概要
イギリス連合王国を構成するウェールズを代表するナショナルスポーツチームを指す。オリンピックなどイギリス連合王国として国際スポーツ機構に加盟している場合、他の構成国家(イングランド,スコットランド,北アイルランド)と合わせてイギリス代表として国際舞台に臨む。
それ以外の競技(ラグビーやサッカーなど)については、基本的に4ヵ国各協会が個別国際組織へ加盟しているためイギリス代表として出場しない。ただ、ラグビーに関しては連合王国代表『ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズ』の選出対象国家として4年に一度、南半球強豪3ヵ国いずれか(ニュージーランド,オーストラリア,南アフリカ)との遠征テストマッチに選手を送っている。
ウェールズ国内だけ注目するとラグビーは国技として熱烈な支持を受けているスポーツで、国際リーグのケルティックリーグ(Pro14)やイングランドのプレミアシップとタイトルを競うアングロ・ウェルシュカップ。ラグビーワールドカップは国民の大きな関心を寄せる。その他、サッカーやビリヤードは親しみあるスポーツとして浸透している。
レッドドラゴンズとエンブレムの羽
ラグビー代表の愛称「レッドドラゴンズ」はウェールズ人を指す言葉として根付いている。起源を遡れば5世紀ごろ、現在のウェールズ人の祖先とされるブリトン人が欧州大陸から襲来したアングロサクソン人と対峙した際に赤い竜の旗を掲げたのが始まりとされ、勇敢なウェールズ人の象徴として愛称に採用された経緯を持つ。
また、ラグビー代表のエンブレム「三枚のダチョウの羽」も中世ウェールズの統治者に与えられたプリンス・オブ・ウェールズの徽章を起源としており、1990年代にウェールズラグビー協会が元のデザインに手を加えて今日のエンブレムが生み出された。