「まるでジェットコースターだぜ!」
CV:神奈延年/スコット・ドレアー→ダン・グリーン→トラヴィス・ウィリングハム→デイブ・B.・ミッチェル(OVA版は松本保典、実写映画版は木村昴/イドリス・エルバ)
概要
ハリモグラを擬人化したキャラクター。
ソニックシリーズのレギュラーキャラクターの1人でソニックのライバルであり仲間(『ソニックOVA』では自らを「ソニックのダチ(友達)」と称したことも)。スピードタイプのソニックに対してナックルズはパワータイプで、ソニックを「自由気ままな風」とすれば、ナックルズは「不動の山」の象徴とされる。
初登場は1994年に発売された『ソニック・ザ・ヘッジホッグ3』。
同作品ではDr.エッグマンに騙されてソニックとテイルスの前に敵として立ちはだかり、続編の『ソニック&ナックルズ』ではプレイヤーキャラクターとして操作することが可能になった。海外市場では一時期ソニックを上回る程の人気キャラクターになった事もあり、スーパー32X用ソフト『カオティクス』で初めて主役の座を獲得した。
古代の戦闘民族・ナックルズ族(近年ではエキドゥナ族に変更されている)の最後の1人で、族名がそのまま彼の名前になっている。
普段は空に浮かぶ島・エンジェルアイランドで独りマスターエメラルド(カオスエメラルドを制御できる宝石)を護り、現時点で唯一、カオスエメラルドが暴走した時にそれを制御できる存在である。
トレジャーハンターを自称しているが、そのような描写を匂わせるのは『ソニックライダーズ』やOVA版ぐらいであり、アニメ『ソニックX』ではそのことを指摘されたこともある。
ソニックが彼を呼ぶときにそう聞こえることから 「ナッコーズ」「ナッコー」「ナッコ」「ナコ」と呼ばれることもある。なお『ソニックトゥーン』のナックルズは見た目のインパクトから別の名称で呼ばれることも(容姿変更の理由は当該項目を参照)。
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』ではアシストフィギュアとして登場。相手ファ
イターに地中掘りやパンチで攻撃してくる他、モダンデザインとしては『ソニックアドバンス』シリーズ以来久しぶりに見られるスピンアタックも披露する。
プロフィール
本名 | ナックルズ・ザ・エキドゥナ |
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英名 | Knuckles the Echidna |
通称 | ナックルズ |
種別 | ハリモグラ |
性別 | 男 |
年齢 | 16歳 |
身長 | 110cm |
体重 | 40kg |
好きなもの | フルーツ・ニラ饅頭(アニメ『ソニックX』のみ。本当の好物ではない可能性あり) |
嫌いなもの | 女の子・弱い人・お化け(『ソニックアドベンチャー2』など)・強い日差し |
特技 | 穴掘り・壁登り・滑空・パンチ |
性格
良くも悪くも生真面目で融通が利かない頑固な性格。
その性格が災いして、Dr.エッグマンには度々騙されたり、方法論の違いからソニックたちと対立してしまうことがあり、煽てられると調子に乗る性格でもあるため、エッグマンやソニック、ルージュなどに良いように利用されることも少なくない。
直情型で短気な性格ではあるが、根は優しく純粋な心の持ち主であり、時折ツンデレな一面を見せることも。
女の子の扱いに苦手意識があるらしく、エミーやルージュからは「デリカシーが無い」「乙女心が分からない」などと酷評され、頭を回転させることも苦手なようで、テイルスの専門用語のオンパレードな難しい話にはついていけず、「要するに○○なんだろ?」などと勝手に端折る事もあり、それだけではなく、機械の扱いにも苦手な機械オンチ。
真面目さを強調してきたキャラクターだったが、『ソニックアドベンチャー2』からお化けに怖がったり、マスターエメラルドを(盗まれない為とはいえ)自らの手でバラバラにしたり、空気を読まずに迷言してしまったりなどコミカルな面が目立つように(OVA版にもその片鱗は少なからずあった)。
しかし、『ソニッククロニクル 闇次元からの侵略者』では従来の性格が強調され、『ソニックフォース』ではその性格からレジスタンス軍の大隊長に抜擢された。
アニメ『ソニックOVA』
「お前達とは長い付き合いだからな、貸しにしといてやるさ」
トレジャーハンターとして世界を放浪する最中で、闇の大地でソニック達とブラックエッグマンの戦いに遭遇してからはソニック達と行動を共にするようになり、彼とも見事なチームワークを見せた。マスターエメラルドの守護はどうしたとかツッコんではいけない。
この作品のナックルズは中の人の声も相まって、頼れる兄貴分のキャラクターなのでとてもかっこいい。
しかしながら、横に逃げれば良いベルトコンベアにいつまでもはまっているなど、上述の通り、この頃からコミカルなキャラクターの片鱗を見せている。
