2011年2月22日、ニュージーランドの南島にあるカンタベリー地方を襲った地震。同地方の最大都市であるクライストチャーチでの震害が特に著しかったことから「クライストチャーチ地震」ともいう。規模(マグニチュード)はM6.1。
激震で古い建物は次々に倒壊し、歴史的な建築物であるクライストチャーチ大聖堂も崩壊。死者は185人にのぼった。さらに当時は冬期休暇ということもあり多くの日本人留学生が現地に滞在していたため、多数の外国人留学生が被災して28人の日本人(主に学生)が犠牲になった。
典型的な直下型地震であったが、この地震を起こした断層の存在はそれまで知られておらず、堆積層の影響で伏在した未知の活断層によって発災したことがわかった。
ニュージーランドは日本と同様に地殻変動が活発な地震帯に位置するため、世界的にも地震が多い。被災地であるカンタベリー地方では半年ほど前(2010年9月4日)にもM7.0の大地震があった。
この地震から約1ヶ月後、日本では東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が発生したことから、日本人は短期間のうちに別々の国で起きた2つの地震で被災したということであり、大震の脅威を再認識することとなった。