由来
「俺のことを好きにならない人間は邪魔なんだよ!」や「真理は俺の母親になってくれるかもしれない女なんだ」と並ぶ草加雅人の名台詞…
…だと勘違いしている人が多いが、実は本編中にそのような台詞は無く、『仮面ライダー555』第30話「雅人の罠」にて草加雅人が木場勇治を言葉巧みに騙した際のやりとりを要約したものと、それ以降の草加の暗躍が元となって生まれたネットスラングの一種である。
後に似た台詞として草加が「悪いのは全て乾巧だ」と言うが、こちらはあながち間違ってない。
実際のやり取りと経路
木場「じゃあ、芝居だったって言うんですか?以前俺を襲ったのは」
草加「ああ、そうだよ。君を襲って、スマートブレインの信用を得ようと思ったんだ。もちろん……本気で君を倒すつもりはなかった」
「でも……なぜそんな」
「内側からスマートブレインをぶっ潰そうと考えたんだ。悪いのは、オルフェノクじゃない。オルフェノクを強制的に操っている……スマートブレインだ」
「それは……俺も、そう思うけど」
「だろう?初めて会った時から、君とは気が合うと思ってたんだ。君と俺が組めば……きっとスマートブレインを叩き潰すことができると思う」
(少し間を置いて)
「だが……信用できないのは乾巧だ。あいつはただファイズの力を楽しんでいる。オルフェノクを倒すことで……自分の力を試しているんだ。君だって……奴に狙われたことがあるんだろう?」
「いや……それは……何かの誤解で……」
「違う……あいつは口が上手いんだよ。乾巧……奴は人間の敵であり……オルフェノクの敵だ」
(木場を見送った後で)
「都合が悪いんだよ、君と乾くんが仲良くなっては。いろいろとね……」
この前の時点で巧と木場はお互いを信用しようとしていたが、このやり取りのせいで木場は巧に不信感を抱いてしまう。
口が上手いのはどう見ても草加くんです本当にありがとうございました。
更にこの後草加はオルフェノクが現れた現場から、巧からファイズギアを奪い取り変身し、あたかも巧が変身したように見せかけ木場を襲撃する。
巧が来た際には「木場がファイズギアを奪い取りそれを取り返した」と嘘を吹き込み、その後乱入してきた北崎デルタの戦闘後にも(しかも態々普段ではまず行わない傷の手当までも行い)「木場勇冶の方がタチが悪い」と語り、その後にも木場が本当にベルトを奪ったか疑問を持つ巧に「今まで一緒に戦ってきた仲間だろ?」と嫌味らしさは残しつつ普段見せないような仲間意識を見せるという入念さを見せる。
草加「フッ…悪いけど、君には仲間を作ってほしくないんだ、君に今以上の力を持ってもらっては困るんでね。木場勇治…乾巧…せいぜい憎しみ合いなよ(マジキチスマイル)」
そんな中、木場は言葉足らずかつ海堂と啓太郎を介したせいで原型を留めない巧からの伝言(だったもの)のせいで余計に不信感を募らせ、更に真理が澤田に襲われて重篤状態になった際も草加から「真理は巧に襲われた」と伝えられた。
巧も澤田(と木場含むオルフェノク)を信じようとした後悔の念から遂に不信感が爆発し対決、乱入してきた(今まで向かうところ敵無しだった)北崎デルタすら圧倒する凄まじい争いとなる。
しかし、真理が死亡するという草加にも予想外の事態が発生したため策を練るどころではなくなり、更に変身できないほどにショックを受け、素手で木場に挑む巧の様子と、啓太郎にも巧が真理を襲った事も否定され木場は疑問を抱く。
更に巧も自分の本当の姿を明かし、結果的に木場に策略がバレて草加にとってますます良くない状況と化してしまうのであった。
つまり「乾巧って奴の仕業」というのは、「草加が巧と木場を騙し二人を仲違いさせるために全て乾巧のせいにした」という一連の流れなのだが、上記の通り本編中にはそのようなセリフは無く、更に物語の本筋に関わってくるためその経路が長い(30~35話)事もあり、「ゴルゴムの仕業」「おのれディケイド」「ユグドラシル絶対に許さねぇ!」など同系統のネタに比べて相当ややこしいものになっている。
用法
何か悪い事が起きたときに、それを全部乾巧のせいにするジョークとして使われる。
なんだって!それは本当かい!?とセットで使用されることも。
まさかの公式化
