概要
2006年、大阪のとあるバー飲んでいた常連客たちが、それぞれ楽器での演奏経験があったことから意気投合しバンドを結成。10月に初ライブを行うことになった。
メンバーの中で音楽経験皆無であった、広告会社営業部長のサラリーマン・スギム(当時36才)が面白いからとボーカル兼リーダーとして選ばれ、彼の「クリトリック・リスにしよ」という鶴の一声でユニット名が決定した。
しかし、よりにもよってスギム以外が当日ドタキャン。
切羽詰まったスギムはやけくそになり酒を浴びるように飲んで、他のバンドから借りたリズムマシーンに合わせてパン一で即興パフォーマンスを行い、それが関西のミュージックシーンで話題となる。
その破壊力のあるパフォーマンスに惚れ込んだ後藤まりこ氏や劔樹人氏のイベントを皮切りに、ソロユニットとして次々とよばれるようになり、サラリーマンとの二足のわらじで関西中心にライブ活動をはじめた。
そしていつしか「サブステージの王様」という二つ名で呼ばれるようになっていた。
音楽スタイルは股間部分に付けたテルミンでもあるリズムマシーンで曲を流し、黒歴史を含めた自身の経験に基づいた歌詞を語ったり叫んだりするというもので、音楽ジャンルとしてはスカムと呼ばれるノイズミュージックやジャンクミュージックの一種として分類されているが、もはやその枠にはおさまりきれないとも評されている。
禿頭でパンツ一丁という姿はとてもインパクトがあるが、タワーレコードでのパフォーマンスでついにパンツを脱いで登場したところ、店長が始末書を書く羽目になったことを聞く。
サラリーマン時代の経験からその重大さを痛感してしまったスギムは、それ以降パンツを脱がそうと虎視眈々と狙う酔っ払いたちからガードする意味もあり、現在は重ね履きしていることを公表している。
2012年には多忙のため両立が不可能になったために、18年務めた会社を退社し音楽で食っていく道を選び、2015年にはメジャー契約して井口昇監督による代表曲「バンドマンの女」のMVが制作され、ファーストアルバムを発表。
2016年には自身がモチーフになった映画『光と禿』の音楽担当および主演となり、2017年にはSonyMusicよりセカンドアルバムがリリースされた。
2019年にはサードアルバムが発売され、4月20日には赤字覚悟で「スギム生誕50周年」ワンマンライブを日比谷野外大音楽堂で開催したが、蓋を開けると動員2000人以上と大成功を収め、会場内の売店では酒類が今までに無いほど売れたという「酒相撲横綱」の面目も保ったのである。
2020年から茨城県のラジオ局・茨城放送で、毎週土曜日22時に「ミッドナイトクレイジーラジオ」のメインパーソナリィを務めることになり、茨城県と本拠地である関西を、新幹線ではなく高速バスで行き来しているが、それすらもバスの専門家としてネタにした楽曲を展開している。