※注意
この項目は単行本未収録の内容です。
背景情報も含め、呪術廻戦最新刊25巻以降に関するネタバレが含まれます!
概要
虎杖や五条達が新宿で呪いの王・両面宿儺と死闘を繰り広げている横で、岩手県の御所湖結界(コロニー)を舞台にした、まさかの髙羽史彦と黒幕羂索の一騎打ち。
というのも、虎杖ら平定チームは宿儺撃破と伏黒救出の他に、羂索が画策している天元と日本の非術師1億人の超重複同化を阻止しなければならない。
そして同化の条件とは、羂索(夏油傑)・宿儺(伏黒恵)を除く参加泳者を全滅させ、死滅回游を終わらせること。
泳者の中にはもちろん虎杖達も含まれているため、いずれ羂索とも戦う事は決まっているのだが、問題は上述にある通り平定チームは宿儺の打倒と同化の阻止を平行してやらなければならない。
もしも五条が負け、最悪全員で宿儺と戦わなければいけなくなったら? 仮に勝てたとしても全滅、あるいは疲弊し切った状態で羂索が襲撃してきたら?
その最悪の場合を防ぐ策として、誰かが羂索の撃破、あるいは削りと足止めをしなくてはならない。
依然として最大の敵は宿儺のため、特級呪術師の乙骨やそれに次ぐ実力者である真希と秤は外せない。鹿紫雲は「宿儺と戦わせる」という約束がある。
誰が羂索戦に相応しいか、と悩んでいる中で、意外にも天使から推薦されたのが髙羽だった。
どうやら天使は推論ではあるものの、髙羽の術式について何か把握しているようだが現在まだ明かされていない。
そんな経緯で始まった、髙羽vs羂索。
髙羽の術式「超人」の影響があるので当然ではあるが、戦いの内容はこれまでの能力バトルとはジャンルが違うものとなった。
しかし、勝負はギャグ補正を味方につけた髙羽が優位に進めるかと思いきや、なんと羂索はお笑いにも精通しており、髙羽の渾身のギャグをロジカルに否定し、またはギャグ時空に適応して喰らいついてきた。流石は面白さを求めて1000年以上も生きてきた術師……
もはや、結末は誰にも予想できないほど、混沌を極めつつあった。
その結末(ネタバレ注意!)
髙羽の術式「超人(コメディアン)」はついに相手のイメージすら取り込んでフィードバックさせる次元にまで到達。(羂索曰く「魂の共鳴」)こうなると相手の思考と行動はおろか周囲の状況すら髙羽の術式に操作されてしまい、病院や野外クイズ会場、挙句にファンタの海と言った意味不明な環境に加え、警察やクイズ司会などのモブまで創造してしまう。
この完全にハジけた能力に翻弄された羂索は、「相手のイメージをも取り込み反映する」性質を利用し、漫才の舞台を創造、髙羽と共に漫才で大ウケする事で髙羽を満足させ、術式を終了させる作戦に出たのだった。
羂索「もう十分喉は温まったろ いくぜ相方」
髙羽「…… おう」
羂索はお笑いコンビ「ピンチャン」ボケ担当として自らがボケに徹することで髙羽をボケさせないようにし、優位に立った。結果、髙羽は客席を爆笑の渦に巻き込み満足させる程の漫才を成し遂げることができ…
羂索「……おい、どうした?」
髙羽「いや…終わっちまうんだなぁって……」
髙羽「終わりたくねぇよ…」
羂索「泣くな、白けちまうだろ」
互いに満足する戦いができた2人の顔には笑みがこぼれていた、そして
髙羽「もういいよ」
術式(ネタ)は終了した
髙羽「ありがとう」
羂索「君、超面白かったよ」
直後、乙骨憂太が突如背後から出現。『反重力機構』による迎撃も間に合わず、羂索の首を乗っ取っていた夏油の死体ごと切断して再起不能にさせた。
羂索「何故だ!!あの呪力総量の大きい乙骨だぞ……!!何故気付かなかった……!?」「…そうか、邪魔されたくなかったのか…。」
羂索は呪力総量の大きい乙骨に気付けなかった理由を自問自答していたが、その原因が「外部の状況を遮断しネタに集中させる」「逆に内部の状況に干渉させずネタを邪魔させない」という髙羽の術式の影響によるものだと悟った。
羂索「初めからこのつもりだったのかい?」
乙骨「髙羽さんに人は殺せませんから」
羂索「そうか、道半ば…残念だよ。」
「だが、私の意志は受け継がれる…!」
なお、高羽は三角巾に死装束というまさに死体という格好であったが本当に死亡したのかそういうネタの一貫なのかは不明である。
しかし、術式が終了する直前、「終わりたくない」と限界を察している様子の髙羽が写っているため、呪力切れが近付きつつもあくまでもネタとして散ろうとした髙羽の最後の力によるコスチュームチェンジの可能性が高いと考察されている。
また最期の台詞にある意志を継ぐ者について、発覚前はいくつかの候補が予想されていたが、248話にて宿儺を保険としていたことが発覚した。(引き継いだ宿儺は誕生する呪霊を自分の遊び相手にする程度の感覚ではあるが)
余談
タイトルの「バカサバイバー!!」は、おそらく……というか十中八九『ボボボーボ・ボーボボ』のOPテーマにもなった、ウルフルズの『バカサバイバー』から。
なお、渋谷事変や人外魔境新宿決戦のように数字ではなく、「生き残れ」→「勝ち残れ」という風に話が進んでいく。
これも上述の曲『バカサバイバー』の歌詞から持ってきたもので、そこから考察するとこのエピソードは全7話ほどになるが、「成り上がれ」と「泣きわめけ」は採用されず結果全5話となった。
ちなみに、お笑いに精通している森田まさのりは「ジャンプに漫才の漫画が載ってると聞いて見てみたら呪術廻戦だった。」と驚いた様子を見せていたが、後のストーリーの展開に「呪術廻戦やばいな…。」とコメントしている。そして最終的には、2023年のM-1準決勝進出者に「知らないコンビの中に芥見下々って書いてたら怖いからプロフィールが開けない。」とネタにしていた。
また、羂索と髙羽の漫才の場面では明らかにM-1グランプリを意識して描かれており、審査員席には松本人志、上沼恵美子に似た人物が座っており、司会は今田耕司に似た人物が担当していた。
12/11号の巻末コメントには、「先週は許可取りに担当が奔走しました。関係各所の皆さん、ありがとうございました。」と感謝の言葉が綴られており、編集部が某芸人事務所への許可取りに奔走していたことが窺える。
関連イラスト(ネタバレ注意)
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人外魔境新宿決戦→???
↓同時進行
南へ/バカサバイバー!!