データカードダス 仮面ライダーバトルガンバライド第9弾にラインナップされているカイザのカードのライダースキル名として採用され、ついに公式化となった。これも乾巧って奴の仕業なんだ。
効果は「コウエイのとき あいてがファイズだと なかまのコウゲキ・ひっさつ+200 ボウギョ-200」。
比較的安全なコウエイから味方を煽って(?)攻撃的にさせ、防御とひきかえに攻撃能力を強化させるという実にらしいスキルである。
コウエイの時の作戦は「アイテヲヨクミロ」なので、身代わり防御が発動した時はダメージを90%カットしてくれるが、レアリティがノーマルなので、発動確率は非常に低い。煽るだけ煽るが、守りはしないという意志表示にさえ思えてくるから不思議である。
なお、カイザナンバーの913(9-013)になれなかったことをネタにされたりもする。これも全て乾巧って奴の(ry
また、草加を演じた村上幸平がラジレンジャーゲスト出演した際、遂に本人の口から「乾巧って奴の仕業なんだ」というセリフが発せられた。これも全て乾(ry
つまり草加は言っていないが、演者である村上本人はこのセリフを言っているというなかなか面倒臭いことになっている。
バトライド・ウォー創生においては、カイザは「乾巧の仕業」とは発言しないものの仮面ライダーチェイサーとタッグを組むと、ミッション開始時にチェイサーから「他人のせいにするのは、よくないことだと聞いたことがある」と言われる。何で知っているんだ。逆にライダーレボリューションでは「そうなのか いぬいたくみというヤツのしわざか。きをつけるとしよう。」と納得されてしまった。おい、それでいいのか。
プレミアムバンダイで9月13日より予約開始したCSMカイザギアを草加雅人役の村上幸平が紹介する動画(下の動画)の最後には、カイザギアで変身しようとするも「エラー」の音声が流れ、灰化のエフェクトがかかり、そのまま画面がプレミアムバンダイの文字に切り替わって「これも全て乾巧って奴の仕業なんだ」と言うファンサービスを披露した。
しかもこれ、本編の台詞ではないにも関わらずCSMカイザギアに収録されている(上述した実際の台詞も収録されている)。
余談
草加雅人を演じた村上はサインを求められた時に、「乾巧って奴の仕業なんだ」という台詞も書いてほしいとよく言われるという。「こんな台詞あったかな?」と最初は思ったが、どうも言った記憶がないので調べてみたらネットスラングになっている事が分かったとも話している。それからは上記のラジレンジャー等公式の場でもネタとして使うようになった。
村上は、毎年行っているイベント913祭にて、木場勇治役の泉政行を呼んで、「乾巧って奴の仕業なんだ」「なんだって!それは本当かい!?」のやり取りを実現しようと考えていた。しかし、その矢先に泉は35歳の若さで病死してしまい、不可能になった事が2015年の同イベントで村上から語られ、生前の泉とのエピソードを話した後に観客と共に献杯を行った。
仮面ライダー4号では
こちらは仮面ライダー4号のネタバレを含みます。ご注意ください
仮面ライダー4号では誰かが死ぬ度に時間が繰り返されるという不可思議な現象が発生していた。
原因は誰かが歴史改変マシーンを動かしていた事。そして、その歴史改変マシーンを動かしていたのは巧だったのだ。
続く戦いで仲間を失い続けた巧は、そのトラウマから「仲間を失いたくない」と強く思うようになり、その結果ショッカーの歴史改変マシーンにリンク。
この影響で、巧自身かその仲間がショッカーとの戦いで死ぬたびにマシーンが作動し、歴史が巻き戻され続けていた。
つまり「4号」における事件はネタでもなんでもなく、ガチで「乾巧って奴の仕業」だったのである。
もちろん本当に悪いのはショッカーであり、巧は半ば利用された形ではあるが……。
草加は登場しなかった(一応巧のセリフで存在が言及されている)が、思わぬ形でこのスラングが現実になってしまった。
関連タグ
孔明の罠 ゴルゴムの仕業 おのれディケイド なんだって!それは本当かい!?
ユグドラシル絶対に許さねぇ! ようかいのせいなのね そうなのね それも私だ ニンジャの仕業
乾健児 - この名前だが演じているのは木場役の泉政行。これも乾巧って(ry
先輩最低です。同じくネットスラングから公式に逆輸入された迷言