概要
細かく切ったスルメとニンジンを醤油で漬け込む一種の保存食。内陸故に海産物が貴重な上冬は寒い地域という事もあり、冬場のタンパク源として食されてきた。なのでスーパーなどでも冬場になるとよく流通する。
基本的にそのまま食うのだが天ぷらにしても美味で、残ったつけ汁は煮物などに使えば無駄がない。スルメを漬けているので普通に醤油を使うよりも風味が出る。
近年は福島市を始めとする中通り北部の地域を中心にいろんな派生が増え、地域の名物としてアピールされている。
松前漬けとの関係
北海道の郷土料理として知られている食べ物。
昆布と数の子、スルメなどを漬けたもので、いかにんじんを元に考案されたとか、逆にいかにんじんがこれをヒントに編み出されたとか(ちなみに当初の松前漬けは塩漬けだったが、いかにんじんは元から醤油漬け)。
しかしいかにんじんが江戸時代後期には食されていたのに対し、松前漬けが現在の形になったのは昭和12(1937)年とだいぶ下ってから。そもそもどっちかがルーツだという説はこじつけに過ぎないとすら言われている。
なお青森県には松前漬けによく似た「ねぶた漬け」という料理が。