「我ら3人の手にかかれば 不可能なことなどない…」
「そう！このボルドー！」
「ルドルフ。」
「トッド！」
「「「我らボルドルド隊！」」」
ボルドー「ゾケットさまの望みを かなえて見せよう！」
「「「大人しくやられちまえー！」」」
概要
『マリオ&ルイージRPGブラザーシップ!』に登場する敵で、謎の人物・ゾケットの手下の三人組。
名前は3人の名前を組み合わせたもの。
ゾケットの期待に応えるべく、モンスターをヤミコネリーで凶暴化させたり、ゴイールを使ってコネクタルランドの住民を攫うなどして各地で暗躍するが、肝心のゾケットからは名前すらまともに覚えられておらずあまり信用されていない。
そして、計画の真意も教えてもらっていないなど扱いはいまいち不遇。
かつてはツルンベール島で屯っていたならず者で、ゾケットへいを統率させるためにゾケットが雇った。
コネクタルランドの住民のデザインが、主に電源タップやコネクター、コンセントの差し込み口がモチーフになっていることに対し、彼らはコンセントの差込プラグのような形のパーツがある。
どれも黄色で縁取られた黒い仮面…のような目をしており、コネクタルランドの住民ながら種族が違う理由は不明。
三人組の敵幹部ということで過去のマリオ&ルイージRPGシリーズに登場した悪役三人組を彷彿とさせ、発表当時シリーズファンの間では話題となった。
更に、戦闘中にボイスが付いているマリルイシリーズでは珍しいタイプのボス。
メンバー構成
- ボルドー
ボルドルド隊の自称リーダー格。
黄色のマントを羽織ったLANケーブルのような姿。首下から直接腕が生えており、胴体はなく常に浮遊している。自力で飛べるので、他2人と違って移動する際はゴイールを呼ばない。
一人称は「俺様」。
テンションが高く相手を小馬鹿にするような口調をしており、名前を呼び間違えられたルドルフをからかう場面がある（逆に、ルドルフに意趣返しに呼び間違えられても、然程気にしていなかった）。
名前を呼び間違えたり、数字に拘るゾケットに対し、容赦なくツッコミを入れる。
楽して儲けてウハウハな生活をするのが夢とのことで、基本的に他人任せである。そのせいかゾケット曰く、作業効率ではボルドルド隊の中では最下位らしい。
なお、この体でどうやるのかは不明だが、用を足せるらしい。ただし面倒臭いので手は洗わない。
ルドルフほどではないが結構抜けており、マリオ達から逃亡する際に以前自分達が悪さしたゼニアレバーのツインタワービルに入ってしまう→会社員達に見つかって絡まれているうちにマリオ達に追いつかれたり、終盤ではマリオとルイージの分断に成功して退散するもののその後で「あのままマリオだけでも倒せばよかったのでは？」と今頃気付いたり、という失態をしている。
- ルドルフ
ボルドルド隊の頭脳担当(ブレーン)。
紫色のイヤホンジャックのような細身な姿をしており、ハンマーとして使える頭の形はリーゼントに見えなくもない。
一人称は「私」。
頭脳担当というだけあってクールな性格をしているが、ゾケットに「ドルルル」と名前を呼び間違えられて困惑したり、その後すかさずボルドーに茶化され「わざと間違えるな！」とツッコんだり、ゴイールに掴まって移動する際イマイチ緊張感のない台詞を吐いたり……など、コミカルな面も多く描かれる（名前を呼び間違えられた後は、マリオ達に向かって呼び間違えて欲しくなさそうにしっかり名乗っている）。
