概要
創作物などに登場させるキャラクターの設定のことでありイラストに限らず創作物を作る上では重要なものである。
オリジナルキャラクターを頭で思い描いた際にそのキャラクターがどのようなキャラクターかを具体的に決めておかないと途中で設定がブレたり書いている間で矛盾が生じたりすることが多い。
これはキャラ崩壊等と呼ばれ読者や視聴者にとってはキャラクターへの感情移入を阻害されたり作品への興味を失わせたりすることにもつながる。
もちろん脳内で完全にキャラクターの設定が練られている場合もあるだろうが、本気で中長期的に運用し続けるのであればキャラクター設定としてどこかに書き記しておく場合が望ましい。
しかしながら創作をしない人からすればこれらのキャラクター設定というのはただの妄想の産物としか見られないことも多くキャラクター設定のノートなんかを作っていると厨二病扱いされる、というケースも少なくない。また、幼少期に書いたキャラクター設定は大人になって思い出すと恥ずかしい場合が多い様に思われる。
とはいえ、世界観の設定と同じように創作物の成否を決める重要な要素であることは間違いない。
主な設定項目
人や作品によってどのような内容を設定しておくかは様々であるが大まかには……
等を設定するのではないかと思われる。
名前
当然キャラクターの名前というのはその作品で一貫して使う名前であるため設定し忘れるということはまずありえない。
創作では名前がキャラクターの性格を表すこともよくある為名前一つをとってもバカにできない一面もある。
また人によってはアメリカの名前とフランスの名前など異国の名前が同時に登場していると違和感を覚えられることもあるようである。
種族
人間以外の種族が登場する場合のみ。
種族によっての対立関係、共生関係がある場合はそれぞれのキャラクターの関係性にも影響を与える要素である。
また思考などが種族によってある程度決まっていることも多いため性格に対しても影響を与えることが多い要素である。
性別
大体の場合は男女のどちらかであると思われる。
そもそも名前よりも簡単に決めてしまえることが多いだろうから設定は難しくない。
年齢
キャラクターの社会的位置づけを決める重要な要素である。
例えば日本で20歳以上が成人といわれるように世界観によるが「大人といえるか? それとも子供か?」という重要な線引きになる要素である。
また他のキャラクターとの関連性にも直結する要素であるため慎重に設定したい。
誕生日
場合による。そもそも誕生日が必要ないことが明らかであるなら設定不要である。
学園もの、恋愛ものであれば誕生日は重要な要素であると思われるので設定しておきたいがこの時年齢の関係で他のキャラクターと矛盾が出ないように注意するべきである。
例えば同じ学年の二人がいたとして「私3月生まれだからあなたより2か月早い生まれなの」と言わせてしまうと発言したキャラクターは留年(または相手が飛び級)が確定してしまう。
職業
そのキャラクターのその世界での役割であり必ずしも現実世界でいう仕事とは限らない。
大体主要キャラクターは何かしらの役割を持っているだろうからその役割をしっかりと設定しておかないと死にキャラになったり影が薄いキャラクターになってしまったりすることになりかねない。
身長
年齢同様キャラクター同士の比較が出来る要素でありしっかりと設定しておかないと会話の中で矛盾が出やすい要素でもある。
特にイラストを描く際には複数のキャラクターを並べた際に身長とイラストのキャラクターの描写に誤差があると違和感を覚えやすい。
なお、体重も設定しても構わないが具体的な数値を設定しなくとも痩せているか太っているかというのを身体的特徴で設定しておけば十分であろう。
下手に設定すると特に男性の場合女キャラクターに身長の割に軽すぎる体重を設定してしまうことが多い。これは一個人だけでなく商用の作品でも見られる現象である。
例えば商業作品で例を挙げるならテイルズオブファンタジアのヒロインであるミントは身長162cmという設定なのであるが体重は42kgであるが、これはBMIに直すと16程度になり痩せているというよりも痩せすぎているという危険領域になる状況である。
かといって体重を多めに設定すると男性諸君の夢を壊しかねない。その為設定が難しいと思うなら体重はあえて設定しない方がいい。
身体的特徴
そのキャラクターの特徴となる部位である。思いつく限り、細かいことであってもしっかりと設定しておいたほうがいい。ここで身体的特徴が思いつかないキャラクターは作品の中でも無個性的になりやすく覚えてもらいにくく、影が薄いキャラクターの予備軍になりやすい。
このような項目の設定としてはイラストを見ずとも他の人にその設定を伝えた際に90%以上の精度で自分のイメージが伝わるような設定にしておく方がいい。
服装
服装も身体的特徴同様にそのキャラクターを印象付ける大事な要素である。
特にファンタジーの世界では変わった服装を登場させることもよくあるためこの部分もしっかりと設定しておくことが望ましい。
身体的特徴もそうだが性格や年齢なども考慮しないと違和感を覚えることになる場合があるので要注意である。
性格
一行だけでなく思いつく限り書き連ねておくといいと思われる。
この性格もしっかりと設定できていないキャラクターは身体的特徴同様無個性的になりやすい上、他のキャラクターと性格が被るということになり印象が薄くなる場合が多い。
逆にカオスな性格にしすぎてしまう場合もあるのはご愛嬌だろう。
弱点
特に主人公やヒロインなどには設定しておきたい設定。
主人公=超人という作品ならばあまり必要ないかもしれないが主人公の成長を描く物語などならば読者などを感情移入させるための重要な要素である。
完全無欠なキャラクターというのはすごいと思う反面、取りつく島がないという印象を与えやすく感情移入され辛い。一方で意外な弱点が判明するとそこから共感を与えやすく感情移入を促すことが出来るため設定が望ましい。
一例を挙げるならばときめきメモリアルのメインヒロインであった藤崎詩織は完全無欠キャラクターの代表であり、メインヒロインでありながらサブヒロインに人気で負けている。余談だが、藤崎詩織はその完全無欠っぷりとゲームでの攻略難易度の高さからラスボス扱いされている。
ポピュラーなものとしては幽霊が苦手、高所恐怖症等が挙げられるだろう。
特技
職業と同様にそのキャラクターの世界での特性を表す。ここでいう特技とはファンタジーなどのような特別な力に限らない。
しかしながら平凡なキャラクターほど設定が難しいといえる項目である。
その他
その他、必要に応じて設定するべき項目はたくさんあるだろう。例えば学園ものであれば学年、学級などだろうし恋愛ものであればスリーサイズなども設定する場合が考えられる。
設定はたとえそれが作中で一切用いられなかった(裏設定)としても損をすることはないので必要以上に設定しておくといいかもしれない。
ただししつこいようだが周りから見ると妄想オタなどといわれる可能性もあるため特にニヤニヤしながら設定を考えない方がいいとは思われる。
ピクシブではキャラクター設定が書いてあるイラストに対してつけられることが多いタグ。文章などで説明されている他、三面図等キャラクターの外観が書かれている場合が多い。
その性質上オリジナルキャラクターの設定であることが多いため批判は厳禁。