グランドクラス
ぐらんどくらす
解説
通常のサーヴァントよりも一段階上の器を持って顕現した英霊。
グランドサーヴァントや冠位のサーヴァント、冠位英霊とも呼称される。
対の存在たるビースト共々、実質的にFGOから本格導入された設定である為、当然ながら以降の情報も同作やFGOの関連書籍等に依るものが多い。
詳細について
グランドクラスについての詳細がFGOで(というかFateシリーズ全般で)初めて明かされたのは、2015年12月28日に配信されたFGO第1部4章「死界魔霧都市ロンドン」の第13節-5におけるアンデルセンとソロモン(ゲーティア)の会話。
該当シーンでは、まずアンデルセンが「時計塔の記述にはこうあった」と前置きした上で、
- 英霊召喚とは抑止力の召喚であり、抑止力とは人類存続を守る者
- 彼等は七つの器を以て現界し、『ただひとつ』の敵を討つ
と述べ、やや感情の乗った口調で上記の「敵」について「文明より生まれ文明を食らうもの、自業自得の死の要因(アポトーシス)に他ならない」等と解説し(詳細は長くなるのでビーストの記事を参照)、最後に、
- これを倒すために喚ばれるものこそ、あらゆる英霊の頂点に立つモノ
と述べた。
そしてアンデルセンの推測を聞いたソロモン(ゲーティア)も肯定し、
- 七騎の英霊は、ある害悪を滅ぼすために遣わされる天の御使い
- 人理を護る、その時代最高峰の七騎。英霊の頂点に立つ始まりの七つ
だと語った。
これらの台詞を総合すると、グランドクラスとは「その時代の英霊達の頂点に立ち、人類悪を討ち人理を護るために存在する特別なサーヴァント」と定義付けられるだろう。
また、上記の台詞から判明した「人類にとっての悪を討つ」という点で、Fate/staynightの時点で語られていた「抑止の守護者」との共通点や類似点を見出すファンもいる。
ちなみに上記のシーンにおいてロマニも「グランドのクラス、だって……!?根源に選ばれた英霊とでも言うつもりか……!?」とコメントしている。
彼等の召喚、及び聖杯戦線との関係について
上述の台詞に続き、ソロモン(ゲーティア)は同シーンにて、
- もともと降霊儀式・英霊召喚とは、霊長の世を救う為の決戦魔術だった
- それを人間の都合で使えるよう格落ちさせたものが、おまえたちの使う召喚システム――聖杯戦争である
と述べている。
また(過去作であり、設定がFGOにそのまま引き継がれているかは曖昧だが)Fate/staynightの時点でも、「聖杯戦争のシステムは抑止の守護者を参考に作られた」と語られていた。
なお、人類悪が顕現しても、幼体の状態や抑止力対策などの理由で抑止力に判定されない場合、グランドは遣わされないことがビーストⅢの件で明らかとなっている。
この事は、成体に育つ事を拒んでいたビーストⅣが物語の最初からいた時点で証明されていたのかもしれない。
とはいえ、TYPE=MOON作品全体を通して抑止力の発動は必ず具体的な事象を起こすとは限らず、ビーストⅢに関してはグランドを召喚する以外の方法で関節的な対処をしていたのではとも考察されているため、現状では断言できない面もある。
逆に幼体だとしても一定以上成長していたらグランドが遣わされる事がある(※要出典。引用元の追記をお願いします)。
選定基準、選定条件
基準
グランドクラスの基準が明かされたのはFGOゲーム内ではなく、2020年8月13日に発売された週刊ファミ通No.1652に記載されたインタビュー「FGO一問一答」にて。
このインタビューにおける「既存の冠位クラスの資格、条件は何ですか?」という質問に対し、原作者の奈須きのこ氏が、
- 能力と逸話のどちらも高水準で、そのクラスの頂点に立つもの
- 候補となるサーヴァントは一騎だけでなく複数おり、その時代の「超克対象」によって最終決定される
- アサシンのみ山の翁だけがグランドとして限定されていたが、第1部7章を経て空席となった
と回答している。
