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CV:植田千尋/観世智顕(青年時)

人物

サーカス編・からくりサーカス編の主人公
背丈は小学6年生(物語開始時は5年生)にしては小柄。
大企業『サイガ』社長、『才賀貞義』の愛人の子供。母親の死をきっかけに父親に引き取られたが、そこで兄姉たちによる冷遇や金持ちの子供ということでいじめに遭うなど辛い日々を送っていた。
突然の父親の死により180億円の莫大な遺産を相続し、そのことで腹違いの兄弟から遺産目当てに命を狙われる羽目になった。
生前の祖父に何かあったらサーカスに行けば「しろがね」が助けてくれると言われていたのを思い出し、託されていた大きなトランクを持って逃走。
途中、彼を追う人形に追われていたところをサーカスのアルバイト加藤鳴海に助けられ、そして彼らはしろがねと出会う。彼ら三人が出会ったことによって物語の歯車は動き出す。
当初は内向的な泣き虫で、泣きながら逃げてばかりいた。そんな中、攫われた勝は彼を養子として引き取ることで資産を狙う叔父・才賀善治の手に落ちてしまう。
鳴海としろがねが危険を承知で助けに来る姿を見て覚悟を決め、逃げてばかりの自分と決別し自ら運命と闘う選択をする。善治から虐待を受けボロボロにされながらも逆襲を成功させた。ついに二人と再会するも、善治を救おうとした際に爆発に巻き込まれてしまう。
爆発から勝を守った鳴海は左腕を遺して行方不明(死亡扱い)となり、勝はしろがねと共に強くなると決める。善治というと勝恐怖症に陥ってしまった。結果的に勝は叔父の後ろ盾を得ることになったが、以後しばらくは殺しを専門にした人形使いと戦うことに。

その後も殺し屋たちに命を狙われるが、しろがねと共に切り抜けていく。やがてしろがねを笑顔にしたいと望む彼は仲町サーカスの人々と出会い、彼らの元に身を寄せることとなる。
色々な出来事を経てタランダ・リーゼロッテ・橘ヴィルマ・ソーンなど多くの芸人たち、しろがね=エレオノールの師匠であるギイ・クリストフ・レッシュらを迎え、仲町サーカスの所帯は増えていく。
そんな中、隠していた素性が明かされてしまった勝は仲町サーカスから飛び出し、己のルーツを知る旅へと向かう。その先で待っていたのは、想像を絶する過去の記憶への旅だった。
自分が才賀へと引き取られた理由。しろがねの知られざる過去。一連の物語を背後で動かす悪意の歯車の存在。それらを知り、彼は運命と戦う決意を固める。
そしてしろがねを残し人形使いゆかりの地・黒賀村でギイから人形繰りを学ぶことになった。

だが、このとき勝はまだ知らなかった。
彼を取り巻く運命の歯車が想像よりも遥かに巨大だったことを。

関連項目

からくりサーカス 加藤鳴海 しろがね タランダ・リーゼロッテ・橘
ヴィルマ・ソーン ギイ・クリストフ・レッシュ














以下ネタバレ











勝はフェイスレスの計画の為に用意された存在であり、フェイスレスの顔の一つにして父である貞義とは血が繫がっていない。フェイスレス曰く『父親がどこかへ逃げた、身寄りのない母子を金で引き取った』。
その計画とはエレオノールに勝を守らせる過程で二人を相思相愛に仕向け、最終的にダウンロード理論で勝の身体を乗っ取ることにより勝としてエレオノールと結ばれる事である。勝は生まれつきの天才的な知性とダウンロードの適性があったことから、フェイスレスの計画のためのボディとして選ばれた器だったのだ。
以前フェイスレスが人格ダウンロードを試みた際、完全なダウンロードは正二の手によって阻まれたが白金=フェイスレスの記憶の一部はそのままダウンロードされており、彼の記憶が顔を出す場面もある。また、その影響もあってエレオノールを女性として愛してしまっていたことが最終盤で明かされた。

フェイスレスの計画は、濃度の高い生命の水であるエレオノールの血を勝が事前に飲んでいたため失敗。単身宇宙ステーションに上がり、全てがどうでもよくなったフェイスレスは人類を滅ぼすべくゾナハ病の進行を早めてしまう。

