概要
てんとう虫コミックス39巻及び、藤子・F・不二雄大全集12巻に収録「ざぶとんにもたましいがある」に登場。
祓串を模した道具。この道具で物体に触れると、その物体に魂が宿る。22世紀では物を粗末にする人を諌めるために使用される。ステッキに付いているボタンを押すと、効果は消える。
『ザ・ドラえもんズスペシャル』で登場回数が多いことでも有名。
養成学校編では悪魔に魂を抜かれたドラリーニョに「魂ステッキ」を使用した結果、ほとんど本物と変わらない魂が宿った。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版が1983年9月2日に、水田版が2008年11月21日及び2018年5月11日にそれぞれ放送している。
1983年版
- サブタイトルが「たましいステッキ」に変更。
- 冒頭のび太は本屋で漫画を買って帰り、その途中で街頭が割られていた話を聞いている。またこの後、枝を折られた木は柿の木に変更されている。
- のび太はドラえもんにさっき自分が見てきた体験も交えて、物を粗末にし過ぎていると話している。
- ママは置いてあった漫画を見つけた時、「早く出してくれればさっき一緒に捨てられたのに」とも言っている。そしてのび太は「ダメですよママ。物を粗末にしちゃ」と言って出てきた。
- のび太はドアにも魂を宿していたので、ドラえもんが外に出ようとした際、戸は硬く閉まって外に出さないようにしていた。そこでドラえもんは体当たりで強引に外に出た。
- 外に出たドラえもんはいつもいつも落書きをされたことに怒り、ジャイアンとスネ夫を腕を出して捕まえているブロック塀を目撃している。ちなみにこの塀は「こんどやったら飲み込んじまうぞ!」と2人を脅している。
- のび太が溝に落ちる前に、しずかはおらず、ドラえもんが駆け付けると、のび太は「来るのが遅い」と文句を言うが、ドラえもんは「自分が調子に乗って、手当たり次第魂を吹き込んだからこんなことになったんじゃないか!」と言い返した。そして「もう一度靴に魂を吹き込もうか!」というドラえもんの言葉にのび太が反省して近寄ってきたので、ドラえもんは「汚い!」と退き飛び上がった。
- 以上のことにより、原作にあったラストの場面は描かれていない。
2008年
- 冒頭、ママは靴箱にあった大量の靴や、その他の色々な物を見て、家族の物をため込み、中々それを捨てられない癖を嘆いている。そこでドラえもんとのび太に断捨離を手伝わせようと思い、声をかけたが、のび太は一足先に外に逃げ出した。
- のび太が転んだのはペットボトルに変更され、のび太はこれをちゃんとゴミ箱に捨てており、そこで自動販売機に描かれた落書きに迷惑しながらも、これを消す男性たちを目撃している。その後置いてあった自転車をドミノ倒ししてしまい、直しているとドラえもんがやって来たが、この場所は自転車の駐車禁止の場所だったため、のび太はこのことについてドラえもんに文句を言っている。しかしドラえもんとの会話中に誤って自転車をまたドミノ倒ししてしまったため、やり直しとなった。
- これらのことにより、原作にあった他の3点については描かれていない。
- 家に自分達の結婚の仲人をしてくれた先生が家に来ることを、パパがママに伝えているのを聞いた後、本棚の本が少なくなっているのに気が付いた。
- のび太は皆が物を粗末にし過ぎていることを、ドラえもんに語った際、語りに熱が入ったことで持っていた箱を放したため、これがドラえもんの足に落下し、ドラえもんは痛がっていた。そして箱に入っていた壊れたマグカップやラジオ、電球、壊れていない熊の置物を例に挙げ、語りを続けた。
- のび太によって廊下に置かれた漫画はママに「こういうのが一番邪魔なのよ!」と言われ泣き出し、そしてママはこれにびっくりして気絶した。
- スネ夫もジャイアンと一緒に枝を折ろうとしたため、木に殴られた。
- 座布団に魂が宿ったのは、のび太が帰宅した際、この上にたましいステッキを落としたから。
- 捨てられた空き缶はペットボトルに変更され、これを捨てた男性は彼女らしき女性と一緒だった。そして後の2つは、自分に落書きをした少年を自動販売機が名指しする場面と、迷惑駐車した女性に対し自転車が起こる場面に変更された。
- 怒ったのび太に捨てると言われたことで、物達が反撃を始めたため、ドラえもんとのび太は部屋の外にでた。そして掃除機が怒った理由はいつも乱暴に扱われたからで、ドラえもんとのび太はママに頼まれこれを押さえつけようとしたが、返り討ちに会った。
- パパが座布団に座ったのは、捨てる前の記念にとおもったからで、この時タバコは吸っていなかった。そして文句を言ったパパは怒った机に弁慶の泣き所を打たれ、急須や湯呑にも文句を言われた。だがパパが「僕はこの家の主だ!物なんかにとやかく言われる筋合いはない!」と言い放ったことで、一旦物たちが静かになるも、余計に怒りを買ってしまい、外に出ようとするも物達に阻まれ、一切たましいステッキを使用していないトイレに避難した。
- だがその時、先生から電話がかかってきたので、パパが意を決して出ようとしたが掃除機に阻まれ失敗。そんな時、熊の置物が先ほど助けてくれたお礼にと、たましいステッキが落ちている場所を教えに来てくれた。そこで皆で一致団結し、物に阻まれながらもパパが何とかたましいステッキをゲットし、スイッチを切ることに成功する。
- そしてパパはスイッチを切る前に座布団が泣いていたことで、結婚しこれを買ってからの日々のことを思い出し、捨てるのを止めることにした。
- 一方のび太は椅子に座るのが可哀そうと、宿題はせず昼寝をしようとしたが、ドラえもんから「宿題にだって魂はあるのだー!」と言われ驚きながら震え上がった。
- 以上のため、のび太が溝に落ちる場面や、パパが座布団に座るのを悪く思う場面は描かれていない。
2018年版
- のび太は転んだ後、この空き缶を2008年版と同じく、ゴミ箱に捨てている。また、枝を折られた木は松に変更されている。
- のび太からもみんなが物を粗末にし過ぎていると聞かされたドラえもんは「任せろ!」と、かなり親身になって、たましいステッキを取り出した。
- のび太は悲鳴を聞いた後、「ひどいよママ悲しんでるじゃない!漫画にだって魂があるんだよ!」と言って漫画を持ち帰った。
- ジャイアンが折ろうとしたのは右側の枝で、のび太はジャイアンから逃げた際、公園の遊具の中に隠れた。そしてこの時、たましいステッキが遊具に触れたことで魂が宿り、いつも追いかけられていることを指摘され、落書きをされたお返しにと、のび太はこの他の遊具たちと協力してジャイアンをやっつけることに成功した。
- 窓ガラスを割ってしまったケンちゃんは手にグローブを持っていて、名指しされた際は土下座して謝っている。そして、吸い殻を捨てた男性も指摘された後は、吸い殻を拾っている。
- パパが畳の上にこぼしたのは、せんべいの欠片で、ママに怒った掃除機は女性に変更されている。
- 靴が動かなくなったのは、玄関を出てから。
- しずかはのび太から事情を聞いた際、靴を脱ぐことを提案し、のび太は実行しようとしたが、脱ぐことが出来ず周囲の物たちに攻撃され、このことで溝に落ちた。