および戦闘指揮官。ジーラリーツの二人組とは異なりメサとの仲は良好・・・なのだが、度重なる失態で悪化、結局はメサに裏切られることに。


メサ (CV:山田俊司)

ガガーン側の研究者。裏切りに次ぐ裏切りで誰も相手にされない孤高の人物。


意外な結末

本作はタイムパラドックスを扱っているが、序盤はあえてそれを伏せていた。中盤からエルダー側の台所事情が少しずつ解明していき、後半から終盤にいたってはそれを中心とした展開が繰り広げられていく。そして結末は意外な事実が判明することとなる。


同時期に放送されたロボットアニメ『宇宙戦士バルディオス』や『伝説巨神イデオン』と同様、結末が視聴者の予想を裏切ったアニメであり、二転三転する先の読めない展開で話題になった作品でもあった。ただし根本的な解決こそされてないものの(地球や人類が滅亡する結末ではないものの未来に起きている事実は変わらないため危機は回避されていない)、根源である戦争を止めるため主人公が未来へ旅立つという希望のある方向で終了しているので、3作の中では比較的まともな終わり方をした作品といえる(他は打ち切りに近い終わらせ方であるから余計に)。


しかし序盤の作画の乱れと演出の不安定さが後を引くこととなり、他2作と比べると当時の評価はそれほど高くなかったという(評価が見直されたのはスパロボ参戦やDVD発売以降)。そのうえ視聴するにもソフト関連が最近まで発売していなかった(DVDが発売したのは2011年3月。現在は入手困難)ため、比較的ソフト関連に恵まれている他2作と比べると知名度が低く、主題歌は知っていても内容は知らないという人もいるほどであった。現在では内容や上記の展開などで評価され、隠れた名作ポジションに収まっている。


関連タグ

未来ロボダルタニアス(前番組)

百獣王ゴライオン(後番組)

ガタケット…OP曲が正午に流れる。いわゆる「昼の儀式」と呼ばれ、サビの拍手(シグマシグマ、ゴッドシグマの部分)を会場内で行うことが恒例となっている。

太陽系…ED曲『レッド・ブルー・イエロー』のサビで、冥王星も含む9つの惑星が配列順に連呼されている。

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