3人の中では唯一2回戦うことになり、1回目はサビレッタ島のイベントボスとして登場する。そしてバトル後に逃走する際にバトルプラグ&バトルタップを落としてしまうが、これだけならいつもの敵からのドロップアイテムになるが、なんと拾った直後に取り返しに戻って来る（曰く「道に落ちている物は全部私のもの」）。
……バトルプラグの説明のためのイベント戦とはいえ、逃走したボスが即座に戻ってくるのはシュールなことこの上ない。
上記のくだりに加え、ツルンベール島に建てている自身の「秘密研究所」が秘密も何もない明らかにバレバレな外観、そもそも近くに思いっきり「秘密研究所〜ボルドルド隊の頭脳 ルドルフさま愛と未来の巣〜」などと書いた看板を立てる、研究所の中にも悪趣味な自画像を飾る、近況記録にへそくりを挟んでいる……などなど、とにかく残念な部分を挙げればキリが無い。
そんな有様なのでタップーからも「頭脳担当（ブレーン）じゃなくてお笑い担当（コメディアン）だろ」「秘密ダダもれ研究所になってんぞ！」とツッコまれている。
極め付けに心の中では、自分こそが黒幕に相応しいと野心を抱いている。何の因果かこのゲームが出た年にリーゼントで有名な現実のリーダーが天下を取ったものの、まあそんなに甘くはない。
他のボルドルド隊と戦えるのがかなり終盤な事もあるが、見ての通りと言うべきか彼らの中でもめちゃくちゃにキャラが濃い。
そんな彼だが、ボルドルド隊の中では最初にマリオブラザーズと戦う相手であり、今作でルイージのことを「緑のヒゲ」と呼ぶ最初の人物。第1PVで真ん中に立っていたことで情報開示されるまでリーダーだと思われていた事もあり、イラストも多め。
右腕から電気弾を発射することができ、鏡に反射させて撹乱したり、大きな電気弾に乗って突撃したりする。また、ゴイールを召喚する。
- トッド
ボルドルド隊のパワー担当。
緑色のVGAケーブルのように大柄な姿をしており、一見細い腕は力を込めると、人間の筋肉のように太くなる。
一人称は「オレ」。
かなり目立ちたがりやで真っ先に喋ろうとするが、自分の発言をしょっちゅうルドルフやボルドーに遮られる姿が目立つ。その事を根に持っており、ある分岐で単独行動していた際は言いたいことを全部言えて満足そうにしていた。
上記の通り微妙に不憫な面が目立つが、立ち向かってきた子供であるグズグズ団のグレールを軽く跳ね除けるなど、大人気なく悪役らしい一面もしっかり備える。
また、中盤にて（めっちゃバレバレな）行商人の変装でマリオ達に罠を張ろうとしたり、嫌がらせを行なったりした（ただ、あえて罠に嵌まることで手軽にクリアできるルートもあるので、一概に悪いことばかりではない）。
リーダー格としてよく喋るボルドー、コメディリリーフとしてキャラの濃いルドルフに出番が押されがちなものの、中盤から終盤にかけて活躍が増えていく。
下記のバトルプラグを用意し使ってくるのもトッドであり、見た目に反しわりと知者な側面も備える。
VSボルドルド隊
冒険の終盤、マリオ達が再びゾケット要塞に潜入した際、ゾケットに初めて間違われずに名前で呼ばれたのも束の間、「今度こそマリオ達を倒せなければ次にゼツエンタイを浴びるのはお前達だ」と最後通告を受けてしまう。
一度はマリオブラザーズを分断するという手柄を挙げるものの、その後は特に何もせず談笑していたため結局合流されてしまう。
いよいよ後がない3人は、遂にマリオブラザーズと直接対決することになる。
ちなみに、この際に放つ彼らの口上はニンダイで公開された初報にてボルドルド隊が初登場した場面。初報で流れたシーンが終盤の決戦というまさかの展開となった。
戦闘パターン
先に戦ったルドルフはともかく、ボルドーとトッドとはこれが初戦闘なのでなかなかの緊張感があるだろう。
