曖昧さ回避
単純にインドと言う場合インド共和国を指す。しかし、インド半島全域(セイロン島を含むこともある)を示すのにも使われる。
ここでは個別に解説。
インド亜大陸
インド共和国のほか、パキスタン・バングラデシュ・ネパールが存在。
かつては独立した大陸であったが約6500万年前にユーラシア大陸に衝突し合体。めり込んだところににヒマラヤ山脈とチベット高原が形成された。「インドア大陸」ではない。
インド共和国
インド亜大陸を主な領域とする連邦制共和国。1947年にイギリスより独立。
国名は「インダス川の対岸」という意味で古代ペルシア人が用いた「ヒンドゥシュ(𐏃𐎡𐎯𐎢𐏁, hindūš)」という名に由来する外名であり、現地のヒンディー語では古代インドを統一したとされるバラタ族にちなむ「バーラト(भारत, bhārat)」を国名としている。
首都はデリー。ただし首都機能はこのうち新市街地であるニューデリー行政区に集約されており、ニューデリーのみを首都として扱う例もある。(日本の場合外務省ではニューデリー、文部科学省の学習指導要領ではデリーをインドの首都として扱っている)
地震国という印象が強いが震央が多いのは一部の地域でそもそもインド自体、面積が広く地震が多い地域と少ない地域に分かれており、日本やインドネシアほどではない。(他国ではアメリカがこれに当てはまる)しかし、干ばつや熱波など気温に起因する自然災害はかなり多い。
国民
人口は世界第1位(約14億2800万人)、面積は世界第7位(約328万平方km)。多数の民族、言語、宗教から構成される。多数派のヒンドゥー教の教義に根ざしたカースト制度という身分制度による差別が酷かったが、現在カースト差別は憲法で禁止され、都市部ではカーストの意識も曖昧になってきており、ヒンドゥー教徒ながらも自分の属するカーストを知らない人すらもいる。
しかし、農村部(とくに南部)ではまだカーストの意識が根強く残っているため、アチュート(不可触民)の人々に、ヒンドゥー教から抜け出したり、他の宗教に改宗(仏教などへ)を勧める運動も行われている。
言語
少数言語まで含めると2000以上の言語が存在している。
政府認定の公用語はヒンディー語で、旧宗主国の公用語である英語も共通語(連邦準公用語)として機能しているほか、憲法では22の指定言語が定められている。
ヒンディー語は話者数では国内最多であるものの、それでも14億人以上の人口のうち5億人程度(第三言語まで含めれば8億人程度)で、主に北部~中部でしか通じない。英語も話者数としては2億人未満、全人口の10%程度と言われる。
このように、どこでもヒンディー語か英語なら通じるということは決してないので、インドを訪れる際には州ごとの公用語をきちんと調べていく必要がある。
ちなみに、どの地域であってもエリート層は必ず英語を身に着けるため、ビジネスシーンにおいては英語が共通語となっているという。
インド憲法第8附則における22の指定言語
ヒンディー語(中央行政府・連邦政府認定公用語)
産業
最近はIT産業が急成長しているが、これもインド人が数理的才能に秀でているという理由と(現在に於いてもいわゆる九九のような掛け算の暗唱は9×9ではなく20×20までやっている)事実上の共通語として今も英語が通用しITへの親和性が非常に高かったこと、ITは新しい産業なのでカースト制度の影響を受けないということから。国内の貧富格差や、人口増加に伴う環境破壊も大問題となっている。
映画産業も盛んで、制作本数はアメリカを抜いて世界一と言われている。詳細はインド映画へ。
関連項目
チベット(ダライ・ラマの亡命政府が国内にある)
インド人を右に インドキャッチプリキュア シャクティーマン ナンとカレーな踊り ナンにでも合う
人物
インド人参照。
かつてのインド亜大陸の国家
⇒インド史を参照