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概要

「ひぐらしのなく頃に」の20周年を記念した完全新作。

鬼熾し編」「星渡し編」の2編が2021年11月25日に同時に連載開始した。

2編共に出題編と定義されており、解答編にあたる最終章「色尊し編」が2023年6月20日にガンガンONLINEアプリで連載開始した。

本編から35年経った令和の雛見沢村を舞台としており、かつての部活メンバーの子供達が再び甦った「オヤシロ様の祟り」の謎に挑む。

ストーリー

令和元年、六月。

前原圭太郎は念願だった雛見沢への引っ越しを終え、幼馴染たちとの楽しい生活に心を躍らせていた。

しかし正式に雛見沢の住民となった事で、今まで伏せられていた村が抱える新たな問題を知る事となる。

「ポラリス家族の会」の集団転居とその対立。

去年から再び甦った「オヤシロ様の祟り」。

そして迎える綿流しの祭りの夜。

新たな惨劇が雛見沢を狂気へと染め上げる。

登場キャラクター

前原圭太郎(まえばら けいたろう)

前原圭一の息子。中学二年生。

三週間前に東京から雛見沢へと引っ越してきた。

雛見沢大好きボーイ。

明るいムードメーカーであり、全校生徒と友達になることを目標にしている前向きな少年。

竜宮希比呂(りゅうぐう きひろ)

竜宮レナの息子。中学二年生。

幼少の頃、母親の離婚を機に雛見沢に戻って来た。

圭太郎の親友であり、彼を「ケータロ」と呼ぶ。

母から「嘘だッ‼︎」とパンチを受け継いでいるが、母とは違って嘘を見破るのに少し時間がかかる。

公由沙喜子(きみよし さきこ)

公由沙都子(旧姓:北条)の娘。中学三年生。

母が営む土産物屋「えがお屋」の看板娘として表向きはお嬢様ぶっているが、実際は強かで悪戯好きな女の子。

園崎魄姫(そのざき たまき)

園崎魅音の娘。中学二年生。

未来の当主としてお婿さん探しに燃える天然パワフル少女。沙喜子とは「沙喜姉さん」と呼ぶなど仲が良い。

朏依乃里(みかづき いのり)

興宮中学に通う中学一年生。

「ポラリス家族の会」に所属しており、他者との交流に怯える気弱な少女。

一色くるる(いっしき くるる)

興宮中学に通う中学一年生。

同じくポラリスに所属しているが本人はどうでもいいらしく、圭太郎たちとも普通に会話する明るいお調子者な少女。

公由喜作(きみよし きさく)

沙都子の夫であり沙喜子の父。公由家次期頭首。

雛見沢の世界遺産登録に意欲的だが、村に馴染もうとしないポラリスは快く思っていない。

丸竹(まるたけ)

雛見沢を訪れているフリーのカメラマン。

貧弱そうな体格のナヨナヨとした中年男性。

某暴走機関車野郎と似ているが、関係性は不明。

かつての部活メンバー

前原圭一

現在は東京で議員秘書として活動。

仕事でトラブルが起きたため単身東京に残っているが、雛見沢の上役達とは良好な関係を築いている。

圭太郎の雛見沢郷土愛は父親の影響が強い。

竜宮レナ

主婦。結婚で雛見沢を離れていたが離婚を機に息子の希比呂を連れて戻ってきた。

昔から希比呂と仲の良い圭太郎の面倒もまとめて見ていたらしい。

勘の鋭さは衰えておらず、嘘の判別が息子よりも正確かつ早い。

園崎魅音

祖母お魎亡き後、母が当主の座を引き継いだため、母の補佐をしながら次期当主として活動中。

公由沙都子

公由喜作に嫁入りし公由姓に。

普段は土産物屋「えがお屋」を娘と共に切り盛りしながら、村長を務める夫を支えている。

夫婦仲は良好であり夫からは愛されている模様。

古手梨花

100年の袋小路から解放された反動からか、雛見沢を離れあちこち気ままに旅行する生活を送っている。

部活メンバーの中では唯一未婚であり、子供達には「梨花お姉さん」と呼ばせている。

園崎詩音

現在は雛見沢を離れているようだが、悟史との仲は良好な様子。

北条悟史

無事に回復したようで、詩音との仲は良好。

その他

入江京介

未だご存命。現在はただの一村医者として入江診療所にて分け隔てなく患者を見ている。

北条鉄平

沙都子の叔父。何かしらの出来事があったのか、かつてのヤクザじみた性格からただの優しいおじさんになっており、祭りの日に屋台を営んでいる。雛見沢サイドでは珍しくポラリス関係について何も知らない様子。