ルドルフも新技を引っ提げて来ている。
また、あちらもバトルプラグを使ってくるが、どんな効果かは事前に説明が入る（ご丁寧に対処法まで喋ってくれる）。
以下の技名は本サイトのユーザーが付けた仮称であり、公式の名称ではないので注意
- ルドルフ反射弾
ルドルフの技。サビレッタ島でも使ってくる。
マリオブラザーズの周囲に鏡を設置し、電気弾を反射させて攻撃する。赤い鏡に当たったらマリオを、緑の鏡に当たったらルイージを狙う。
- ルドルフ電気玉乗り
ルドルフの技。サビレッタ島でも使ってくる。
巨大な電気弾を出して、それに乗って突撃する。壊れるまでハンマーで叩いて迎撃しよう。
PVにも登場した。
- ルドルフ乱舞
ルドルフの技。ここから決戦での新技。
頭のリーゼントによる頭突き、電気弾、踊りながら電気の剣で切り裂くによる連続攻撃。
ハンマーで迎撃しよう。
- ボルドー撹乱攻撃
ボルドーの技。
高速移動で撹乱して攻撃する。
目の前に来た瞬間を狙ってハンマーを叩き込もう。
- ボルドー奇襲攻撃
ボルドーの技。
一旦後ろへ下がったかと思ったら、次のターンで後ろからマリオかルイージを奇襲する。飛びかかろうとしたらジャンプで反撃しよう。
被弾してしまうと、セットしてあるバトルプラグをどれか1つ抜かれてしまう。バトルプラグをセットしていないときはミラクルキノコを盗み、自分や仲間を回復する。
- トッドバーベル投げ
トッドの技。
大きなバーベルを持ち上げながら隙をうかがい、バーベルをこちらに向かってぶん投げる。トッドが見ている方を狙う。
- トッドダンベル投げ
トッドの技。
両手にダンベルを持って投げつけてくる。右手のダンベルはマリオに、左手のダンベルはルイージに向けて投げてくる。
- ムチャクチャテッキュウプラグ
バトルプラグ。ついでにテッキュウプラグに似ているが、落ちてくるスピードがゆっくりなのでハンマーで軽く撃ち返そう。タイミングを掴むまでは遅すぎて逆に当たりやすい。
ボルドルド隊の攻撃に当たらなかったら発動しないが、被弾する度に落ちてくる鉄球の数が増える。
試作品とのことで欠陥があり、何故かたまにボルドルド隊の方にも鉄球が降ってくる。
- だめよキノコプラグ
バトルプラグ。キノコ類を食べるとダメージになる。
ダメージは微々たるものだが、「かってにキノコ」のようなプラグを付けてると途端に脅威と化す。
ボルドー「…ナッツを食べられたらどうするんだ？」
ルドルフ「…よけいなことを言うな。」
そう、ナッツは普通に使える。キャンディも可能。
ちなみにこのバトルクラブの効果は自分達にも及ぶ。ボルドーはこのプラグを使っているときも奇襲攻撃で盗んだキノコを使用するとダメージを受ける。
- ノリノリプラグ
バトルプラグ。使用するとノリノリのBGMが流れると同時にボルドルド隊がパワーアップする。
- イッシンプラグ
バトルプラグ。一心同体になれるプラグとのことで下記の合体技を披露してくるが、誰かがダメージを受けると他2人もダメージを受けるようになる。
- 一心同体攻撃
イッシンプラグを使用後に解禁。
ボルドルド隊がマリオブラザーズを囲み波状攻撃を仕掛けようとするもの。
ボルドーは体当たり、ルドルフは電気弾、トッドはサンドバッグ投げを繰り出す。普通ならば脅威だが、イッシンプラグの効果でカウンターに成功すると他2人も怯んで攻撃が中断される。
落ち着いてカウンターを決めよう。
- 喧嘩
イッシンプラグの共有ダメージを喰らうと時折見られ、戦闘中にも拘わらずいざこざを起こし、殴り合いをする。その時しっかりダメージも負う。
