“悪”と“悪に負ける弱さ”を描く衝撃の問題作。(帯の文章より)
あらすじ(ネタバレを含みます)
日産ディーゼルの工場で製造された10tダンプ「こんごう」。
はじめは、安全運転を心がける模範的なダンプでした。
しかし、石切り場で不良ダンプにからまれ、性根がやさぐれてしまった「こんごう」は、いつしか「がらっぱち」と名前を変えてしまいます。
そして、軽自動車を煽ったり、排気ガスをまき散らしたり、暴走運転を繰り返す始末。社会の嫌われ者になってしまいます。
最後には、無謀な過積載により潰れ、廃車となってしまうのでした。
描写
この物語では、例えば不良ダンプは片側のライトが壊れており、ライトを人間で言う目にあてはめれば「顔つきの悪い人間」になぞらえることができる。
乗り物を正面から見た姿を人間の顔に当てはめる文化が根強く存在していることが見て取れる一冊。
余談
旧車系の自動車雑誌「高速有鉛デラックス」にて、この絵本のパロディイラストが表紙を飾ったことがある(ついでに、表紙の煽り文も「ダンプをぱぱらっち」と徹底している)。
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