オニビマムシ
おにびまむし
CV:谷津勲
蛇の頭に虚無僧を思わせる僧衣をまとったマムシの能力を持つ化身忍者。
相手に幻影や悪夢を見せることでその意に従わせる『催眠夢あやつり』の術で旧城主北条氏直の亡霊を見せるなどして、小田原城主大久保能登守を操っている。
関連する術として人々を催眠状態にして操る『鬼火操り』の術もある。
その他、蛇の脱皮能力を元にしたと思われる、相手の攻撃を分身することでかわし、その分身を操って幻惑する『蛇ぬけがら』の術など蛇の特性に由来する術をいくつか駆使する。
また『オニビ』(鬼火)に由来するのか、口から炎を吐く能力もある。
その目的は小田原城に蓄えられた武器弾薬を奪うことであり、実際に小田原城主大久保能登守を術で脅して武器弾薬を差し出させることに成功している。
またハヤテ、タツマキたちと別行動をとっていたツムジを捕まえ、人質にする。
武器弾薬の引き取り場所である『まむし神社』で、武器弾薬を積んでいるはずの荷車に隠れていたハヤテとタツマキが現れ、そこでオニビマムシとの決戦となる。
忍法『鬼火操り』の術で、荷車を運んできた人夫たちを操ってハヤテを襲わせたり、人質にとったツムジを爆殺するなどと言って脅すなど、いかにも悪役らしいやり方でハヤテたちを苦しめたが、ハヤテは嵐に変身し、オニビマムシとの直接対決となる。
『蛇ぬけがら』による分身の術などで変身忍者嵐を苦しめたものの、最終的には嵐の『秘剣影うつし』に敗れ、その体は蛇の姿となり、そして炎に包まれ消滅した。
変身忍者嵐第3話に登場する小田原城主大久保能登守についてだが、まず、小田原大久保家に能登守は存在しない。
恐らくは従四位下・加賀守をつとめた大久保忠朝がモデルではないかと思われるのだが、そうだとすると困ったことになる。
変身忍者嵐の時代設定は第34話を見る限り、姫路藩主が本多忠政だった頃であることが確定しており
忠政が姫路藩主になったのが元和3年(1617年)で、藩主として亡くなったのが寛永8年(1631年)なので、変身忍者嵐の時代設定は1617年から1631年以前にかけてであることになるのだが
大久保忠朝は寛永9年11月13日(1632年12月24日)の生まれであり、小田原藩主となるのは1686年のことなので、年代的にも辻褄は合わないことになる。
なお、小田原大久保家は1614年(慶長19年)にいったん改易されており、その後の小田原城はしばらく番城となり藩は存在しなかった。
1619年(元和5年)から4年間阿部正次が藩主だったものの、のち岩槻に転封となり、それからまた、しばらくの間は番城となっている。
恐らく当時の製作スタッフがそこまで厳密に時代考証をしていなかったか、あくまでもフィクションであるという前提で、架空の大久保能登守を出したかのいずれかではないかと思われるが
それならそれで、後になってから実在の姫路藩主である本多忠政の名前など出さない方がよかったのでは?
と思いたくもなる。