姪孫の沙喜子にとことん甘い。

熊谷勝也

大石蔵人の部下。現在は警部をやっている。現役刑事で雛見沢関連の事件を知る唯一の人物となっている。

彼の発言から大石は既に故人の模様。

用語

令和の雛見沢村

昔ながらの合掌造りが注目され観光地化が進み、世界遺産への登録に意欲を燃やしている。

しかし一時期は人口が500人まで減少し廃村の危機にさらされた。その打開策として下記の「ポラリス家族の会」を受け入れたが、教義により他者との交流を拒む彼らと次第に対立を深める事となる。

なお圭一たちが通っていた雛見沢分校は廃校となり、圭太郎たちはバスに乗って興宮の中学校に通っている。

観光地化が進んだことで綿流しの祭りは規模が大きくなり、村の外からも観光客が大勢訪れるようになった。

ポラリス家族の会

DV被害者のための自助コミュニティを掲げる保護団体。人口減少に悩む雛見沢村に集団転居を持ちかけ廃村の危機を救った。

しかし「不幸の全ては他者との縁」という教義からポラリス以外とのコミュニケーションを一切拒んでおり、元からの村民との間に溝ができている。

現在の雛見沢総人口の半数がポラリスであるため、数の有利から雛見沢役員達からの苦情を跳ね除けている。

普段は過疎化が進み住人がいなくなった地区に「ポラリス村」を築き、そこでほぼ自給自足に似た生活を営んでいる。

雛見沢の原住民を始め、多くの人間から宗教団体だと認識されているが、あくまで保護団体のため納税義務をしっかり果たしているらしく、今日の雛見沢村のライフラインに欠かせない存在となっている。

令の特徴

※以降、本編の核心について書いているため、閲覧注意

惨劇回避(ループ)システム

  • 本作ではループの主体者である梨花が繰り返せる回数に制限があり、羽入から手渡された恵薬華の宝珠というブレスレットに付属している3つの珠の数だけループが可能であり、ループするごとに宝珠がひび割れて色を失うという演出がなされている。
  • 梨花本人はお忍びで雛見沢に立ち寄った際に階段から滑り落ちて大怪我を負っており、ループ開始地点が病院に固定されてしまったため、主に圭太郎や部活メンバーへ連絡を送り、惨劇を回避する方法を取っている。
  • 鬼熾し編と星渡し編はどちらも圭太郎の視点を中心に描いており、冒頭こそ同じ内容の出来事を描いているが、2話以降の展開は大きく異なっており、

・鬼熾し編→雛見沢側の立場のまま、ポラリスとの融和を試みるルート

・星渡し編→ポラリス側の事情を汲み取り、彼らとの交流を優先するルート

となっている。

また恵薬華の宝珠の残数から鬼熾し編→星渡し編という時系列だと判明している。

経年による変化

  • 前述の通り、本作では本編から35年が経過しているため、部活メンバー含め登場人物全員が年相応の姿に変化している。(ただし梨花のみ、アラフィフの割には若々しく描写されている)
  • 園崎家頭首が魅音ではなく旧名に戻した蒐となっている。よって魅音の立場は35年前と変わらず園崎家次期頭首のまま。蒐は前頭首のお魎と勘当騒動があったはずだが、晩年に真の意味で和解したのだろうか……?
  • 園崎家がポラリスを(現頭首である蒐がポラリスの境遇を不憫に思い、)受け入れたこともあり、お魎の時ほど発言力は強くない。
  • 沙都子が御三家である公由家へ嫁いでいる他、悟史が社会復帰を果たしていることから過去の北条家に対する禍根や雛見沢症候群の影響が無くなっていることが示唆されている。
  • 鬼熾し編のみ北条鉄平が登場しており、業卒の時のような穏やかな性格となっている。

新たな症状?

