解説
『アルティメット・スパイダーマン』シリーズの主人公であるアース1610のスパイダーマン / マイルス・モラレスの叔父。
マイルスの父ジェフの弟。
堅物な警察官であるジェフと対照的に、マイルスに遊びを教える自由な男であり、マイルスも心を開いている。
だが、その裏の顔は泥棒であり、プラウラーというヴィランである。
彼がオズボーン・インダストリーに盗みに入った際、遺伝子操作されたクモが彼の身体に引っ付いてしまい、そのまま帰宅したため、マイルスがそのクモに噛まれ、スパイダーマンとなった。
能力
音波を出すガントレット
熟練した窃盗術、格闘術
ハーネスによる飛行
MCU
『スパイダーマン:ホームカミング』に登場。
ヴァルチャーの一味と武器の取引を行った、窃盗の前科を持つ男性で、ピーター・パーカー / スパイダーマンに、ヴァルチャーの居所を尋問された。
ピーターの声音から彼が若者であることを推察し、自分に「クイーンズに住んでいる甥」がいると語った。
グローヴァーは大のスパイダーマンファンであり、アンドリュー・ガーフィールドが主演した『アメイジング・スパイダーマン』の制作が発表された際に、ファンによって主演候補としてSNSで応援されていた。結果としてグローヴァーはオーディションを受けなかったが、当時コミックでのデビュー準備が進んでいたマイルスのキャラクターデザインに影響したと、コミックアーティストのブライアン・マイケル・ベンディスが明かしている。
その後、アニメ『アルティメット・スパイダーマン』シーズン3にて登場したマイルスの声も担当した(後に、別の声優に交代)。
スパイダーバースシリーズ
マイルスを主人公としたアニメ映画シリーズ『スパイダーバース』では、原作同様マイルスの叔父として登場する。
プラウラーでもあり、キングピンの手下。
演じるアリは『ルーク・ケイジ』『ブレイド』で他のマーベルキャラクターを演じている。
日本語吹替の稲田も、『エターナルズ』で他のマーベルキャラクターを演じている。
スパイダーマン:スパイダーバース
進学校に入学してストレスが溜まっているマイルスを地下鉄の使われていない広場へ連れて行き、グラフィティをさせる。だが、そこでマイルスは放射性のクモに噛まれ、特殊能力を得る。
その広場から通じるアルケマックスの研究施設にて、この世界のピーター・パーカー / スパイダーマンと交戦。それをマイルスが目撃してしまったため、キングピンの命令で彼を抹殺すべく追跡するが、逃げられる(そのときは、対象がマイルスだと気づいていなかった)。
中盤、自宅にマイルスが訪れ、自身の正体が彼にバレる。
その後、パーカー宅での戦闘においてマイルスが新しいスパイダーマンであることを知り、彼に対する攻撃の手を緩めてしまう。それを裏切りと思われ、キングピンに銃殺される。
この、「叔父が殺される」というシチュエーションは、他のスパイダーマンも経験したことである。
スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
以下、公開中の映画のネタバレあり
本作では、2人のアーロンが登場する。
1人は、ミゲル・オハラ / スパイダーマン2099がリーダーを務めるスパイダー・ソサエティの施設にて、次元を超えたプロウラーとして拘束された彼。
演じるのはドナルド・グローヴァーで、しかも実写での登場。
アニメのマイルスと実写のグローヴァー(アーロン)が顔を合わせるシーンは、「世界ごとに描き方が異なる」本作の特徴を如実に表している。
加えて「実写のグローヴァーが演じるアーロン」とは、先述のMCUのアーロンを彷彿とさせる。
『アクロス』の実写アーロンとMCUのアーロンが同一人物とは明言されていないが…
もう1人は、終盤にマイルスが迷い込んだアース42のアーロン。
この世界では別の人物がプロウラーであり、アーロンはそのサポート役のようである。