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アシュクロフト対表現の自由連合裁判

あしゅくろふとたいひょうげんのじゆうれんごうさいばん

2002年4月16日にアメリカ合衆国連邦最高裁判所で判決が出された裁判である。
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概要

この判決により、アメリカ合衆国にて施行されていたChild Pornography Prevention Act of 1996、これは児童ポルノおよびそれを疑われる絵やCGなどを規制する法律であったが、二つの条文がアメリカ合衆国憲法修正第一条に反しているとみなされ、違憲無効とみなされたものである。

条文

無効とされた条文は以下のものを禁止しており、漠然とした描写であったため、過度に規制される可能性が存在した

  • 性的に明示的な行為をしている未成年者、または未成年者のように見える、写真、映画、ビデオ、絵画、コンピュータ映像またはコンピュータが生成した画像や写真を含む、あらゆる視覚的描写
    • この条文ではイラストCGも制限されると解釈される
  • 未成年者が性的に露骨な行為に従事する印象を与える方法で宣伝、贈呈、記載、配布すること

判決の詳細

アメリカ合衆国を含め欧米に関しては一般に創作物における性的な表現に厳しいイメージが存在したが、この判決においては間接的に二次元の児童ポルノ類似創作が表現の自由に含まれ、それを規制しかねない内容を含む上記条文は憲法違反として無効となる判断が出た。

言葉の解説

  • アシュクロフト:当時司法長官であったジョン・アシュクロフト( John David Ashcroft )氏、被告人に該当
  • 表現の自由連合:Free Speech Coalition、アメリカ合衆国におけるポルノグラフィおよび性風俗関連特殊営業産業の非営利の業界団体、原告に該当
  • 児童ポルノ防止法:Child Pornography Prevention Act of 19961996年に制定された児童ポルノを制限する法律、禁止する範囲が厳しすぎるとして2002年廃止された
  • 合衆国憲法修正第一条:以下の行為および国民制限する法律の制定を禁止する条項

判事の判断

連邦最高裁判事9人の内6名が違憲を支持した。

  • デビッド・スーター
  • クラレンス・トーマス
  • ルース・ギンズバーグ
  • ステファン・ブレイヤー
  • アンソニー・ケネディー
  • ジョン・P・スティーブンス
一方、3名は合憲を支持した。
  • アントニン・スカリア
  • ウィリアム・レンキスト
  • サンドラ・デイ・オコナー

誤解予防のための解説

なおアメリカ合衆国においても日本国等と同様、「わいせつ物」の制限は表現の自由の例外として認められること、児童ポルノに関しては単純所持等も禁止されることがこれ以前の判例により確定している。

その後の流れ

ただしアメリカ議会においては児童を誘拐及び性的搾取から保護するための法律( PROTECT Act of 2003 )を2003年に成立させ、わいせつ物に該当する未成年者およびそう見えるイラストおよびCGは児童ポルノとみなされるとしている。

関連タグ

アメリカ合衆国 表現の自由
児童ポルノ

参照

wikipedia:同項目表現の自由連合準児童ポルノ
wikisource( 日本語 ):アシュクロフト対表現の自由連合裁判の判決文

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