概要
正式名称は「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」で、ソニックの本名と同じである。
1996年に発売されたソニックシリーズのOVA。全2話。
ソニックCDを題材にしている。ただし、エミーは登場せず、オリジナルキャラクターが登場する。
本作の舞台は二重構造惑星フリーダムの外側「天の大地」と呼ばれる場所。
海外ではDVD化もされているが、日本ではVHSとバンダイチャンネルの配信のみ。
日本国内で制作されたので、後のアニメシリーズ『ソニックX』の先駆けとも言える。
あらすじ
ある日、彼らの元に大統領とその娘セーラを人質を盾に大統領官邸に立てこもる宿敵Dr.エッグマンが現れる。そんな世界の危機にソニックたちが立ち上がり、新たな強敵ブラックエッグマンを止めるべく、闇の大地にあるというエッグマンランドへと向かう。
そこに2人の旧知の仲でトレジャーハンターをしているナックルズも仲間に加わる。さらにはエッグマンが開発したソニックにそっくりな戦闘ロボットのメタルソニックまで現れ、ソニックは彼を相手に立ち向かうことになる。
果たしてソニックは惑星フリーダムの平和を取り戻せるのか…!?
キャラクター
ゲームから
ソニック・ザ・ヘッジホッグ(CV:菊池正美)
主人公。浮島でテイルスと一緒に暮らしている。
クールでマイペースだが、正義感は強く、仲間の危機は見過ごせない。
「天の大地」の」命運、そして「“ソニック”という唯一無二の存在」=自分自身を懸けて、メタルソニックと激突する。
ソニックの相棒。
少々気弱なところもあるが芯は強く、理性的な判断力や分析能力に長けている。
本作でもソニックのバックアップを務めている。
ナックルズ・ザ・エキドゥナ(CV:松本保典)
トレジャーハンターをしている赤いハリモグラで、ソニックとテイルスとは旧知の仲。
今作では帽子を被っていたが、終盤で燃えて無くなってしまった。
本編中は若干三枚目な役回りだが、所々で頼りがいのあるところを見せてくれる。また、世界中の地下を冒険しており、博識な一面も。
世界征服が目的のお馴染みの悪役。
しょっちゅう悪事を働くのでソニック曰く「エッグマンの言ってることは100のうち99は嘘」。実際、今回もソニック達を騙して悪事を企んでいた。
エッグマンがソニックのデータを組み込んで作り上げたロボット。本編での正式名称は「ハイパーメタルソニック」。
無口だが、ライフデータを共有しているため、ある種のテレパシーのような形でソニックとの意思疎通は可能。(テイルス曰く「双子のようなもの。」)
ソニックと苛烈なバトルを展開する。エッグマンの命令には忠実に従いながら、それ以上に「“ソニック”という唯一無二の存在」としてのアイデンティティを懸けて、オリジナルであるソニックとの決着をつけることを強く欲していた。
オリジナルキャラクター
本作のヒロインで、大統領の娘。
自由奔放、わがままで勝気な性格で、ソニックのことが大好き。これらの設定は本編のエミーに近い。
エッグマンも彼女を気に入っている様子だが、彼女からは全く相手にされていない。
見た目通り人間だが、自身の髪と同じ色の長い尻尾がある。
大統領(CV:藤本譲)
セーラの父親で「天の大地」にある国・サウスアイランドの大統領。
自国の危機を何度かソニックに救われたことがあるらしく、今回も執事を通してソニックを頼ってくる。
執事(CV:茶風林)
大統領の執事である老フクロウ。
ソニックを自国の英雄だと認識しており、「様」付けで呼び敬語で話す。
元・飛行機レーサーだが、大変目が悪く、その操縦は危険かつ迷惑そのもの。
秘書(CV:高瀬右光)
大統領の秘書。
ブラックエッグマン(CV:滝口順平)
エッグマンランドに突如ロボット軍団を率いて占拠した謎のロボット。
エッグマンランドに向かう途中のソニックとテイルスを襲い、中破しながらも二人を追い込んだがナックルズの加勢で形勢を逆転されて倒されてしまう。
実は、エッグマンが乗り込んだロボットであり、後半でその事実が明かされる。
余談
- 日本国内初のソニックの映像作品だが、戦闘などに用いられる効果音はどういうわけか、本作から約1年後に放送開始したポケモンで多く流用されている。
- ゲーム作品では仕掛けやソニック本人に敗れてしまうメタルソニックだが、本作では初対戦でソニックを一方的に倒しており、二戦目でもテイルスたちの援護のおかげでダメージを与えるといった流れであり、ソニックは正攻法で彼にほとんどダメージを与えられていない(更に最後はソニックの手で倒されていない)。
- 尺の都合か本作ではカオスエメラルドやマスターエメラルドに関する話が一切ない(そのため、ナックルズはマスターエメラルドの守護には一切関わらずトレジャーハンターをしている)。
関連映像
予告映像