ラフム(Fate)
らふむ
qkde! qkde! g@'fffffffffff!
(タノシイ! タノシイ! ギャハハハハハハハハハ!)
概要
ティアマトから産まれた「新しい人類」。
解析したDr.ロマン曰くエルキドゥの量産型であり、上級サーヴァントすらてこずらせる強大な戦闘力を持つ。一個体の魔力量は複合神性ゴルゴーンの生み出したウガルを上回る。
登場直後はまだ幼体であり、言語も文字化け(かな配列と英字配列で翻訳可能)であるが、短時間でカタコトではあるが会話できるまでに知性が発達する。
通常の武器が通らないほど頑丈な外皮と、人間の肉体を簡単に引き裂くクモのような四本の鋭い脚が武器。
翅を持ち飛行に特化したベル・ラフムも存在し、自身を錐状に変形してミサイルのように射出させる飛び技も行える。一丸になって体当たりした際の威力は、グガランナの踏み潰しと同等の威力を発揮する。
ティアマト直属の最上位11個体は魔神柱すら上回る神霊級の魔力と戦闘力を持ち、アニメ版で描かれた際は光弾を放ったり腕を伸ばしたりと多彩な攻撃手段を披露した。
生命体としても完成されており、捕食を行う必要がなく、無性生殖で際限なく繁殖できるという厄介極まりない特性を持つ。休眠する際は体を球状に丸めて動きを止める。
それぞれの個体が持つ情報を共有できるという一種の真社会性生物のような特徴を持ち、人間を遊び半分で殺したり、抵抗できない人間を嘲笑うなど、一見すると残虐で卑劣な本性を晒しているように見えるが、個体ごとの自我は単なる見せかけであり、実際はただの肉でできた人形に過ぎない。
節足動物と深海棲のヒトデと人間の口を掛け合わせたような生理的嫌悪感を放つ見た目と、ザコエネミーとは思えない頑丈さでトラウマになったプレイヤーも数多い。
また、その在り方は謂わば人類の悪性のみを抽出し、無理矢理練り固めて形にしたようなものであり、人類の暗黒面と言って差し支えない。
ゲーム上では
それまでの雰囲気と全く異なる禍々しいBGMやグラフィックでプレイヤーに衝撃を与えた。
クラスはエルキドゥの量産型ゆえかランサーで、HPは初戦から15万超という目を疑うような数値が設定されており、以降は6万弱〜13万弱が群れで出現するので、弱点クラスでも上手く立ち回らないと削りきれない。
加えて使用スキル「けたけた笑い」で単体に対する強化解除と防御デバフを頻繁に仕掛けてくるのも厄介で、バーサーカーを守り抜くのは困難を極める。
また、ベル・ラフムの場合はクラスがセイバーに変わり、HPも20万~50万超とさらに高くなる。オマケに使用スキル「せせら笑い」は強化解除とNPチャージ20%ダウンというより厄介な効果になっている上に、チャージアタック「空走り」を受けるとQuick性能を大幅に低下させられ、効果が切れるまでQuick攻撃のダメージが悲しいくらいに少なくなってしまう。
そして、巨悪ティアマトに追従する11体の上級ラフムはクラスが相性関係を一切持たないビーストⅡへ変わり、19万×11体を相手取ることになる。
普通に削ろうとするとかなり時間が掛かるが、ここでの個体はクラス特性に“神性”を持っている上に、即死耐性が低いという弱点がある。
エレシュキガルからのサポート「冥界の護り」によってNP獲得量50%アップのバフが固定されるため、アルジュナの破壊神の手翳等の即死宝具を連発していけば、ことごとく蒸発させることが可能である。
まさかの再登場
エルキドゥの幕間で第七特異点に残存していたティアマト神の肉片より誕生した個体群が登場する。
人間から作り替えられたり、本体から生まれたわけではないためか、7章の個体とは違って人間の言葉を喋るほどの成長はできないようで、終始ラフム語しか喋らない。
だが、エルキドゥとはルーツが同じであるためか会話が成立しており、ラフムの発言を翻訳するとただひたすらに母の解放を望む発言ばかりで、そのためにエルキドゥを嬲って母を縛る鎖を破壊しようと襲いかかる。
しかし、不利と悟れば撤退するなど、残虐性は残しつつも、7章の時よりは比較的大人しくなっている印象を与える。
戦いの末にティアマトの残滓が完全に消滅すると、どんなに理不尽な目にあっても世界を恨めないエルキドゥを憐れみながら、母と共に土に還ることを選んだ。なお、キングゥに対しては「可哀想は楽しい」と罵り嘲っていたが、エルキドゥには憐憫という真逆の感情を向けていた。
メフィストはエルキドゥとラフムに大した違いは無いと評しており、この言葉を受けたエルキドゥはどこか悲しそうな表情をしていた。
また、アニメ版でロマニがラフムを「エルキドゥの量産型」と評した際、意味深にギルガメッシュの表情がアップで映された。
0;0:f ffs smi zai t5.
