アーティスト・村上隆制作のオリジナルアニメーション「シックスハートプリンセス」の公式略称。2016年版のアニメではこのタイトルで表記されている為、ここでは2016年版のアニメについて解説する。評判については⇨シックスハートプリンセス
概要
2010年、フランスのヴェルサイユ宮殿で村上隆の個展が開催された時から始まったプロジェクト。2016年12月30日には「6HP/シックスハートプリンセス」のタイトルでTOKYOMXにて地上波テレビアニメを放映。しかし背景ができていないカットが140カット(約半分の映像)にものぼり、やむを得ず出来ていない部分は「線画・背景レイアウト状態で放映」し、アニメ放送後に謝罪動画を追加することとなった。全15話予定。
2017年6月24日には2013年に作り、お蔵入りにしたフルCG版がドキュメンタリー付きで1時間放送される。時間帯としては19:00~20:00とゴールデンタイム枠での放送となった。その後も不定期的にドキュメンタリー付きで1時間放送していたが、(ドキュメンタリーはアニメ放送後に流れる)COVID-19の影響からか第8話以降、放送されなくなった。しかし、Zingaro公式によれば2022年内の放映を発表している他、作中に登場する月猫族のぬいぐるみやピンクプリンセスとブラックプリンセスのTシャツが2021年8月に発売される、2022年11月には制作会社の公式Twitterが作られるなど動きを見せている模様。監督の村上隆も2022年6月に答えたインタビューでようやく完成に近付いたと公言している。2022年12月に鋭意製作中と公式Twitterで正式に発表された。しかしその2022年には放送されず、放送日は未だ不明。2022年9月には8話と思われるキービジュアルを公開し、2023年2月には、8話の設定画を公式Twitterにて投稿。果たして2023年以降に放送される日は来るのだろうか。
あらすじ(2016年版)
主人公の羽仁はるかは元気で明るくちょっとおバカだけど陽ノ杜(ひのもり)学園中等部に通う中学二年生。
演劇部に所属し、学園祭で演じる予定の舞台の脚本を書いているがなかなか進まず、幼なじみの悌上たまきに急かされながらも、楽しい日々を送っていた。
はるかが住む陽ノ杜市には罪獣(ざいじゅう)というモンスターが現れては人や街を襲う。
しかし陽ノ杜市には、その罪獣と戦う、伝説の戦姫巫・ハートプリンセスたちが存在した。はるかは罪獣から人々を日々守るハートプリンセスに憧れていた。
「いつか、私もプリンセスに…!」
しかしある日、家で台本を書いていたはるかの元に不思議な猫・仁ちゃんが現れ、はるかにこう告げる。
「仁の心を持つプリンセスになる素質があるとお見受けした。どうだい、プリンセスになってくれるかい?」
登場人物
ハートプリンセス
羽仁はるか/ピンクプリンセス(声<2016年版>:種﨑敦美)
牟礼ゆかり/イエロープリンセス(声<2016年版>:本多真梨子)
月猫族
地狼族
族長(声:枝折努)
第三勢力
プリンセスの家族
- 羽仁家
※両親とも遠征でほとんど家におらず、劇中では未登場。
- 義堂家(遠東豹)
あみの義父(声:田村昇三)
あみの義母(声:雨宮夕夏)
- 悌上たまき宅(東方移民会)
- ノルブ(CV:京田尚子)
- ウルガ・ナカフタミ
- ゴロー・ジオータ
- ドイラ・ノガシラ
- コバ・イセキ
(※ノルブ以外の4名は世界観資料にて名前が判明している。他にも子供達や大人がいたが、名前は不明)
取り巻く人々
(※第4話にて赴任し、はるか達民俗部の顧問となった。)
その他
- 車掌(声:比嘉良介)
第5話で初登場。機械めいた身体の車掌で、はるか達が郊外のミュージカル合宿に向かう際、峡江鉄道の列車を運行していた。5話以降も度々登場している。「だっしゃー」が口癖。
野盗団(第2話でたまきの回想で登場した集団。名前は世界観資料で判明)
伝説のプリンセス(ふゆせ以外のプリンセスはキャラクター設定資料から引用)
