「あんた、馬鹿じゃない?そんなんじゃライダーになった意味がないじゃないの」
演:加藤夏希
人物
18歳。結婚詐欺を働く女詐欺師(といっても劇中の相手も結婚詐欺師だったが)。
しかし男から騙し取った金は、浅倉威に殺された姉(演:英玲奈)の死体を冷凍保存するための費用になっていた。
仮面ライダーファムに変身する。仮面ライダーになった理由は、浅倉に復讐することと、最後に残った者が手にするという力で姉を生き返らせるため。また、北岡秀一とも面識があるようだが、『浅倉を死刑にしなかった』からか、彼に対しても恨みを抱いており、王蛇との闘いで苦戦をしていたところを加勢したゾルダに対し『余計な手出しはするな!!』と怒りを露わにして攻撃している(北岡は美穂に対し罪の意識を感じていたのだが、病状の悪化に加え彼女に明確に拒絶された事も相まってライダー同士の闘いに虚しさを感じるようになり、自ら脱落する事を選択した)。城戸真司を油断させてカードデッキを奪おうとしたり、浅倉を倒すために真司や秋山蓮に共闘を持ち掛けるなど、ライダーバトルの勝利に対する執着を見せているが、料理が得意だったり、真司の靴紐を結んでやったりと家庭的で優しい面も。ちなみに青のりは歯につくので嫌いらしい。
2003年に刊行された、手塚海之が書いた(という設定の)「仮面ライダー占い」では、手塚が、「ファムが城戸真司にもう少し早く会っていれば彼女の運命が変わっていたかもしれない」という趣旨の発言をしている。
最期
戦いの中でライダーバトルを止めようと奔走する真司に出会い、次第に好意を抱き始める。真司に仄かな想いを寄せつつ、ライダーの戦いを止めようとも考え始めるが、真司に化けて襲い掛かって来た仮面ライダーリュウガとの戦闘で致命傷を負ってしまう。
間一髪のところで真司に助けられ、彼の前では気丈に振舞うも、既に限界を迎えていた彼女は真司を見送った後に草木に倒れ、都会の喧噪の中で眠るように息を引き取った。
「そろそろ、死ぬか……ごめんね、お姉ちゃん……真司……真司……靴の紐ぐらい、ちゃんと結べよな……」
TVスペシャル版
真司を追い詰めるライダーの一人にファムが登場しているが、変身前は登場しない。
「それでもライダーなの?」と、追い詰められた龍騎達に厳しい言葉を浴びせていた。
また、リュウガと共闘しているかのような場面も見られた。
本編ではどちらかというと味方ポジションだったゾルダと同じく、本作では完全に悪役扱いとなっている。
小説版
設定はほぼ劇場版と共通している。
こちらでは真司に仕事を依頼した際に出会う。仮面契約者になった理由は、浅倉に復讐することと、両親を生き返らせるため。
当初は真司を利用するために近づいたが、彼の純粋さに惹かれ変わっていく。真司との関係性も、映画より深く丁寧に描写されている。それゆえ、子供番組では絶対に描けないような場面もあるのだが……。
余談
劇場版予告における彼女のセリフ「あの男は人間じゃない…」は彼女の因縁の相手である浅倉威の事を指しているが、セリフが挿入されたタイミングが仮面ライダーリュウガが登場する場面であったため、映画を見ていない視聴者にとってはある種のネタバレになってしまっていた。
美穂を演じた加藤氏はのちに『おねがいマイメロディ』で夢野奏役で出演しており、第34話『ヒーローになれたらイイナ!3』では仮面ライダー1号の変身ポーズを取るシーンがある。
また、加藤氏は『仮面ライダー555』にて「仮面ライダーファイズメガブロックプーピィズ付CD」のB面曲である「All eyez on me」を歌唱している。
関連タグ
仮面ライダー龍騎 EPISODE_FINAL 仮面ライダーファム
関連・類似キャラクター
- 稲森真由:女性ライダーの後輩、「炎属性の赤いドラゴンがモチーフのライダーが主役の作品に登場する」「当時の演者の年齢が10代」「主役ライダーと同型の変身ベルトを使用してライダーに変身」「黒幕からライダーに変身する為の力を与えられる」「姉がいるが、既に亡くなっている」「蛇がモチーフの戦士に変身する人物に家族を殺される」「戦いの目的の一つが家族の仇を取る事である」といった多くの共通点がある。
- 刃唯阿:令和ライダー初の女性ライダー。男勝りな口調や性格も似通っている。
- フィーニス:演者が秋田県出身の仮面ライダーキャラ繋がり。
- ロビーナ:中の人が同じ特撮キャラ繋がり。
霧島美穂→三輪夏美