マッスルズ「わざと難しいこと言って、俺が……えーっと、“賢くない”って意味の言葉は……」
テイルス「“おバカさん”?」
マッスルズ「それだ! お前賢いな!」
CV:神奈延年
概要
『ソニックトゥーン』において少しボサボサ髪(トゲ?)になったソニック、衣装を一新したテイルスとエミー、そしてナックルズはなんと……
「丸太のように太い腕に上半身はガッチリ、それ以外はこれまで通り」
という、ぶっちゃけ言えばアメコミにおけるパワー担当のテンプレ的な体格とミックスした結果、アンバランスな体型にリニューアルを果たす。
そして見た目からお察しの通り、パワフルな格闘攻撃に穴掘り移動や壁登りを得意とするが、これまでのシリーズでおなじみの滑空は上半身が重くなった結果出来なくなった様子。
アニメでは別世界から来たナックルズ(外見は自分そっくりだが)に対して「誰だこのマッチョ」とメタな苦言を呈している。
ちなみに別世界のナックルズは普通に賢いし正義感溢れる熱いヤツ。……ちょっぴりキザな所もあるけれど。
なぜマッスルズになったのか?
これはアニメ放送する上での都合であり、ソニックトゥーンというブランド自体が新規層・ファミリー向けのため、一目でどんなキャラクター(要するに脳筋でパワー系)なのかを分かりやすくするための措置であるとのこと。
まぁ、チームバランス的にもデカめのメインキャラクターがいた方が画角の収まりがいいのは確かだが……
ゲーム版では「赤いイケメンハリモグラ」と自称する事はあっても、本編ソニックにおける性格に近く、バカさ加減も従来のナックルズにありそうなヘマが多かったが、アニメ版では徹底して脳筋の愛すべきバカと化している。
その一例を挙げると、
- 「賢くない」という意味の言葉を思い出せず、テイルスに「おバカさん」と言われても怒るどころか納得してしまう。
- (眼鏡をわざわざかけても)手紙の文字が読めず、そもそも単語の意味もわからない。
- ソニックが連行されて裁判にかけられた際は弁護士に立候補するが、まるで役に立たないどころか陪審員やソニックを無自覚に煽る。なお当初ソニックはこの裁判が冗談だと思ったから彼を採用したらしい。
- 心の中で考えていることを読み取る機械をテイルスが発明した際、出鱈目を言う偽物とエッグマンがすり替えたのだが、「俺はアホだ」と機械が喋った時に自分のこととして反応。しばらく後には「俺をアホって言った奴!……俺だっけ?」とぼやく。
- ツキを良くするために、何度も危険な所から身投げをして悪運を取り払おうとする(だいたいスティックスの助言が原因だが)。
- 作戦でソニックに利用された時も、上手く言いくるめられて納得する。
- 発明に目覚めてしまい、何でもかんでも名前の末尾に「2000」と付けただけで発明家を気取る(例:カッター2000、サンドイッチ2000、チームワーク2000)
- 大きなバースデーケーキに隠れて満面の笑みでソニックを驚かそうとするが、スベっていたので気まずい雰囲気になって謝る。
- 「いい根性してるな!」と怒りを口にした後に「いや、悪い根性か?」と首をかしげる。
- 邪悪クッキーでエッグマン並の天才頭脳を得ても、元がおバカなので普通の知能指数レベルに減算される。
- 生肉の七面鳥の*に腕を突っ込んで腹話術。
- 爆発するオモチャのアヒルちゃんに87回も引っかかる。
- トウガラシの民族相手に集団で「アホ」を連呼される。
- 大晦日に「仮装して、お菓子くれないとイタズラするぞと言うんだろ?」と言ってエミーに「それは恐喝」と突っ込まれる。その直後には太っちょのおじさんからプレゼントをもらおうと寝帽子と枕を完備。
- 妄想の中ではオーラを纏って空を飛び、超強力なエネルギービームを両手から放ち、時には白鯨を追いかける気高い船長と、かなりお花畑(なお彼の中のソニックは常にドジで間抜けな軟弱者扱いであり、女性陣はソニックに冷たく彼に対してはベタ惚れ)。
- ソニックやテイルスとボーイズバンドを結成するという話になった時の反論が「イメージがガタ落ちだ!マッチョテイストが売りなのに!……うーん抹茶テイスト」(原語版では「machismo!Mmm……cheese」マチズモ→チーズ)
- 成り行きで村長(※代理)になった話では、あまりに滅茶苦茶な権力の行使ぶりに村中が大パニックを起こし、ソニックとエッグマンが手を組んでしまう。(余談であるが、近年では村長の事務の一環で許可証へのハンコ押しを行っている場面を使った『Knuckles rates』なるネットミームが生まれる事に……)
しかしピアノや絵はやたらと上手い。わけがわからないよ。
他にも単なるおバカな発言や行動以外にも
- エッグマンランドを作り上げるというエッグマンの目的に対して「雇用とか増えそうだな」と分析。
- 嵐が来るから自分の家に皆で集まることを提案したソニックに「(お前の小屋なんて)違法建築だろ」と突っ込む。
- 悪徳音楽プロデューサーの企みを盗み聞きした後に「都合良く悪巧みの中身を漏らしたんだ!俺達の前で!って脚本の手抜きだけど」と身も蓋もないメタ発言をかます。
- 前述の村長の回にて「お前には俺っていうコネがある。修正案を書けば通してやるぜ?」とスティックスに向けてほくそ笑む。
……このような侮れない台詞も数々ある。
ただし彼の名誉の為に付け加えておくと、おバカでお人好しではあるが、ソニック同様に困った人を放っておけない性格で村の住人達ともすぐ打ち解けることができ、周りを和ませるムードメーカーであると同時に本作随一の癒し要員である。
何も分からないなりに自分のレストランを頑張って開こうと決意するエミーに向けて「知らないとやっちゃいけないなら俺なんか何も出来ないぜ」と激励するシーンは、本作では珍しくナックルズが真っ当にカッコいい場面である。
ソニックとナックルズの年相応とした悪友のふざけ合いも実に微笑ましいもの。……たまに割と洒落にならない騒動へと発展する時もあるが。
日本語版の中の人も普段のナックルズとはまた一風違う某公式無法地帯アニメばりにコミカルな演技をするので一見の価値あり。
余談
なお日本以上にソニック人気がアツい海外ですらこのムキムキデザインはあまり好評ではないらしく、そのためか海外でも日本と同じく、マッスルズ「Muscles the Echidna」の通称で浸透している。
オイオイ、ソニックトゥーンもといSONIC BOOMは海外発の新プロジェクトじゃないのか? とツッコミが入るかもしれないが、こういうことは意外にもしばしば起こることである。
関連イラスト
関連タグ
ソニック・ザ・ヘッジホッグ ソニックシリーズ ソニックトゥーン ナックルズ・ザ・エキドゥナ
ゴリス(クリス・レッドフィールド)…元々細身だったが突然巨漢になる繋がり。ただしこちらは自分で鍛え上げたもの。
マッスル(トムとジェリー)…「トムとジェリー」の「Jerry's Cousin(ごきげんないとこ)」に登場するキャラで、こちらもマッスルズという名前で呼ばれることがある。但し、流石にアンバランスな体系になっていない。