概要
1962年に発売されたアメリカの映画。監督はロバート・マリガン。主演はグレゴリー・ペック。
原題は「To Kill a Mockingbird」。「マネシツグミを殺すこと」という意味になるが、これは作中の主人公のセリフが元となっている。
主人公の弁護士が、白人への性的暴行の容疑により逮捕された黒人の青年を弁護する物語。
それを後年に娘が回想するという形式をとっており、「子供から見た大人」という部分も主題の1つとなっている。
米国アカデミー賞で主演男優賞、脚色賞、美術賞(白黒部門)を受賞した。
特に主人公の弁護士アティカス・フィンチは非常に人気のあるキャラクターであり、2003年に選ばれた「アメリカ映画100年のヒーローと悪役ベスト100」ではインディ・ジョーンズなど並みいる名キャラクターたちを抑えて1位を獲得した。
あらすじ
1932年、アメリカ南部アラバマ州の田舎町が舞台。
そこにはまだ人種差別が色濃く残っていた。
皆から信頼される弁護士アティカス・フィンチに、黒人男性トムの弁護の依頼が届く。
彼は白人女性に暴力を振るったとされているのだ。
依頼を受けたアティカスだが、黒人の弁護をするというせいで彼は子供たちもろとも誹謗中傷を受けることになってしまう。
その上陪審員は皆白人で弁護も絶望的であった。
それでもアティカスは、正義を信じて立ち向かっていく。
登場キャラクター
()内は演者。
- アティカス・フィンチ(グレゴリー・ペック)
正義感にあふれ、周囲からも信頼される弁護士。
私生活では妻を亡くしている2児の父。
- ジェム(フィリップ・アルフォード)
- スカウト(メアリー・バダム)
アティカスの子供たち。ジェムが兄でスカウトが妹。
スカウトのモデルは原作小説の作者で、本作は大人になった彼女が過去を回想するという形式で綴られる。
- トム(ブロック・ピーターズ)
白人女性に暴力を振るったとされる、容疑者の黒人男性。
- メイエラ(コリン・ウィルコックス)
白人女性。トムに暴行を受けたと主張している。