喧嘩のセリフは2パターンあり微妙に異なる。
- Aパターン
ルドルフ「だから！攻撃をくらうなと言っただろう！」
ボルドー「オマエに言われたくねーよ！」
トッド「オマエもだろ！！」
- Bパターン
トッド「おい！攻撃をくらうなって言ったぞ！」
ルドルフ「おたがいさまだろ！」
ボルドー「オマエだって！！」
（※乱闘中）
ルドルフ「やめよう…不毛だ…」（Aパターン）
トッド「もう…攻撃食らうんじゃねーぞ…」（Bパターン）
- ムテキプラグ
バトルプラグ。ボルドルド隊が完全に無敵となり、一切のダメージを与えられなくなる。
反則的なプラグだが、そんな便利なものをなぜ最初から使わなかったのかというと、ターンが1巡するとマリオ達を巻き込みつつ自爆してしまうから。
要するに道連れを狙う彼らの最後の悪あがきだが、逆に言えばその爆発に耐えさえすれば良いわけで……。
兄弟側のバトルプラグの活用はもちろん、ある方法を使えばプラグすら使わず完全にノーダメージでやり過ごす事も可能。ボルドルド隊の玉砕を見守ってやろう。
余談
名前の由来はおそらく、電圧の単位であるV（ボルト）と、工具のボルトを掛け合わせたもの。
それをモチーフにしてか、Vの字に似たマークがルドルフは右腕の裏側と頭の正面の2点、ボルドーはマントの外側と後頭部の2点、トッドは腹部に二つ、それぞれ刻まれている。
また、グラゴンも眉毛が若干V字型であるためボルドルド隊員の可能性もある……と思われていたが蓋を開けてみれば全く無関係の人物であった（何なら敵側ですらなく周囲への完全な八つ当たりでマリオ達と敵対した）。
マリオ&ルイージRPG4以降、クッパがルイージを名前で呼ぶようになった（本作でもちゃんと名前で呼ぶ）ため、マリルイシリーズ恒例の「ルイージの「緑のヒゲ」呼ばわり」は今作ではボルドルド隊が担う事になった。
なお、マリオの方も「赤いヒゲ」と呼んでいる。
関連イラスト
関連タグ
エリート三人組 SSカンパニー…同じシリーズの悪の組織の三人組。
この先ネタバレ注意
その後
ゾケット要塞でマリオブラザーズに敗れた後は、ゾケットに始末されるのを恐れて逃亡。
だが結局のところ、ゾケットにとってはただの手駒に過ぎず、元々計画完遂の際には始末するつもりであった。
その後はルドルフのアジトがあるツルンベール島に舞い戻ったが、そこで「巨悪に組しても、結局自分達は何も変わらず成せてもいない」と改めて自分達を見つめ直し、改心し真面目に生きていく事も本気で考え始める。
喧嘩ばかりしている彼らだが互いに絆は持っており、ラストダンジョンに突入するために必要なキズナの力を集めているマリオブラザーズに協力した（ゾケットに計画の真意を聞かされなかった事もあり、自分達が住むところも無くなってしまう事を知るとそれを良しとしなかった）。
黒幕が倒され、バラバラになったコネクタルランドが元の姿に戻り平和が訪れたその後は、クラゲ島のクラブ・ディオードにてホールの従業員として働いている様子がエンディングで見られる。
ちなみに、ラストダンジョンのとある隠し場所では彼らの情報を聞くことができる。
それによると意外にも家事が得意らしく、ボルドーは皿洗い、トッドはフルーツの飾り切りに長けており、ルドルフはゴミの分別にうるさい、とのこと。
ゾケットの手下となる前から三人で協力して生活していたのかもしれない。シャダーンツリーを突破する要因の一つとなれるほどのキズナを持っていた事も踏まえて、彼らのバックストーリーを想像してみるのも面白いだろう。
