「あちきは主さんの笑顔が いっち好き!」
「私は今一つの命を抱いているの もう一人くらいいつでも抱きしめられるわ」
CV:林原めぐみ
人物
ルシール・ベルヌイユの娘。最古のしろがねの中でも最年少にあたる。
クローグ村の惨劇の後、たった一人生き残った子供として、生命の水を生み出す「柔らかい石」を体内に隠される。(柔らかい石はどんな容器に入れてもいずれ蒸発し、人間の体内でしか保存できないが、大人の体に入れても拒絶反応が出るため)
フランシーヌ人形を笑わせるため、生命の水が流れる彼女と同じ存在になろうとする自動人形たちへの囮とされ、長い間戦い続けた。
その後、一時行方を眩ましたが、しろがね本部に連絡が来た時、才賀正二と日本で結婚していたことが判明。そのため、普通の人生に憧れる女性のしろがねたちに伝説として伝えられる。
亡くなった時、その遺体からは柔らかい石は発見されなかったという。
関連項目
ネタバレ
成長したアンジェリーナは、しろがねの宿敵、フランシーヌ人形と瓜二つの顔だった。これは、フランシーヌ人形のモデルとなった人間のフランシーヌが、ルシールの母の姉だったため。
そのため、アンジェリーナは呪われた運命を背負う事になってしまう。
更にネタバレ
フランシーヌ人形とそっくりだったアンジェリーナは、まわりのしろがねに白眼視されていた。更に後日、頼りにしていた母親に自分だけの道を歩くように言われ、一人分の『生命の水』を持たされて追放される。
ルシールの真意は、娘を辛い戦いの人生から解放する事だったが、母親に疎まれたと思い込んだアンジェリーナは絶望して世界各地を流離う。
「お前と永遠を共に歩んでくれるような男に生命の水を飲んでもらうといい」と告げた母の言葉を思い出して、親しくなった男に自分の秘密を打ち明けるも、どの男も興味本位で欲しがる者や自分を恐れる者ばかりで、疲弊した彼女は伴侶探しを諦めてしまう。
最終的に辿り着いた日本の長崎で、アンジェリーナは遠野太夫という名の遊女として丸山遊廓に潜伏。絶望しきった心境で漠然と暮らしていたが、医師の成瀬正二郎(後の才賀正二)と知り合う。しろがねの知識を生かして生意気な口を利くアンジェリーナに最初は悪印象を抱く正二郎だったが、廓の火災に巻き込まれるうちに互いに心を通わせる。
火災から逃げるうちに異人の素性が周囲にバレてしまうが、仲間の遊女や見世の主人に助けられ、アンジェリーナはあるるかんで遁走する。後を追って来た正二郎に辛かった過去を打ち明けたアンジェリーナは、彼に母の真意を教えられ、生命の水を飲んだ彼と晴れて結ばれた。
時は移ろい、明治に入った日本の東京で『才賀機巧社』を興した正二郎改め正二は、社長夫人となったアンジェリーナと共に、しろがねたちに提供するマリオネットの開発に励む。やがてアンジェリーナにしろがね初である妊娠が発覚し、夫妻は喜びに沸いた。黒賀村でアンジェリーナが出産を控えた頃、柔らかい石と産まれくる我が子の奪取にギイが現れ、更に運命に引かれるようにフランシーヌ人形も訪れる。
やがて産気づいたアンジェリーナは夫と彼らが見守る中で女児を出産。
この時に誕生した幼子こそが、この物語のヒロインエレオノールである。
アンジェリーナの体内にあった柔らかい石は、娘へと引き継がれている。
しかし、ささやかな幸福の時間は大挙して押し寄せた自動人形達によって終わりを告げる。
幼い娘と柔らかい石をフランシーヌ人形に託し、自身は襲撃を食い止めるべく迎え撃つが数の差に倒れ、共に過ごす内に彼女を母と慕うようになったギィに見取られて逝去。
ギィが折に触れて「ママン」と呼び掛けていたのはアンジェリーナのことである。