ゾナハ病の治し方を直接フェイスレスから聞く為にスペースシャトルへ乗り込もうとする鳴海。だが、スペースシャトルを壊さんと無数の自動人形たちが襲いかかる。さしもの鳴海もその圧倒的な物量差に苦戦するが───この先は自分の目で確かめてほしい。43巻に渡る連載で作者が最も描きたかった場面がそこにある。
自動人形との戦闘後、勝は振り返った鳴海の目を持っていたカメラのフラッシュで潰してしまう。えんとつそうじを名乗り、シャトルに乗り込んで戦いに行こうとする彼に地上に残れと説得するが、この時の鳴海は自分を生かす為に犠牲になった者たちの死を背負い自らの生を完全に放棄してしまっていた。そんな彼を、勝は「人間がみんな「昔」を背負って、「今」を生きなきゃなんないなら、この世は幸せになっちゃダメな人だらけじゃないかァ!!」と泣きながら叱咤し、彼の背中を押した。
絶望の最中にあった自分に強さを教えてくれた、命懸けで守ってくれた「兄」。彼に誰より幸せになってほしかったのは勝であろう。

鳴海をしろがねの元へと送り出し、ゾナハ病の止め方をフェイスレスから聞き出すべく宇宙ステーションに辿り着いた彼は、出迎えたフェイスレスに対し土下座までして懇願するも、フェイスレスはそれを嘲笑いながら拒否。「昔からとことんヌルい」とこき下ろされる中、母親の存在に触れられた事で身勝手な欲望計画の犠牲となった母の事を思い返し戦いを決意する。しかしフェイスレスは完全版あるるかんで勝とジャック・オー・ランターンを圧倒。人形の両腕を破壊されてなお立ち上がるも、しろがねを鳴海に譲った事を「もう、お前は負けてる」「一番好きな女を他の男に譲っちまった」と嘲笑われる。

だが、何故譲ったという質問に対する勝の返答にフェイスレスは動揺。その隙をついてあるるかんを真っ二つに切り裂き、辛くも勝利する。

そこへメイドの自動人形に偽装し潜入していたディアマンティーナが乱入。爆弾クマちゃんをステーション中へ配置させた上でフェイスレスから愛の言葉を要求するも、フェイスレスは彼女を分解。逆上したディアマンティーナの手によって爆弾が爆発し、彼らのいる宇宙ステーションは黒賀村へと落下を始めてしまう。

絶望的な状況でなおも諦めず黒賀村を救おうとする勝に対し、フェイスレスはその方法を示唆。あるるかんの残った上半身とボロボロのジャック・オー・ランターンでブースターの軌道修正作業を行っているうちに、フェイスレスは勝をかつての自分と重ね合わせ、自分を助け続けてくれた兄の気持ちを理解する。

作業が終わった後、フェイスレスからゾナハ病を治す方法を教えられ、脱出を促される。勝はフェイスレスをサーカスに誘ったが、彼はこれを拒否。一人残ったフェイスレスを見捨てて置けなかったグリュポンとの別れに涙しながらも、彼は無事地球へと帰還した。

数年後、某所。悪漢に負われる兄妹を一人の着ぐるみの青年が救う。彼───成長した才賀勝の笑顔で物語は幕を閉じる。




作者はインタビューで「最後の戦いで鳴海が宇宙に行った場合、戦いでは勝てたかもしれないが、ゾナハ病を解く方法を聞き出せなかっただろう」と述べている。曰く北風と太陽と同じ、らしい。
彼は鳴海とエレオノールのどちらも大切に思いながらも、自分が彼らと共にいることよりも愛し合う二人を引き合わせることを選んだ。
そして、彼が二人の仲を繋ぐことができたのは勝がエレオノール「だけ」を救おうとはしていなかったからだろう。他の仲間たちは、エレオノールが救われ、彼女が幸せになることを望んでいたが、その誰もがエレオノールを優先する余りに戦い続けて自分を捨て続けていった鳴海を救おうとは誰も思わなかった。しかし、エレオノールと同じくらいに鳴海を大切な存在だと位置付けていたからこそ、彼の幸せも願って、エレオノールより先に鳴海を救おうとした。
不幸な運命に囚われた姫に手を差し伸べ、救った騎士。その騎士に姫は恋をするのは王道の展開だろう。しかし、運命に立ち向かう騎士は誰が救うのか。当たり前に思われて、引き裂かれる心の答えが後の作品に描かれる。

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