とはいえ、これは上記のように「既存の」と言葉を添えた上での質問及び回答だったため、今後は大小なりの例外やイレギュラーが登場する可能性があるのかもしれない。
現に2023年に実装されたテスカトリポカは、マイルームボイスにて「山の翁からグランドを襲名した」と語っており、上記のインタビューとは内実が変更されているようにも思える。
条件
だが、グランドには単純に能力や逸話さえ伴っているだけで選定されるわけではないということが示唆されている。
まず、ロムルス=クィリヌスのプロフィールにおいて、神たる神霊がグランドになる事は有り得ないと明言されている。
だが同時に「半神かつ"人間"の側に立った在り方の者は、例外的に"ヒトの英霊"として扱われ資格を得る」可能性が仄めかされており、現に後の第2部7章では紛れもない神霊クラスであるテスカトリポカが新たな冠位として登場している。
他にもグランド全体の条件ではないが、グランドキャスターに関して、FGO第1部7章「絶対魔獣戦線 バビロニア」第2節-2においてロマニが、
- 冠位の資格を持つ魔術師はみな優れた千里眼を保有する
- 例えばソロモンは過去と未来を見渡す眼。ギルガメッシュ王は未来を見渡す眼。マーリンは現在すべてを見渡す眼を持つ
- それぞれに精度・距離の違いはあるが、いずれも『監視者』としての力を持つ
と、グランドキャスターとして選定される条件(と思わしき内容)を言及している。
そのため他のグランドクラスにおいても、何かしらクラス特有の能力や条件、クラスとしての役割が要求されるのではないかと予想されているが、現状では公式情報として明かされているものはない。
一応、テスカトリポカがマイルームボイスにて「(山の翁から)山繋がりでグランドを襲名した」と述べているため、「山に関連している事がグランドアサシンの資格を持つ条件なのでは?」という考察もある。
能力
上述のシーン(第1部4章13節-5)にて、「通常のサーヴァントを『個人に対する英霊(へいき)』とするならば、彼ら(グランドクラス)は『世界に対する英霊(へいき)』である」と述べられており、現に作中における描写では通常のサーヴァントとは桁違いの力を誇っている。
作中では通常のサーヴァントの攻撃がグランドサーヴァントに通用しない描写があるが、これは英霊としての純粋な力量差というより、霊基の出力自体の「格」が異なるため。
なお「霊基の格」と「英霊の格」は別の概念である。例えばマシュの中の英霊は聖杯に選ばれた者ということから、英霊としてはソロモンに引けを取らないとロマニに言われていたが、霊基出力の違いからサーヴァントとしての戦闘では惨敗している。
冠位の返上
グランドサーヴァントとしての活動自体は個々の裁量に委ねられていると思われ、時には自らの意思で資格を返上(放棄)することができる。
奈須きのこ氏曰く「人類全体を救うために存在する資格であるため、誰か個人の為に力を使う場合は、その資格を捨てる必要がある」との事(※要出典。引用元の追記をお願いします)。
資格を捨てた場合具体的にどうなるかの説明はされておらず不明だが、上述の通り、第七章バビロニアを経てアサシンの座は”空席”になったとされていた。
ただし実際の描写から推測すると「資格を失っても、連続して現界している間はすぐに霊基の強さが落ちるわけではなく、その位に相応しい力を支えるエネルギーが回復しなくなる」という説明が正しい模様(山の翁、超人オリオンの描写)。
故に放棄後もその霊基に蓄えられた分は冠位相当の力を行使でき、使用後は通常のサーヴァントたちと同じ出力になるようだ。
意味合いの違い:「冠位の資格持ち」と「冠位英霊」、「冠位に該当する霊基」
まず結論から述べると、「冠位の資格持ち」「冠位英霊」「冠位に該当する霊基」は全て別の意味合いである。
言葉の意味合いがややこしく勘違いされることもあるが、「冠位の資格を持つ英霊」(=「冠位の資格持ち」)が常に「冠位の霊基を持った英霊」(=「冠位英霊」)として現界しているわけではない。
