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「誰が失敗作だ!誰が出来損ないだ!俺をバカにする奴はぁ!!」

CV:梅原裕一郎

概要

ゾルタン・アッカネンは、ジオン共和国モナハン・バハロ外務大臣が作り上げた強化人間。シャアの再来計画の候補であったが、失敗作として選ばれず、唯一の成功作であるフル・フロンタルのように自我を消す処置や整形などは行われなかった。

宇宙世紀0097年、フェネクスを捕獲する為、『不死鳥狩り』作戦中の地球連邦軍シェザール隊と交戦する。

搭乗機はシナンジュ・スタイン、及びⅡネオ・ジオング

映画『機動戦士ガンダムNT』の原作である小説『機動戦士ガンダムUC11不死鳥狩り』は原作小説版『機動戦士ガンダムUC』の裏で起きた追補小説であり、ゾルタン・アッカネンは登場しない。『機動戦士ガンダムNT』はOVA版『機動戦士ガンダムUC』の続編であり、その主な悪役として新たに設定されたキャラクターがゾルタンである。

YouTubeの「ガンダムチャンネル」で公開された動画『ゾルタン様の3分でわかる宇宙世紀!』のナレーションを担当した。

性格

奇抜な髪形や改造制服を身に纏い、母艦であるグルトップのブリッジにおいて鼻歌でアイネ・クライネ・ナハトムジークを口ずさむなど奇行を見せ、周りの軍人達とまともにコミュニケーションを取る素振りも見せない。

傲岸不遜で癇癪持ちであり、シャアの再来計画の失敗作としての強い劣等感を持つ故に、失敗作と言う言葉に過敏に反応する。

アニメ『機動戦士Zガンダム』などでも描写された通り、基本的にスペースコロニー内での戦闘は御法度なのだが、ゾルタンは躊躇無くビームライフルを撃ち民間人を殺傷するなど倫理観が欠如している。あまつさえ、攻撃を避けるからコロニーに被害が出ると主張しし、ヨナ・バシュタ達シェザール隊へ責任を転嫁した。

作中で彼の破壊行為はどんどんエスカレートしていき、ハルユニットメガ粒子砲によってコロニー外壁をくり貫いて空気を流出させる、終盤はヘリウム3備蓄基地付近で戦い、ヘリウム3をサイコシャードで臨海爆発させることで地球へ壊滅的な被害を齎そうと画策するなど、「狂人」である。

映画『機動戦士ガンダムNT』のプロデューサーであるサンライズ小形尚弘曰く「(原作小説『機動戦士ガンダムUC』のフル・フロンタルを意識した)勧善懲悪キャラ」、同作の小形尚弘監督曰く「頭の中に小学5年生がいる」「スタッフのお気に入り」、同作の脚本を担当した福井晴敏曰く「メカニックが肩ぶつけただけでも半殺しにしちゃう」…とメインスタッフから一癖も二癖もあるキャラとして紹介されている。

映画公開後、奇行と残虐さ、Ⅱネオ・ジオングをサイコミュ・ジャックされて嘆く情けない姿など、主人公3人の写し鏡とも言える濃厚なキャラクター性を発揮した。

肉体

過去には、肉体が限界を訴えた時に臓器が人工のものに入れ替えられている。

精悍な顔つきで、右前髪のみを伸ばし他は剃り落としたモヒカンを連想させる特徴的な髪型をしている。

両目に傷が付いたオッドアイだが、本来の右目は人体実験の過程で失われたことが小説『機動戦士ガンダムNT』で説明された。

この赤い右目はサイコミュ・システムが内蔵されたサイコミュ・レンズという義眼である。

サイコミュ・レンズ

サイコミュ・レンズは、サイコミュ・システムを内蔵した義眼である。シナンジュ・スタインに内蔵されたサイコフレームと共に力を増幅させて感応波を発生させる。そしてシナンジュ・スタインⅡネオ・ジオングは同調する。

技量

シャアの再来計画の失敗作であるというコンプレックスから精神の安定性を著しく欠いているが、小説『戦後の戦争』でフル・フロンタルをして操作系が固いとまで言わしめたシナンジュ・スタインを乗りこなし、ヨナ・バシュタとの初戦ではナラティブガンダムB装備のインコムを捌き圧倒するなど、確かな腕前を見せる。

思想

あの世と繋がれる本物のニュータイプでもない限り、永遠なんて手に入れても人間は持て余してしまうとゾルタンは考えている。

深い洞察力と優しさを持ち人類に再生を促す新人類として提唱されたニュータイプ、これについてゾルタンは、夢物語ではなく兆しがあると好意的に捉えている。しかし、その入り口の前に来ただけで扉を潜った者はおらず、ニュータイプになるには長い年月がかかり、無理にその扉をこじ開けても碌なことにはならないと否定的である。

全体に溶けたシャア・アズナブルの残留思念が取り憑いた後のフル・フロンタルは、自身をジオンの総意の器として嘯き、モナハン・バハロの提唱するサイド共栄圏を実現する為のスピーカー役をしていた。一方のゾルタンはサイド共栄圏に否定的な考えで「ジークジオンだの サイド共栄圏だの… くだらんお題目のためにすべてを… すべてを犠牲にしてきた!」と恨みを吐露している。

