軍隊(ぐんたい)とは武装集団のうち、国家(もしくはそれに準ずる組織)の機関として存在し戦時国際法上の交戦権を有する組織のこと。
概要
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(日本語版)によると
国家間の武力衝突を制御する組織であり、「軍隊が(国家の)合法的な武力の行使を担当する組織」で有り「軍隊は物理的な強制・加害行為をなしうる執行機関であり、国家権力の主要な権力資源である。」と記述されている。ゲリラや軍閥、民間軍事会社に関しては国際法上の軍隊とは認められず、戦争での取り扱いについては微妙な面が多々ある(こういった民間軍事組織に関しては国際法の適用対象外であるため残虐行為に走ったり、構成員が正当な捕虜として扱われずリンチ殺害されたりする例が多く問題になる)が、ここでは軍隊かどうかは言及しない。
目的
基本的には「外敵に対する防衛」が主要任務であるが、有事における治安維持、災害時の救助活動、対テロ作戦、さらに国際連合の要請に応じた平和維持活動も重要な目的となっている。さらにアメリカ軍・ロシア連邦軍・フランス軍・イギリス軍は海外に侵攻する能力を持ち、自国や同盟国の利益(権益)を守ることも目的としている(帝国主義時代は日本を含む多くの国がこのような行為をしていた)。
軍隊は有事には外敵に対する防衛として軍事作戦を行うが、平時には他国の侵攻を思いとどまらせる抑止力としての機能を果たすことを期待されており、その一環として国際軍事交流も行われている。
組織
軍隊は概ね陸海空の3軍及び情報組織、軍政・軍令組織等によって成り立っている。
また実働部隊は3軍に海兵隊等を加える場合もある。
また、準軍事組織として沿岸警備隊、警察、民兵組織等が含まれる場合もある。
なお、米沿岸警備隊は有事の際合衆国海軍第1艦隊に編入される。
日本の自衛隊(陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊)は日本国憲法第9条による制約から国内法では軍隊として扱われないが、諸外国からは有力な軍隊とみなされている。
日本の沿岸警備隊に当たる組織としては海上保安庁が存在し有事の際には防衛大臣の指揮下にはいることが法的に明記されている。
しかし、海保の規定上いかなる場合も戦争行為に荷担しないと明記されている上、きりしま等の同名の船舶が複数存在すること、装備の仕様に海自と互換性がないこと、軍と警察という違いのために情報の共有が出来ない、そもそも明確な有事法制が無いことなど解決すべき課題が幾つもあり実際に有効に機能させるためには課題が残されている。