また、本作でのナックルズは中の人が同じテイルズの金髪剣士程ではないが、純情で女性に対して耐性がないという設定が加わっており、作中でもオリジナルキャラであるセーラに頬にキスされた際には
一回目はショックで固まって倒れて氷上を滑る、二回目はみるみる顔が赤くなっていく(その上躊躇していたソニックのサポートも即答で承諾してしまう)と非常に面白い反応を見せている。
アニメ『ソニックX』
「あぁ……! 好物のニラ饅頭がぁ……!」
最初はゲーム版同様の真面目を強調したキャラクターで、人間世界に飛ばされた原因はソニックにあると思い込み、後にエッグマンの策略でソニックと対決してからは誤解も解け、以降は人間世界の方でもソニック達と行動するようになった。
しかし話が進むにつれて、
- 「ニラ饅頭!!」と大声で叫ぶ
- 大統領達に乗せられて大会に出場し子供達にサインを描く
- ニラ饅頭を台無しにされた怒りも相まって デコー&ボコーを追いかけていかがわしい店に入って赤面
- ベクターらのいたずらで顔に落書きされコスモ相手の操り人形にされる
- 「あ、フローラルぅ〜でろ〜ん」
- 「お仕置きだべぇ!」
- 「室伏ィ!」
など、そのコミカルさに拍車がかかり、中の人のアドリブも多くなった。
アニメ『ソニックトゥーン』
「(別世界の自分自身に対して)誰だこのマッチョ?」
本家以上にコミカルな性格であり、ヒーロー願望があるためか困った人をすぐに助けようとする、仲間思いでかなりのお人好しのムードメーカー、癒し要因として描写されている。
しかし言葉や単語の意味を知らなかったり、脳筋思考のために空回りな行動をするなど、お馬鹿キャラの位置づけになっているが、アニメ日本語吹替版による中の人のコミカルな演技もあって、こちらのナックルズも別の魅力を放つキャラクターになった。
ある話では別世界のナックルズ(本家の方ではない)が登場しており、こちらはかなり真面目で賢く、悪を許さない正真正銘のヒーローだった。
詳細は「マッスルズ」を参照。
映画『ソニック・ザ・ムービー』
「お前の力など必要ない」
なんと二作目に当たる『ソニックVSナックルズ』でソニックのライバルとして登場することが決定。
本作ではエギドナ族の祖先がマスターエメラルドを作り出すもロングクロー(本作でソニックの育ての親に当たるキャラ)の祖先らがその力とエギドナ族の野心を危険視し、それを強奪・隠匿したという設定がある。それゆえ本作ではソニックと戦うことになる。
また、かつてのロングクローとの戦いで父を喪った過去を持つ(この戦いは、ソニック側もロングクローと今生の別れを迎える原因となった)など原作とはまた違った因縁が存在する。
マスターエメラルドの手がかりを求めソニックを探していたがその過程でドクター・ロボトニックと遭遇、彼と共に地球を来訪する。
共通の敵同士を持つ同盟者としてナックルズは戦友として接するも、彼はナックルズから聞いたマスターエメラルドの力で野心を抱き、独占を画策し始め…と、初登場作であるソニック3のような関係となっている。
「友達だと思っていた!」というナックルズの悲痛な叫びを盛大に嘲笑うロボトニックの姿はコミカルながらも邪悪そのもの。
原語版の声優はマイティ・ソーのヘイムダルやザ・スーサイド・スクワッドのブラッドスポートを演じた人気俳優のイドリス・エルバ。
ちなみに日本語吹替は、ソニックと同様に原作ゲームとは異なり木村昴が演じる。
詳しくは実写ナックルズの記事を参照。
人物関係
全作品を通してソニックの仲間という立ち位置ではあるが、ソニックたちと別行動をとることが多く、基本的には一匹狼。しかし、ソニックたちと仲が悪いわけではなく、時にはソニックと息の合ったコンビネーションを見せることも見せる。
アニメ『ソニックトゥーン』ではソニック達と一緒に遊ぶ程の関係になり、特にソニックとはお互いに悪ふざけし合う悪友のような関係として描かれている。また村の住人とも仲良く打ち解けていて、「ゴミバケツダンディ」として一時期有名人になった回では、彼に憧れる子供に同じゴミバケツを被らせてあげたり、積極的にメディア露出するなどのファンサービスを行っていた。
ルージュとは初登場時から対立する機会が多いが、ルージュのことを内心嫌っているわけではなく、時には彼女に好意を寄せるような描写も存在する(特に『ソニックX』では顕著)。しかし『新ソニ』以降はそのような描写はあまり見られなくなった。
余談
アニメ『ソニックX』のニラ饅頭ネタは、閉じ込められていた牢獄に仕掛けられていた盗聴機にナックルズが気づき、アドリブのグルメトークで誤魔化した後、最後に盗聴機に向けて発した大声である。
海外版『ソニックアドベンチャー』において、「OH NO!」という彼の殆ど感情が込められていない棒読み発言があり、(腹筋崩壊的な意味で)海外ファンの語り草になっている。
非公式キャラクターであるウガンダナックルズにも「OH NO!」と言わせているほどで、日本で言えば「まるでジェットコースターだぜ!」に通ずるものがあり、例えとしては分かりやすいのかもしれない。