あくまで(アサシン以外は)複数存在する資格保有者の中から「超克対象」に合わせてグランドクラスを選定しているだけで、冠位霊基を持たない冠位資格持ちの英霊は作中でも多数登場しており、「冠位の資格持ち」であることと「冠位英霊として召喚されている」ことは作中で明確に区別されている(全編通してグランドの霊基を保ち続けている者は、現状一人もいない)。
例としては、
- 星3のロムルスとロムルス=クィリヌス、オリオンと超人オリオンといった、同一人物であるが「冠位としては現界できない霊基」と「冠位として現界したことのある霊基」が別霊基として扱われている者(既存サーヴァントの派生・ifの可能性や、既存であっても登場後長らく経って資格持ちと明かされたパターンだと言えるだろう)
- ストーリー中で冠位を返上してからカルデアに召喚された元資格持ち達(山の翁、超人オリオン)
- 冠位だと言及された後、自身で冠位霊基である事を否定したマーリンやギルガメッシュ
等が挙げられる。
これらについての厳密な説明は「有資格者だと明示された者」と「有資格者なのか曖昧な者」の項目にも記載してあるので参照していただきたい。
また、逆パターンだがアーケードで山の翁が「冠位資格持ちどころか冠位英霊そのもの」と玉藻に驚かれている描写がある。
そして「冠位に該当する霊基」として挙げられるのは、FGO第2部3章人智統合真国シン第16節-2にて登場した人間態(真人)の始皇帝。
彼については同シーンにおけるホームズのモノローグで、「驚くべきところは他にもある。彼の霊基は『強い』というより『高い』……」「汎人類史であれば冠位に該当する霊基だろう」と述べられているが、これは直後に始皇帝自身が虞美人の霊基を分析して培養した結果(=己の技術力によって人工的に作り上げた肉体)だと語っている。
つまり、抑止力によって召喚されたグランドクラスのサーヴァントそのものではないことが明言されているので注意。
こういった言葉の意味の誤解釈、誤用はファンの間でも混乱の元となる可能性があり、正当な区分や適性者候補を巡っての解釈論争も起こりやすいと言われている。
ファン同士のトラブルを防ぐ為にも、作中における言葉の意味や描写を正確に理解することを推奨されたい。
また、そうしたトラブルや誤解釈を防止するためにも、当記事において何かしらの追記や修正を行う際には、引用元を併記していただけると幸いです。
それに伴い、ゲーム内や関連書籍等で明かされた「事実」ではなく、ユーザー個人の「印象」や「想像」、「脚色」等を当記事に書き込む場合は、文を「~と思われる」「~と考えられる」等、「事実」と「主観」が区別できるようお気遣いいただけると助かります。
有資格者だと明示された者
※当項目には「実際に冠位霊基で現界した描写がある者」や「総合的に判断して冠位の資格持ちだと断言できる者」を記載する。
グランドアーチャー
- 冠位霊基としての現界:有(FGO第2部5章前編「神代巨神海洋アトランティス」)
- 冠位の資格持ちであることの証言:有(同章の第25節-2)
アトランティスの第25節-2にてアルテミスに一矢を放つ前、
「俺が今、ここにいるのは……冠位(グランド)であったからか?」
「我、月の女神アルテミスを真に撃ち落とすため、己が冠位をここに返上する!」
と発言しているので確定。
グランドランサー
- 冠位霊基としての現界:有(FGO第2部5章後半「星間都市山脈オリュンポス」)
- 冠位の資格持ちであることの証言:有(同章の第21節-2、マイルームボイス)
オリュンポスの第21節-2にて召喚された際、
「冠位を以て罷り越した。我が光の腕に人理が与えし霊基は、槍の冠位」
「我が真名こそは――グランドランサー、ロムルス=クィリヌスである」
と発言。
更にマイルームでの絆5ボイスでは
