概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場エピソードはTC7巻収録「ネズミとばくだん」。
家にネズミが出てパニックになったドラえもんが、ネズミを退治する為に取り出した対惑星級の戦略兵器。
その様子を見て慌てたのび太と玉子が「ネズミは驚いて逃げていった」とドラえもんを誤魔化して安心させたことで、実際には未使用のまま終わっている。
本当に地球を破壊できるのか
この爆弾が本当に地球を破壊する威力があるかどうかは、ファンの間でもよく議論されている。
基本的にひみつ道具は未来デパートで一般販売されている商品である。それを考慮すれば、22世紀では地球を破壊できる兵器が子供の小遣い程度の金額で大量生産・販売されているということになる。
その為、地球破壊爆弾とはあくまでも商品名にすぎず、「実際に地球(惑星)を破壊出来る程の威力はない」とする説もある。
空想科学読本によると「大きさから地球を破壊するほどの威力はない」とのこと。ただ、物体を自由に大きくすることが出来る「ビッグライト」が存在する世界観である以上、単純な大きさは何のあてにもならないとも言える。
しかし作中では地球破壊爆弾の他に、戦車を一撃で吹き飛ばす威力を持つ「ジャンボ・ガン」と、ビルを一瞬で煙にしてしまう「熱線銃」が登場しており、TC9巻収録「ぼく、桃太郎のなんなのさ」では「原子核破壊砲」という物騒な道具が登場している。
それに加えて、ドラえもんが取り出すひみつ道具の中には全知全能の力を行使出来る道具さえ存在する。
これらの事実を考慮し、「地球(惑星)を破壊する爆弾程度であれば普通に販売されていてもおかしくない」とする説もある。
関連道具
- ミニ地球はかいバクダン
スピンオフ作品『ドラえもんゲームコミック ザ・ドラえもんズ』に登場したひみつ道具。
名前の通り小型の「地球破壊爆弾」で、爆発の規模はとても小さくなっているが、それでもダイナマイトに近い破壊力を持つ。
外観は黒色の小さな球体だが、地球そのものを吹き飛ばすほどの威力を持つ。詳細は項目を参照。
「地球破壊爆弾」及び「超高性能爆弾」の完全上位互換と言える道具で、こちらは公式サイトにて「銀河全てを破壊するほどの威力を持つ」と明言されている。詳細は項目を参照。
余談
連載当初は「原子爆弾」というド直球の名前だったが、TC収録時に現在の名前に改められた。原子核と電子の構造を想起させる図が描かれているのはその名残である(その為、上記の空想科学読本の結論は初期設定であれば正解と言える)。ただし水田版アニメに登場する地球破壊爆弾については、上記の図は描かれていない(「ネズミが去るまであと4時間」、「出木杉にも苦手を作れ」等)。しかしネーミング及び威力の物騒さで言えば「地球破壊爆弾」の方が遥かに上回っているだろう。
なお『宇宙戦艦ヤマト』の「重核子爆弾」、『超時空要塞マクロス』の「反応弾」等も「自粛により今の名前になった」とされている。
TC27巻収録「恋するドラえもん」では、ドラえもんは惚れた猫に恋敵がいることを知った際、嫉妬のあまりこの道具を取り出し、恋敵を吹き飛ばそうとした事もある(上記の「ネズミとばくだん」では、あくまでもネズミの抹殺が目的)。ただし作中では道具の名称は出ていない。大山のぶ代版アニメ「ぼく失恋しちゃった」では「未来爆弾」という名称に変更されている。
その他、原作版で登場する爆弾やミサイルが、水田版アニメでは地球破壊爆弾に変更されていることがある(「驚音波発振機」等)。
『新・鉄人兵団』の冒頭では、ドラえもんが地球破壊爆弾とほぼ同じ外観のミサイルを取り出しており(例によって未使用のままで終わるが)、『ひみつ道具博物館』では「なんでも館」に展示されているひみつ道具の一つとして登場している。
トヨタ制作の実写版『ドラえもん』のCM「のび太の学科試験」編では、他のひみつ道具と共に一瞬だけ登場している。
また、小説版『鉄人兵団』おいて、のび太は「今思えばこけおどしの爆弾だったのではないか」と回想している。
『ドラえもん わくわくひみつ道具』では、ドラミも地球破壊爆弾を取り出している。ピンク色で花柄模様が塗装されており、作中ではゴキブリ退治の為に使用されそうになったが、ドラえもんが大慌てで制止した為、やはり未使用に終わった。
関連イラスト
関連タグ
表記ゆれ:地球はかいばくだん(『ドラえもん最新ひみつ道具大事典』、アニメ版『ドラえもん』公式サイト「ひみつ道具カタログ」等では、このように表記されている。一方、大全集では「地球破壊爆弾」と表記されている)。
人間爆弾:大山のぶ代版アニメ『ドラえもん』における中の人繋がり。
ツァーリ・ボンバ:現実に存在した史上最大の核兵器。