雛見沢・ポラリスの両陣営から雛見沢症候群らしき症状を見せている人物が多数出ており、どちらも行き過ぎた凶行に及んでいる。

ただし、雛見沢民とポラリス民で発症時の様子が以下のように異なっている。

・ポラリス民→従来の雛見沢症候群の症状そのままだが、集団が一斉に発症するという差異がある。(これまで原作者が直接手掛けた作品では集団発症は起きていない。)

・雛見沢民→雛見沢症候群と異なり、頭部を執拗に掻きむしっており、抜け毛が大量に発生している。幻覚症状が起きている描写はなく、発症者自身が喉を掻き毟って死亡することもないが、攻撃性や思い込みが激しくなる症状は類似しており、症状による衰弱死がないため悪化すると手のつけられない狂人と化す。またこちらもポラリス側の発症と同様に集団発症している。

これらの症状の差異は現状不詳である。

※以降、色尊し編のネタバレを含むため、閲覧注意

色尊し編にて、入江と梨花によって以下の仮説が立てられた。

・ポラリス民→従来の雛見沢症候群の発症でほぼ間違いない。『喉を搔き毟る』『疑心暗鬼に囚われる』『それによる被害妄想』などは、典型的な雛見沢症候群の症状である。また、風土病のため、雛見沢に移住した瞬間全員に感染したものであるとしている

・雛見沢民→雛見沢症候群とは別の症候群がポラリス側から持ち込まれたとされる。そこから上述の『頭部を搔きむしる』『抜毛・脱毛症状』そして、『過度な正義感と使命感による自爆的殉教精神』といった症状。

梨花はその殉教精神を雛見沢民の持つ精神性とは異なるものと判断し、入江はそれらの精神性の変化と一連の症状を発生時期や要因から仮に「ポラリス症候群」と称した。以降、それに倣い、ポラリス症候群と称す)を発症したものであるとしている。

その他にも、

  • 雛見沢・ポラリス双方とも互いの症候群のL2〜L3、強いものだとL4〜L5マイナス程度の症状を発症していると推測。
  • 雛見沢症候群が雛見沢民の体に馴染み無害化したように、ポラリス症候群もまたポラリス民の体に馴染み無害化しているが、強いストレスにより馴染みのない方の寄生虫の症候群を発症しているものであると仮定。

その上で、どちらかの症候群のL5を発症した場合、入江は「私自身の想像でしかない」と前置きした上で、本来であれば人体に馴染んでいたはずの寄生虫もバランスを崩し、雛見沢症候群・ポラリス症候群が同時にL5の末期症状に至るダブル発症を引き起こすものであると結論付けた。

それらが引き起こすのは雛見沢症候群末期の『疑心暗鬼による被害妄想・幻覚と攻撃性』ポラリス症候群の末期の『過剰なまでの正義感、どれだけ過激な行動を取ってでも果たさねばという使命感による自己犠牲的殉教精神』が最悪な形でかけ合わさり、『疑心暗鬼に陥った末に被害妄想かつ行き過ぎた正義感や使命感で他者をひたすらに攻撃した後、最終的にはポラリス症候群の殉教精神により自害・自爆or雛見沢症候群による衰弱死』という恐ろしい結末が待っているのである。

それらの事実を知った梨花は鬼熾し編と星渡し編の結末をそれぞれこのダブル発症の結果であると考えた。

事実鬼熾し編ではくるるが綿流しの祭りに参加したことをきっかけに雛見沢症候群L5を発症。疑心暗鬼・幻覚・曲解を通した上での彼女の言葉によって、同じく経度の雛見沢症候群の症状が出ていたポラリス内にて更に連鎖発症が起こってしまう。

圭太郎の開こうとしていた親睦会をポラリス虐殺計画と誤解したまま両症候群の症状に突き動かされ、ポラリス複数人にて圭太郎と家族を殺害・放火心中した。

同様に星渡し編では圭太郎がポラリス側の祭りに参加・梨花が殺されたことで沙喜子と複数村民達が末期発症、同時にダブル発症を起こし、雛見沢民達がポラリス排除の為に自爆を厭わない暴徒と化してポラリスへと襲いかかる。

更にはそれを受けてポラリス民達も末期発症。血みどろの地獄と化してしまう。

それらの事実を知った梨花はあまりの状態に絶望を露わにするが、入江機関を始めとする症候群に対処できる組織が軒並み解体されているため原因療法はおろか、対症療法すら非常に困難。特に集団発症であるという点も加味すると、その人的被害・物的被害は計り知れない。

そんな雛見沢の惨状を梨花は意志を持った千もの爆薬が歩き回る巨大な火薬庫と称した。

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