女神のカフェテラス
めがみのかふぇてらす
解説
『週刊少年マガジン』(講談社)2021年12号(2月17日)より連載中。
単行本は2024年5月時点で15巻刊行されている。
なお、連載開始となる12号は瀬尾公治の前作『ヒットマン』が最終回を迎えており、前作の最終回と新作の初回が同号に収録されるという異例のものとなっている。ただし、瀬尾自身、前作最終回・新作初回のリレー掲載は『君のいる町』→『風夏』で経験している。
ちなみに、「ヒットマン』最終回のアオリ文はこちら。
ご愛読ありがとうございました!
瀬尾公治先生の次回作にご期待ください!
…て新連載がまさかの同時掲載!?
女神のカフェテラス
は巻頭カラーで開店(オープン)ですっ!
あらすじ
神奈川県の三浦海岸沿いにある古びた喫茶店「Familia」。祖母・幸子の訃報を聞いた男子大学生・粕壁隼は、3年ぶりに帰省してきた。そこに待ち構えていたのは、住み込みで働いている5人のメイドたち。「Familia」再建を誓った隼は、彼女たちと前途多難な日々を過ごしていく。
登場人物
※ヒロイン全員が何かしらの理由により、実家と疎遠になっている。
主人公
- 粕壁隼(かすかべ はやと)
CV:水中雅章
祖母・幸子との意見の対立から高校入学を機に幸子の元を離れるも、幸子の死をきっかけに、神奈川県の三浦海岸沿いある、かつての自宅に(一時)帰宅した。
幸子が営んでいた喫茶店「Familia」を閉店・解体した上で有料駐車場に転換、その料金収入で糊口をしのごうとしたが・・・・・・
Familia
- 鶴河秋水(つるが あみ)
CV:鈴代紗弓
高校3年生。
空手有段者で血の気にはやるうえKYなついでに持っている物が立派なポニテのおネェちゃん。
- 月島流星(つきしま りほ)
CV:山根綺
大学2年生。
実は隼を含めた登場人物の中ではもっとも常識がある。
- 小野白菊(おの しらぎく)
CV:和氣あず未
大学2年生。
おかっぱ頭(ただし「Familiar」に転がりこんだ当初はロングヘアだった)で酒に弱い上、酔うとおとなしいはずの人格がものの見事に破壊される。
また、結構なものをお持ち。
隼と面識があった、らしい。
- 鳳凰寺紅葉(ほうおうじ あかね)
CV:瀬戸麻沙美
19歳。フリーター(兼バンドマン)。
ショートカットだが、左目を隠している、なんともつかみ所のないおネェちゃん。
ミステリアスな雰囲気を醸し出している一方で実は幽霊や怪談がまるでダメなうえ、夜中に一人で便所に行けないというもの凄いビビリ。
- 幕澤桜花(まくざわ おうか)
CV:青木瑠璃子
19歳。服飾系の専門学校生。
ヒス持ちで要領が悪く、料理下手なおネェちゃん。ただしその一方で裁縫が得意であり、「Familiar」の制服はこの人が作ったものだったりする。
双子の妹・橘花がいる。
喫茶「ファミリア」
「Familia」の前身である喫茶店で、粕壁大洋が店長を務める。
隼も含め現「Familia」で働く6人の祖母は全員この店の従業員だった。
ここでは、幸子以外の従業員達は旧姓で記載する。
- 粕壁幸子(かすかべ さちこ)
CV:伊倉一恵
隼の祖母。旧姓は「松島」。
かつてはスペインで料理人をしていたが、息子夫婦を亡くした為に帰国した。その際、そのひとり息子であった隼を引き取ったが、愛想を半ば尽かされてしまった。
代わりに5人の女子を、経営する喫茶店「Familia」の従業員として雇うついでに一緒に住まわせた。なお、その5人の女子とは、実はある繋がりがあったりする。
炬燵で居眠りをしている内に息子夫婦の元に旅立ってしまった。
- 粕壁大洋(かすかべ まさひろ)
隼の祖父で既に故人。旧「ファミリア」の店長。
顎髭を生やしている以外は隼と瓜二つであるため、元従業員の祖母達は隼を見て「大洋さん」と驚いていた。
バレンタインにはチョコレートではなく羊羮を希望するなど、洋風文化を嫌っていた。
- 八重山春恵(やえやま はるえ)
桜花と橘花の祖母。
桜花同様、ファミリアでは服飾を担当していた。
- 龍田勝代(たつた かつよ)
秋水と恵里の祖母。
以前から難病を患っておりその影響で認知症となっていたが、大洋に瓜二つの隼から「龍田二等兵」と呼ばれた事で記憶を取り戻した。
- 宮古明美(みやこ あけみ)
白菊の祖母。
アルコールに弱い体質は孫娘にも受け継がれた。
- 姉川由美子(あねかわ ゆみこ)
流星の祖母。
かつては昭和を代表する女優だった。
- 千早洋子(ちはや ようこ)
紅葉の祖母で鳳凰寺家当主。
若い頃は大洋に好意を寄せていた。
千代田食堂
元々はカフェレストラン「Family」という名前だったが、莉々歌の不手際でネット炎上してしまい、隼が店を買い取って「千代田食堂」と改めた。
もっとも、設立のいきさつは、結構焦臭いモノがあったりする。
また、途中参加の雁谷崎零以外の従業員に関しては、秋水をして「暗黒聖闘士」と言わせしめた。
- 千代田莉々歌(ちよだ りりか)
CV:竹達彩奈
子役から足を洗ってYouTuberをやっている人。一応、千代田食堂の店長でもある。