「この霊基にあって、私は冠位を捨てた。グランドランサーのままではお前のいるカルデアには現界し得ぬようだったからな」
とも発言しているので確定。
グランドライダー
- 冠位霊基としての現界:有(Fate/Grand Order Arcade第7章「臨界繁栄都市バビロン」)
- 冠位の資格持ちであることの証言:
※アーケードにおける言及や証言等を追記できるお方がいればお願い致します。
グランドキャスター(3名)
- 冠位霊基としての現界:無(本当はビーストの霊基だったため)
- 冠位の資格持ちであることの証言:有(FGO第1部7章「絶対魔獣戦線 バビロニア」第2節-2におけるロマニの台詞、FGOゲーム内プロフィール)
ソロモンやギルガメッシュと同じく、バビロニア第2節-2におけるロマニの台詞でグランドキャスターの一例として言及されている。
また、マイルーム(霊基一覧)のプロフィールではクラスが明記されていないが、アプリ立ち上げからトップ画に移行するまでの間(フォウ君がNow Loadingの表示と共に走っている間)にランダムでプロフィールが表示された際にはクラス:グランドキャスターと明記されているため、公式設定として明言されていると見なし確定。
- 冠位霊基としての現界:曖昧
- 冠位の資格持ちであることの証言:有(FGO第1部7章「絶対魔獣戦線バビロニア」第2節-2におけるロマニの台詞及びマーリン本人の発言、アニメ版Fate/stay night[Unlimited Blade Works]」Blu-rayBOX上巻の特典冊子「Garden_of_Avalon」)
まず冠位としての現界については、第2部7章にてU-オルガマリーの夢の中でグランドキャスターとして登場しているが、該当のバトルはあくまで夢の中の光景であり、実際に現界したメンバーをそのまま再現していたと断言することはできない。
そもそもマーリンは彼本人のプロフィール5に記載されたスキル「単独顕現:A」の解説にて、「本来、マーリンは英霊として召喚されない。どのような未来においても死亡していない為だ」と明記されている。
つまり(バビロニアのような例外はあるし、抑止力なら可能なのかもしれないが)サーヴァントとして召喚されること自体が無いと明言されているため、やや穿った見方をすればU-オルガマリーの夢は「演出上の都合により、既にプレイアブル化しており、作品内外において冠位の資格持ちだと明言されているメンバーを当てはめただけ」というメタ的な可能性も完全には否定しきれない。
そのため、現界に関しては「曖昧」と定義する。
一方、資格への言及については特典冊子「Garden_of_Avalon」の時点でも後述のように冠位の資格持ちであることが示唆されている他、バビロニア第2節-2においてロマニから、
「世界の終わりまで死ねない筈の冠位(グランド)の魔術師が!?」
と言われ、マーリン本人も、
「私はグランドキャスター・マーリンお兄さん、魔術師の中の魔術師だ!」
「いやまあ、実際のところグランドの資格があるだけで霊基は普通だから、ただのキャスターなんだけどね?」
と発言しており、本人の発言以外に第三者や設定面からの言及が多々見受けられるため、総合的な判断として「有資格者だと明示されている」枠として記載する。
- 冠位霊基としての現界:無
- 冠位の資格持ちであることの証言:有(Fate/Grand Order Arcade終章「背徳果実都市リリムハーロット」における山の翁の台詞)
AC版の終章にて山の翁から「冠位を捨て置いて気ままに振るう妖精もどき」と称されているため、冠位を捨てた=元は冠位の資格持ちだったと裏付けられる。
グランドアサシン(2名)
- 冠位霊基としての現界:有(FGO第1部7章「絶対魔獣戦線バビロニア」※)
- 冠位の資格持ちであることの証言:有(同章の第21節-3)
バビロニアの第21節-3にて正体を現した際、マーリンから、
「彼はキミ(主人公)に礼を返すためにその冠位を捨てると言った」