- 仁科路あとみ/先代ピンクプリンセス
- 悌永良りょうこ/先代ブラックプリンセス
- 寺田義やくも/先代ブラックプリンセス
- 江礼崎あんな/先代イエロープリンセス
- 智乃潔しなの/先代パープルプリンセス
- 荒忠勝うらら/先代グリーンプリンセス
- 信長岡ともえ/先代ゴールドプリンセス
- 孝愈川ふゆせ/先代ホワイトプリンセス(声:三石琴乃)
用語
600年前からココロノタマを守護する猫の種族。プリンセスの資格がある少女と契約し、ココロノタマを託す。
狼の種族。月猫族と敵対し、罪獣を使ってこの世界を破壊し、ココロノタマを狙う存在。
月猫族に選ばれた少女がなれる、伝説の戦姫巫(いくさひめみこ)。いわゆる魔法少女的存在。600年前から存在しており、罪獣を使う地狼族からこの星とココロノタマを守るのが使命。
- ココロノタマ
この世界のバランスを保つため、月猫族が600年前から守護する大事なもの。詳細はリンク先で。
地狼族が使役するモンスター的存在で街を破壊している。生み出すにはツミトガノカケラというものが必要で、人類の七つの大罪に対応している。
物語の舞台となる都市。動かない風車が都市のシンボル。
- 峡江鉄道
第5話に登場した車掌が運行する鉄道。はるか達は郊外のミュージカルに向かう際、この鉄道を利用した。
仮面の男と悌ちゃんは、よくこの駅構内でやり取りをしている。
- 東方移民会
10年前、陽ノ杜市への移民に成功した人々の団体。ノルブという老婆がこの移民会の長を務めており、たまきもその1人で、色んな人種の人々が集まっている。自分達を迎えてくれた陽ノ杜市への感謝と、滅びゆく世界に祈りを捧げる。
陽ノ杜市に建つ中高一貫校。3学年制の中等部と高等部があり、それぞれ男子クラスと女子クラスに分かれている。
- 陽ノ杜学園秋乃大文化祭
陽ノ杜学園で秋に行われる文化祭。はるか達民俗部はこの為にミュージカルの練習をしている。
第5話ではるか達が合宿で向かった場所。雪で辺り一面が覆われておりはるか達はそこにそびえ立つ洋館で合宿をした。
- アメツチノマナ
星の生命エネルギー。
600年前、地狼族が住んでおり当時は「狼郷」と呼ばれていたが、プリンセスとの大戦争で滅亡し、今はこの名で呼ばれている。
詳細はリンク先参照。重大なネタバレを含むため、注意。
音楽
ED:五條真由美「ROCK you Princess!」
作詞・作曲:STAR BALL CLUB 編曲:川瀬智
※EDアニメの振り付けは前田健が生前行っていたようだ。1〜4話までは、ヴェルサイユ宮殿で開催された村上隆の個展にて上映したものと同じ映像だったが、5話以降は映像を変え前半は、はるかとたまきが陽ノ杜学園の文化祭の中で踊り、サビは6人のプリンセスが滅却牢の上で踊っている。なおダンスは以前と同じものである。
製作元・スタッフ
- キャラクターデザイン・コスチュームデザイン・作画監督:mebae
- メカデザイン・世界観設定:JNTHED
- CGアニメーション監督:三浦武蔵(STUDIO PONCOTAN)
- 編集:野々市谷有美
- 制作:STUDIO PONCOTAN
- 脚本・シリーズ構成:中川大地
- 企画・原案・監督:村上隆
各話リスト
話数 | タイトル | 放送日 |
---|---|---|
1話 | 然れども天地の御真名 | 2016年12月30日(※) |
2話 | 日の光の力等しき一日。 | 2017年12月23日 |
3話 | 響け『義』の歌!情熱の青牡丹 | 2018年6月17日 |
4話 | 謎の転校先生 | 2018年9月22日 |
5話 | この世の果ての境界線 | 2019年3月31日 |
6話 | 信じるものは何ですか? | 2019年5月26日 |
7話 | 勿忘郷(わすれなのさと) | 2019年9月21日 |
※……アバンの7分間と変身バンクを差し替えた完成版が2017年9月24日に放送された。