- 高崎舞乙(たかさき まお)
CV:高橋李依
下ネタ好きな読者モデル。
働きぶりはあまりいいとは言えない。
- 宗谷萌美(そうや もえみ)
CV:上田麗奈
実家が日本料理店の大学生。
実家が実家だからか和帽子を被る事によって腕利きの料理人に変身する。
- 吉野碧流(よしの へきる)
CV:花澤香菜
小説家を目指している、ちょろイン属性のあるフリーター。
- ヴァレンティーナ吾妻(- あづま)
CV:芹澤優
カポエイラの使い手のブラジル人。
- 雁谷崎零(かりやざき れい)
秋水のライバルの格闘家のおネェちゃん。
元々は桜花のピンチヒッターとしてFamiliaに勤めていたが、桜花復帰に伴い千代田食堂に移籍した。
めがカフェの呼称表(メインキャラクターのみ)
が\に | 秋水 | 流星 | 白菊 | 紅葉 | 桜花 | 隼 |
---|---|---|---|---|---|---|
秋水 | わたし | りほさん | しらぎくさん | あかねさん | おうかさん | はやっち |
流星 | あみちゃん | わたし | きくちゃん | あかねちゃん | おうかちゃん | はやとくん |
白菊 | あみちゃん | りほちゃん | わたし | あかねちゃん | おうかちゃん | はやとくん |
紅葉 | あみ | りほ | しらぎく | アタシ | おうか | はやと |
桜花 | あみちゃん | りほちゃん | しらぎくちゃん | あかねちゃん | わたし | はやとくん |
隼 | あみ | りほ | しらぎく | あかね | おうか | オレ |
テレビアニメ
手塚プロダクションの手によってテレビアニメ化されている。
2022年9月にテレビアニメ化が発表され、2023年4月から6月にかけて放送された。
第1期終了後には第2期の制作決定が発表され、2024年7月から放送される。
放送局はいずれも中国放送をはじめとするTBS系列局(制作ホストは毎日放送)、AT-X、BS日テレ。
主題歌
「運命共同体!」
音莉飴による第1期オープニングテーマ。作曲は音莉飴とメブキユウ、編曲はMARUMOCHI。
「ドラマチック」
佐藤ミキによる第1期エンディングテーマ。作詞は上坂梨紗、作曲は塩野海。
「チャージ!」
小玉ひかりによる第2期オープニングテーマ。編曲はNaoki Itai。
「なっちゃった!」
アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノによる第2期エンディングテーマ。作詞・作曲はキノシタ。
補足
時系列としては、実は『風夏』『ヒットマン』よりも前に相当する。
事の発端は『君のいる町』。最終話であろうことか作中時間を数年ほど進めてしまい、『ヒットマン』まで現実世界の7〜8年先を描くことになった。
この状況を回避するためなのか、作中時間をなんと過去へ遡ることにした。
議論・余談
ネット上では「『五等分の花嫁』にストーリー展開、ヒロインたちのキャラクター性が似ている」との指摘が多々ある。
具体的な例としては「何の前触れもなく、数十年後にストーリー場面が切り替わる」などが挙げられ、確かに『五等分の花嫁』を彷彿させた描写がある(他にも、メインヒロインが全員同居である点と人数が同じ、アニメ(1期)の製作会社が同じなど。ちなみにアニメの2期には『五等分の花嫁』の出演実績がある竹達彩奈と花澤香菜が出演している)。
しかし、そのような風を感じたのか、第3巻を最後に数十年後の描写がほぼほぼ鳴りを潜め、代わりに数十年前の描写(=メインキャラクターの祖父母世代の縁)が挿入されるようになった。
『五等分の花嫁』のメインキャラクターの姓は「戦国武将に因むものである」が、『女神のカフェテラス』のメインキャラクターの名は「旧日本軍の機甲兵器に因むものである(※)」という特徴がある。
(※あくまでも極一部の読者からの推測であり、公式から明言されていないので注意。詳細は以下の通り)
粕壁隼=一式戦闘機『隼』
鶴河秋水=キ200試作高高度局地戦闘機(並び局地戦闘機)『秋水』
月島流星=艦上攻撃機『流星』
小野白菊=機上作業練習機『白菊』
鳳凰寺紅葉=二式陸上初歩練習機『紅葉』
幕澤桜花=特殊攻撃機『桜花』(双子の妹の橘花も同様と推測)
また、ヒロイン5人の祖母の旧姓(=姉川、竜田、千早、宮古、八重山)はいずれも通報艦の名称である。
ヒロイン5人の姓と誕生月は花札の光札に由来する(作者のツイート)が、キャラクター花札の商品化は『五等分の花嫁』に先を越されている。
関連動画
関連タグ
女神のカフェテラス100users入り 女神のカフェテラス500users入り 女神のカフェテラス1000users入り
類似作品
前述された『五等分の花嫁』と同様、ストーリー展開がどことなく似ている。また、舞台地が神奈川県で少年マガジン連載という点も共通している。上記から時代錯誤という意見も存在している。
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