と言及され、本人がティアマトに一撃を食らわせた前と後でも、
「冠位など我には不要なれど、今この一刀に最強の証を宿さん」
「冠位の銘は原初の海への手向けとしたが、我が暗殺術に些かの衰えもなし」
と発言しているので確定。
※一応、第1部6章でも山の翁の力を見たロマニが「グラ……」と言いかけていたので、この時点で既にグランドとして登場していたと思われるが、完全な証言がとれたのは7章だったため割愛。
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- 冠位霊基としての現界:曖昧
- 冠位の資格持ちであることの証言:有(マイルームでの山の翁所持時ボイス)
第2部7章ではデイビットのサーヴァントとして召喚されたが、この際に本当にグランドとして現界していたのかは意見が分かれる(詳細はテスカトリポカの記事を参照)。
一方、マイルームボイスでは「翁さんよぅ、山繋がりでグランドを襲名したが~」と発言。
本人の台詞でしか言及されていないという点では後述の太公望と同じなのだが、「山の翁が冠位を捨てたことでアサシンの席が空席になった」事が明言されている点、第2部4章においてダヴィンチちゃんから「グランドクラス」と分析されている点、さすがにテスカがハッタリとしてグランドを襲名したなどとは言わないであろう点を踏まえ、ここでは資格持ち確定として記載する。
有資格者なのか曖昧な者
- 冠位霊基としての現界:無
- 冠位の資格持ちであることの証言:有なのだが本人が否定?
ソロモンやマーリンと同じく、バビロニア第2節-2におけるロマニの台詞でグランドキャスターの一例として言及されている。
だが第1部終章「冠位時間神殿ソロモン」第14節においてアーチャーのギルガメッシュ当人がジャンヌと会話した際、「正直な話、我はビーストの内情などよく知らぬ。冠位などではないからな」と発言。
これらの描写を合わせると矛盾が生じているようにも見え、総合的に判断した際、
- ギルガメッシュという「サーヴァント自体」がどの冠位の資格も持っていない
- キャスタークラスとしての冠位の資格は持っているが、アーチャークラスとしての冠位の資格は持っていない
- キャスタークラスとしての冠位の資格は持っているが、キャスター以外の6クラスでは冠位の資格を持っていない
等のどのような意味合いなのかは現状不明。
- 冠位霊基としての現界:曖昧
- 冠位の資格持ちであることの証言:有だが本人の台詞のみで、第三者からの言及は無い
上述のマーリンと同じく、U-オルガマリーの夢の中ではグランドライダーとして登場しているが、同じ理由で本当にグランドの一員として召喚されていたと断定することはできない。
また、ツングースカのシナリオ内、及び実装後のプロフィールでもグランドキャスターの資格(と思われる)千里眼を所持している旨が無い(一応、「ライダーとして召喚されていたため千里眼をスキルとして持ってこれなかったのであり、キャスタークラスでの召喚なら千里眼を所持できる」と解釈することも可能ではあるが)。
資格持ちであることの証言については、第2部断章「非霊長生存圏 ツングースカ・サンクチュアリ」に登場した際、第5節-2にて、
「本来の僕はですね?なんとですね?グランドキャスターの霊基での現界でも、おかしくないんですよォ」
「グランドキャスター、グランドライダーってことも有り得るのかなァ」
「ともかく、冠位でも本来おかしくない存在です」
と発言。
幾つかのマイルームボイスでも「キャスター霊基ならグランドキャスターにも成り得る」と発言している。
また、同じくツングースカにてグランドライダーであるノアについて言及した際、「グラ友」(文脈からしておそらく「グランドクラスとしての友達)だと発言しているため、現状では冠位持ちだと断定できないものの、総合的に判断すれば太公望もグランドである可能性は高い。
