概要
てんとう虫コミックス20巻及び、藤子・F・不二雄大全集12巻に収録。
人形に振りかけると、その人形が思っていることをわかるようになる。
ストーリー
のび太はしずかに「あの人形を助けて」とお願いされ、人形を咥えた犬にバットを持って立ち向かったが、吠えられ追いかけられてしまい、結果的に人形は助けることはできたが、その代わりのび太はズタボロにされてしまった。その後人形はしずかによって修理されるも、もとの持ち主に返すため2人はドラえもんに相談することにし、ココロコロンを出してもらった。
さっそくこれを人形にかけ「君のうちへ連れてってあげる」と言うと、人形は嬉しそうににっこりを笑顔になった。そしてでたらめに歩きながらも、人形の表情を手掛かりに持ち主の家に到着することができた。しかし持ち主の女の子は「や〜だ、それ捨てちゃったのよ。もう古くなってきたし、新しい人形もたくさんあるし」と言って来たので、人形はしずかが引き取ることとなった。
だがその夜、人形は元の家が恋しく悲しそうに涙を流し、しずかも何とかならないか再度ドラえもん達に相談。そこでドラえもん「オモイデコロン」を使用することにし、これにより女の子は人形を父親に買ってもらったことや、一人で就寝できるようになったこと、一番のン仲良しであったことなどを思い出した。そして庭で泣いている人形を見つけると、すぐに駆け寄って抱きしめ、謝ると共にもう絶対に捨てないことを涙ながらに約束した。これにドラえもん達も安心し、タケコプターで帰って行った。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版1980年7月16日及び1988年7日22日に、水田版は2005年6月10日に放送している。
1980年版
- 冒頭にてドラえもん、のび太、しずかはタケコプターを使い空から人形を乗せた車を探していて、人形はしずかがほころびを直そうとおいていたものを、彼女の母親が間違って捨ててしまったからだった。
- 3人は車を追いかけてゴミ置き場まで到着したが、ゴミがあまりにも多すぎたため、念力エスパー帽をしずかが使い、人形を簡単に見つけ出した。そしこの直後、人形を咥えた犬に遭遇した。ちなみにしずかの人形は和服を着ていて、のび太は犬に立ち向かった際、その場に落ちていた刀(模造品かどうかは不明)を使用している
- 人形の持ち主の女の子の思い出では、つみき等では遊んでおらず、ハグをしていただけだった。
- 本編終了後のショートアニメはドラえもんがこの道具を使って、どら焼きを大量に食べていた時を思い出し、よだれを垂らすというもの。
1988年版
- サブタイトルが「オモイデコロン」に変更
- 冒頭、ドラえもんは部屋で昼寝を、同じくのび太は漫画を読んでいたが、ママに掃除を手伝われたことで、それから逃げるためしずかの家に遊びに行った。だがその道中でしずかと人形を咥えた犬に遭遇した。
- ドラえもんはこの道具を出した際、のび太から「さすがドラえもん!」と褒められ、「調子がいいんだから」と目と口を細めながら言っている。
- 3人は人形の捜索を開始したが中々持ち主の家が見つからず、周りも暗くなり始めたため、ドラえもんとのび太は続きは明日にすることを提案したが、しずかは自分も過去に大切な人形を旅行先で無くし悲しい思いをしたことがあることを話し、これにドラえもんとのび太は感動して、捜索を続けようやく持ち主の家を見つけることができた。
- 持ち主の女の子は人形のことを「邪魔」とも言っていた。
- ドラえもんとのび太は夜中に2人で再び持ち主の家に向かい、この道具を使用した。このため、この時のび太は寝間着だった。
- 翌日のび太は昔から大切にしていた熊のぬいぐるみがなくなっていることに気付き、ドラえもんからママが昨日片づけたと聞き、泣き出してしまったが、ママは人形を捨ててはおらず、ほころびを修理していてくれ、のび太もこれからは物をちゃんと整理することにした。
2005年版
- のび太はゴミ置き場にあったほうきと塵取りを持って犬に立ち向かっていた。
- のび太は最初、この道具を使うと人形がしゃべると思っていた。
- 3人は捜索の際中ジャイアンと会い、彼が持っていたスネ夫から取り上げたおもちゃ達にもこの道具を使用したが、大事にされていなかったため、ジャイアンはロボット犬のおもちゃに噛みつかれ逃げ出してしまった。そしてこのおもちゃ達は自力で動けるようになったので、持ち主のもとに帰って行った。
- 人形を捨てた回想シーンでは、ゴミ箱に捨てられた人形が先ほどの犬に咥えられ、乱暴に振り回されるシーンも追加されている。
- 3人が帰路に経った一方、スネ夫は部屋を暗くしてホラー映像を見ていたが、背後から物音がして振り返ってみると、ベランダで動けるようになったおもちゃ達が目を赤く光らせて唸っていたため、怖がって助けを求めていた。
余談
最新ひみつ道具大事典では、ジャイアンが人形の持ち主として登場しており、原作の持ち主の女の子同様「ごめんよ。もう捨てたりしないよ」と泣きながら謝っていた。