他のキャラクターとの関係

死亡し残留思念となり全体の一部となったリタ・ベルナルに対しては「お前は抜け殻… 影みたいなもんだ 生きた人間を媒介にしなけりゃ何もできない」と、既にリタは命を失っていることを看破した。直前のシーンではヨナ・バシュタもリタについて「意識みたいなものは残ってるけどあれはもう命じゃない」と発言するなど、両者の認識は共通しているようである。

劇中の活躍

部下という名目でゾルタンを監視しているエリク・ユーゴと共に、フェネクス捕縛のため、『袖付き』に偽装した『ジオン共和国軍』の部隊を率いて、自身はシナンジュ・スタインでサイド6の18バンチ「学園都市メーティス」へ出撃。モナハン・バハロの予想通り暴走、コロニー内でビームライフルを発砲し、多数の民間人死傷者を出す

ゾルタン・アッカネン「撃っちゃうんだなあ これが!

ヨナ・バシュタの搭乗するナラティブガンダムB装備インコム搭載のガンダムであった為、自分が失敗作だからファンネルも搭載されてない二流の機体で相手にされてると思い込み激昂する。

この世にあってはならないものであるⅡネオ・ジオングの起動が引き金で、全体が操るフェネクスを呼び出すことには成功するのだが、ハルユニットをナラティブにサイコミュ・ジャックされ乗っ取られる等、急速に進展する展開に置いて行かれた。

メーティスから帰投後は、グルトップの艦内でモナハン・バハロエリク・ユーゴの秘密通信を盗み聞き。モナハンがメーティス襲撃に関してジオン共和国の関与を悟られないようにする為、ゼネラル・レビル艦隊にエリクを除いたグルトップの乗員を皆殺しにさせようとしている事を知る。ゾルタンは挑発するようにエリクの前に姿を現し、反撃しようとしてきた彼女の額を射撃して殺害。

ゾルタン・アッカネン「失敗作だって――見捨てられりゃ傷つくし腹も立つんだがね」

エリクを射殺後はゼネラル・レビル艦隊を迎え討つ為、Ⅱネオ・ジオングで出撃。サイコシャードでヘリウム3タンクを引き寄せる、タンク内のヘリウム3を臨海爆発させるなど超常的な現象を起こし、ゼネラル・レビル艦隊を殲滅する。

ゼネラル・レビル艦隊殲滅後は、同艦隊所属のジェガンA2型や急行してきたフェネクスと交戦。有線式大型ファンネル・ビットでジェガンA2型の操作を乗っ取り、フェネクスとの戦いを有利に進め、遂には有線式大型ファンネル・ビットでフェネクスの拘束に成功する。そのままフェネクスからエネルギーを吸い上げて、地球にコロニー落とし並の被害を齎そうと画策。イアゴ・ハーカナミシェル・ルオブリック・テクラートの妨害に遭うが、ミシェルとブリックを殺害する。

ナラティブガンダムを撃墜するものの、フェネクスの拘束を解かれてしまう。そして、フェネクスへ乗り込んだヨナ・バシュタがデストロイモードを起動させた事で形勢が逆転されてしまう。ゾルタンは自身が放出する過剰な力により身体に大きな負荷がかかったせいで、顔から血を噴き出しながら、ハルユニットから離脱したシナンジュ・スタイン単機で白兵戦を仕掛けるも、コクピットをビームサーベルで貫かれ肉体は蒸発し死亡した。シナンジュ・スタインは背後のⅡネオ・ジオングに串刺しとなった。

青白い残留思念となり全体の一部となったゾルタンは「死ねば溶け合えるんだろ?」とヨナの裡に話しかけ、Ⅱネオ・ジオングのサイコシャードを起動させる。

ゾルタン・アッカネン「人間のエゴと業がこのマシーンと俺たちを生んだ 楽になろうぜ」

[Ⅱネオ・ジオング]]から伸びたサイコ・フィールドはヘリウム3備蓄基地のタンクに到達し臨海爆発が始まる。しかし、フェネクスが増殖させたアームド・アーマーDEに包まれ、臨界爆発の光やⅡネオ・ジオングとシナンジュ・スタインごと包まれ失敗に終わった。

全体の中で、ゾルタンは幼少期の姿で登場、ヨナ達に背を向けどこかへと歩き去って行った。

漫画版

漫画『機動戦士ガンダムNT』では、設定が大幅に変更。幼少期からニュータイプ能力を有していたということになっており、全体に溶けた残留思念と日常的に交信していたり、喋る言葉がカタカナ交じりのクセの強い喋りとなっている。また、モナハン・バハロとはその頃から交流があったということになっている。

客演

スーパーロボット大戦シリーズ

シリーズ30周年記念作品スーパーロボット大戦30で参戦。

相手の裏を取るカットインや数々の戦闘台詞等がありかなり作り込まれたキャラである。

クロスオーバーでは、Ⅱネオ・ジオング搭乗時のクワトロ・バジーナへの特殊戦闘台詞は先に散ったフロンタル含む『シャアを作り出す為に殺された者達』の怨念の代弁者として憎悪を叩き込んでくる。

カミーユ・ビダンに対しては、彼を『女みたいな名前』呼ばわり。アニメ『機動戦士Zガンダム』1話のジェリド・メサを彷彿とさせる煽り台詞をかました。