- 冠位霊基としての現界:曖昧
- 冠位の資格持ちであることの証言:有だが本編で設定が生きているか不明
マーリンや太公望と同じく、U-オルガマリーの夢ではグランドセイバーとして登場しているが、同じ理由で本当にグランドの一員として召喚されていたと断定することはできない。
また、2022年8月13日・8月14日に開催されたコミックマーケット(通称C100)にて原作者の奈須氏と武内氏から頒布された「Avalon le Fae Synopsys」に掲載されている第2部6章の初期案では、「グランドセイバー、アルトリア・アヴァロン」と明記されている。
だが、実際に配信された第2部6章ではアルトリア・アヴァロンになった後も一貫してクラスがキャスターであり、作中で「冠位相当の霊基、出力」等と言及されたこともないため、初期案での設定が現在でも生きていると断言することはできない。彼女の場合は特にファンサービス的な意味合いが大きいのではと考察されている。
上述の通りグランドアサシンであることは(ほぼ)確定だが、
- テスカ本人が「俺のクラスは本来はルーラーかバーサーカーだ」と述べている
- U-オルガマリーの夢では(グラフィックはあくまでシャドウサーヴァントであるが)グランドバーサーカーとして登場している
点を踏まえ、グランドバーサーカーとしての資格も持っているのではと考察されている。
本編での描写・活躍
Garden of Avalon
マーリンの詳細な描写の初出の作品で、ここでマーリンが千里眼を保有すること、千里眼は最高位の魔術師の証であること、どれほど魔術に優れていようと千里眼を保有していなければ最高位の座に呼ばれないこと、が明かされた。
この時点ではグランドクラスの設定説明が無かったため、これらの詳細な意味は不明だった。
Fate/Grand Order
作中では、実際にグランドクラスの霊基を持って召喚されたサーヴァントと、1部7章マーリンの様にあくまで適性があると明言されただけで霊基は通常のサーヴァント、という2パターンが登場している。
第1部
第4章終盤、第1部全体の黒幕としてソロモン(?)が登場。同時に、"グランドクラス"についての詳細が明かされた。
7章では賢王ギルガメッシュが通常霊基で召喚したマーリンが登場。ロマニとの会話で、グランドキャスターの資格保有者は皆優れた千里眼の保持者であること、ソロモン、マーリン、ギルガメッシュ(※)がその資格を有していることが明かされた。
※後の章でアーチャークラスの本人は自身が冠位であることを否定している。
同章終盤には初代ハサン・サッバーハ"山の翁"が参戦。冠位の返上を宣言し、残った霊基を消費して冠位としての力を宿した一撃をティアマト(Fate)に放っている。
第2部
第4章中盤、クリプターの1人デイビット・ゼム・ヴォイドの契約サーヴァントが冠位(グランド)である事が言及された。
終盤にグランドアーチャーであることを明かし、世界のためではなく「恋人のため」にその力を使うことを宣言。残った霊基をもって神を撃ち落とした。
続く後編では、異聞帯の王たる主神へのカウンターとして、終盤にロムルス=クィリヌスが降臨。
6章と7章の間にあたるイベント『非霊長生存圏ツングースカ・サンクチュアリ』に登場した太公望はライダー|として召喚されているものの、「ノアはグラ友(グランド友達)」「キャスターで召喚されたらグランドキャスターになっていた」「グランドライダーってことも有り得るのかなァ。」という旨の発言をしているが、ライダーの霊基ゆえか千里眼を保有しておらず、実際のところは不明の状態である。
7章序盤ではついに7騎が集合したが、カルデア一行と相対する前のU-オルガマリーに敗北。
そのメンバーはストーリー中では明言されていないが、オルガマリー本人の夢という形での戦闘パートでは(名前はクラス表記だが)オリオン、ロムルス、ハサン、詳細不明のバーサーカーに加えてセイバーがアルトリア・アヴァロン、ライダーには太公望、キャスターはマーリンが割り当てられていた。
