概要
1998年に大阪市阿倍野区のあべのアポロビルと隣接するあべのルシアスにまたがって開館した(両ビルは内部で連絡している)、近鉄グループの株式会社きんえいが運営するシネマコンプレックス(シネコン)。
国内・国外の大手配給会社の映画の封切館(ファーストラン)で、阿倍野・天王寺エリアで唯一のシネコンとなっている。天王寺駅や大阪阿部野橋駅とは地下街で直結していることもあって大阪市・大阪府南部や奈良県・和歌山県からの利用者も多い。
沿革
元はあべのアポロビル(正しくは「きんえいアポロビル」)の場所にあった映画館「アポロ座」で、1972年にこの名を継承するアポロビルに建て替えられた際、同ビル4階に2スクリーンの映画館を開設した。
1998年に隣接地にあべのルシアスが建設された際、同ビルの4階に6スクリーンを増設し、前記の2スクリーンと合わせシネコン「アポロシネマ8」として再編した。翌1999年に近隣にあったきんえい運営の映画館「あべの名画座」を「アポロシネマ8プラス1」として編入している。
2007年に「アポロシネマ8プラス1」は周辺再開発のため閉館された(あべのキューズモールなどにあたる場所)。
2013年に現在の「あべのアポロシネマ」に改称した。また、「アポロシネマ8プラス1」は2017年にあべのアポロシネマの9番目のスクリーン「プラスワン」として形を変えてあべのアポロシネマ内(ルシアス4階)にオープンしている。
運営会社について
元は大阪鉄道(当館最寄駅の一つ、大阪阿部野橋駅から出発している近鉄南大阪線を開業した鉄道事業者)系列の「株式会社大鉄映画劇場」として1937年に創業した。
大阪鉄道が吸収合併を経て近畿日本鉄道(近鉄)となった1944年に「株式会社近畿映画劇場」に改称した。1972年の前記アポロビル竣工以降は映画興行に加え業務拡大でそれに伴う不動産賃貸業などを行っている。1998年のあべのルシアス竣工及びアポロシネマ8開業時に商号を現在のものに変更している。
ちなみに、映画興行を行う事業者では数少なくなった東京証券取引所(東証)に株式を上場している企業であり、近鉄、あるいはその親会社である近鉄グループホールディングスの完全子会社ではない。
※1949年に大阪証券取引所(大証)に上場。1963年に大証二部市場に指定替え。2013年の東証・大証統合によって東証二部市場に上場し、2022年の東証の新区分で東証スタンダード市場に移行した。
アクセス
- JR西日本/OsakaMetro天王寺駅から徒歩10分
- 近鉄南大阪線大阪阿部野橋駅から徒歩5分
- 阪堺電気軌道上町線天王寺駅前停留所から徒歩5分
関連タグ
小林一三:言わずと知れた阪急阪神東宝グループの祖だが大鉄映画劇場の発起人の一人でもある。