「見えざる敵におびえるというのもおろかな話だ だが その最大の敵 見てみたい気もするな」
概要
コミカライズ版1巻に登場。一人称は「わし」。
ハイラルを旅する凄腕のさむらい(剣士)。世界一の剣士を目指して武者修行をしている。
かつて旅人のリンクに剣の稽古をつけたことがある。そのため今でもガンプ先生と呼び慕われていたのだが……。
必殺技は、背面ジャンプで飛び上がり死角となる頭上から斬撃を叩き込むというもの。これは後に愛弟子リンクが見様見真似で習得することとなる。
容姿
狼の獣人の男性。体毛は黒く、振る舞いも落ち着いていることから30代くらいと思われる。
任天堂のキャラクターで言えば、眼帯を付けていないウルフ・オドネルが近いか。
活躍
ミドの街に滞在していたところ、山賊から凄腕のさむらいがいると聞いてやって来たリンクと再会する。
そこで久しぶりに手合わせをしないかと誘い、愛弟子と特訓に明け暮れる。実力は完全にガンプが上を言っていたが、リンクの方も食い下がり続け、二人揃ってヘトヘトになってしまうのだった。
そのままリンクの冒険に同行するが、神殿のボスとの戦いはリンクが一騎討ちを申し出たこともあり静観に徹する。ピンチのリンクにアドバイスをして勝利に導いた。
しかしガンプは神殿内の財宝に見惚れていたり、リンクが勇気のトライフォースを探している(クリスタルを集めて大神殿に行く)と聞くとニヤリと笑うなど怪しい態度を見せ始める。
そして神殿から出た直後、ガンプはいきなりリンクに斬り掛かって来た。実はガンプもクリスタルの一つを所持しており、リンクの話を聞くまで価値に気づいていなかったのだ(山賊から助けた老人からもらったとのこと)。
ガンプはリンクが持つクリスタルを奪い取るべく剣を交える。実力はガンプに分があったが、リンクがポケットに入れていたクリスタルが斬撃を弾いたため隙が出来、そこを突かれ敗北した。
死の間際、ガンプは己の想いを語る。
自分の技がどこまで世界に通じるか試すための旅だったはずだが、トライフォースの話を聞いた途端、世界一の剣士になるという欲望に負けてしまったという。
「リンク 強くなれ…お前の…敵は…」
最期には剣士としての自分を取り戻し、愛弟子を鼓舞しながらこの世を去った。
信頼していた人間を斬り殺したことは、リンクに深い傷を残した。
余談
ゼルダの伝説において「味方から敵になる(私欲で裏切る)」というキャラクターは非常に珍しい。最初から裏切るつもりで近づくという展開は多々あれど、善から悪に走るという人物は皆無である。