そして前編の終盤、デイビットの召喚したテスカトリポカが登場した。
Fate/Grand Order Arcade
第7章に登場したサーヴァントの1人は当初、あるサーヴァントが大人になった姿と思われていたが、その正体はノアであった。
終章ではビーストⅥ討伐のために別世界のマーリンが参戦、同行していたグランドアサシン"山の翁"も参戦している。
この折に"山の翁"から、別世界のマーリンは己の冠位を放棄した「元冠位」なのだと明言された。
同章の最終盤にはノアも助っ人を連れて登場している。
なお、AC版は"山の翁"が冠位資格を返上しグランドアサシンの座が空席となった後の出来事のはずだが、こちらでは再びグランドアサシンとして登場しているため、冠位資格の有無や状態については1つ1つの並行世界単位で判定されている可能性がある。(上記の別世界のマーリンもその一例かもしれない)
余談
FGOにおける性能
プレイアブル実装された冠位適性持ち達は当初、Buster支援要員のマーリン、Buster特化型アサシンの山の翁、自己スキルだけでBusterを桁違いの度合いで強化していく超人オリオンというように、全員がBusterに関連した性能を持っているという共通点があった。
該当者が増えてきた現在ではBuster特化ばかりというわけではないものの、
- 宝具どころかスキルを使うだけで味方全体に1ターン無敵を付与できるという安全性を持ち、スキル「混血EX」によりアヴェンジャーでないにもかかわらず毎ターン終了時にNPが自動で増え続けるマーリン
- アサシンにしては異例のBuster3枚構成、かつスキルによって常時即死無効、回復やガッツスキルに加えて優秀な性能のカードも併せ持つため殿ですら強い山の翁
- (良い意味で)アーチャークラスにあるまじきBuster3枚構成、かつ爆発的なクリティカル威力アップと無敵貫通によりHP10万越えの等倍相手だろうと通常攻撃で捻じ伏せる超人オリオン
- 敵にも味方にもこれでもかとローマ特性を付与し、更にはローマ特性を宝具威力アップと味方支援に活用するロムルス=クィリヌス
- その場でチャージを減らすのではなく、「敵全体にターン毎のチャージ量が1減る状態」を付与する稀少なスキルを持ち、「高速詠唱(妖)EX」によって礼装やアペンドスキル無しでもNPを20チャージした状態で戦闘開始となるレディ・アヴァロン(プロトマーリン)
- アサシンでは稀少な全体Arts宝具に加えNP配布もでき、実装時点では史上初となる「フィールドの陽射しを打ち消すスキル」と「マスタースキルの倍率をアップさせるスキル」を持つテスカトリポカ
等、該当クラスのイメージに縛られない独自の強みを持っていたり、強烈な個性を突き詰めたり、実装時点では唯一無二のスキルを持つサーヴァントが揃ってきた印象がある。
TYPE=MOON作品全体における「冠位」という表現
「冠位」という表現はグランドクラスに限らず、TYPE=MOON作品に登場する他の団体等においても使用されている。現状では例として以下のようなものが挙げられる。
以上のような例において、何かしらの属性や設定面における共通点は(おそらく)見い出せないため、単純に作中における"最高位の存在"であることを示す共通ワードとして使われているだけの可能性も高い。
男女比率での対
これまでFGO内に顕現したビースト達は人類愛が根底にあるからか、女性の比率が高い。
2023年2月時点では、実質性別無しが1、雄(?)が1、女性:5(アーケードで登場したソドムズビーストも含めれば6)となっている。
対してグランドクラスは男性7:女性1(ギルガメッシュ、太公望、アルトリア・アヴァロンも含めれば男性9:女性2)となっており、男性の方が多い。
偶然かもしれないが、こういった男女比でも対であることが強調されているのかもしれない。