30;m4 0;0;f 6j5を 30;m4
6j5f pte0 4o/ue
(われわれは ははと ともに つちに かえる)
(あわれもう われわれは おまえを あわれもう)
(おまえは せかいを うらめない)
このラフム達の憐憫の言葉は、作中でエルキドゥにしか通じていないのも、どこか切なく悲しい気持ちを感じさせられる。
正体
前述の通り、大半のラフム達はティアマトから生み落とされたものだが、実はウルクを襲った個体のいくつかはウルクの人々を捕らえ、それらを染色体レベルでリデザインした現人類の再利用品である。
ラフムに作り替えられた時点で元の人物の性格および思考などは完全に消滅し、すぐさま他のラフムと同じように殺戮と破壊活動に走るため、人間だった頃の面影はまるで残らない。
ただし、ごく稀に僅かながら自我が残っている個体も存在するようで、それらは単独行動を行うこともある。
ゲーム内では戦闘中、とあるラフムの些細な行動により事実が明らかになる。
だが、マスターは違和感こそ覚えるもののゲームの進行上必ず倒さなければならない敵である事と、さらに気づいたとしても他に選択肢がない以上どうしようもないため否応なしにも戦わざるを得ない状況に陥る事になる。
主人公も戦闘後に同様の違和感を覚えている。
FGOはそのシステム上、バトル中に攻撃を止める事ができない点も相俟って多くのプレイヤーの心を抉った。
また、攻略中は必死になって戦うあまりこの個体を楽な相手としか認識できず、後でその正体に気付いて頭を抱えるという悪魔の二段構えに見事に引っかかったプレイヤーも存在する。
「ゲーム」というメディアならではのエグさである。
さらに問題の場面が映像化したアニメ15話では、藤丸がこのラフムの行動から正体を明確に察してしまうシーンに変更されており、さらにトラウマを植え付けることとなってしまった。
一方、舞台版では動きにくさなどの関係から人間の体の半分がラフムという状態で表現されており、別の方向でトラウマを加速させる事態に。
余談
第1部七章最大の鬱要員であるラフムだが、最終章配信当初でストーリーの熱い展開そっちのけでプレイヤー達が魔神柱を我先にと素材目当てで倒そうとする様がラフムよりひどいと話題になった。
魔術王が人理を焼却したくなった気持ちがなんとなく分かると言う声もあった。
また、二代目マシュのCVを担当する高橋李依は結構なショタコンであり、若き日の征服王や幼い英雄王、ボイジャーなどの少年サーヴァントが話題になるたび興奮からか奇声を上げて笑い転げる。その様はマフィア梶田がドン引きするレベル。
そのおかげで一部のリスナーから「ラフム高橋」とあだ名されるようにもなり(その他にも「ブケファラス高橋」など)、ついに自身のtwitterにラフム語でコメントし始めた。
尚、初期段階でラフムが発する言語は一見すると意味不明だが、これをPCの日本語キーボードに当て嵌めて、ローマ字入力→かな入力に変えてみると翻訳が可能である。
例えば、このページの冒頭に書かれた「qkde! qkde! g@'fffffffffff!」が「たのしい!たのしい!ギャハハハハハハハハハハハ!」と訳せるのはこういう構造だからである。濁点や半濁点も1文字と数える。
更にアニメ化に際して別の翻訳方法で表現された。
放映前は逆再生など翻訳の仮説があったが、本編では平仮名の音を五十音順で2つ前の文字に置き換えると日本語になるという方法でラフム語が表現されたのだ。
例えば、本編で「きせかなきせかな」という読み方をこのやり方で訳すと「おしえておしえて」となる。
なお、このアニメ版における動き回り高い声を出すラフムは相当数のマスターのSAN値を直撃したようで、Twitterなどでは「ラフム人力」「ラフム姦」というパワーワードまで生まれている。
しかも、人間がラフムに作り変えられるシーンまで描写されたのだから恐ろしい事この上ない。
そしてアニメ版のCVは一体誰だったのか…その真相は今も謎のままである。
他の型月作品において、蒼崎橙子とアンリマユは「怪物」という事象をそれぞれ「正体不明かつ不老不死で言葉を話してはならない」「本能ではなく優れた理性でモノを殺す」と定義しており、途中から既存人類に解る言葉を喋り、なんとなく楽しいからという動機で殺戮を繰り返すラフムはどちらにも当てはまらない。
つまり「怪物」ではないことを定義できてしまうわけで、人類の一側面であることを裏付けている。
また、「無垢で残酷」「有性生殖を行わない」など、子供としての条件も満たしており、文字通り「ティアマトの望む子供」というわけである。
しかし、例外を除き、人類悪から生まれた存在である以上、人間の子供に本来備わっているはずの善性は微塵も存在しない。