ザイード・ウィナー
ざいーどうぃなー
「この親不孝者が」
「人間は宇宙に住む事さえやっとの事なのだ!何が戦争だ!無意味であり無駄なのだ!」
CV:有本欽隆
カトル・ラバーバ・ウィナーの父親でウィナー家当主。劇中での登場は21話。
名前は劇中では語られず、小説版で言及された名前である。
ウィナー家は中東アラブでもかなりの財力と発言力を持った名家にしてL4コロニーの有力者でもありコロニー居住者を支援してきた財閥でもある。
当主である彼は自らコロニーに移り住んでおり、コロニー居住者の権利獲得の為に以前から地球圏統一連合との交渉との矢面にも立っていた。サンクキングダムの完全平和主義のような平和思想の持ち主であり戦争は無意味で無駄と主張する。
以前、コロニーでは出産は試験管でしか行わないと言うのを試験管出産および精子の遺伝子操作を神への冒涜として否定していたウィナー家の姿勢を改めたらしく、カトルは母胎出産だがイリアを含む29人の娘は試験管生まれである(なお、妻カトリーヌはカトルを生んだ後に亡くなった)。
連合に追われていたH教授を匿っていた。考えの違いからカトルと対立していたが、彼が教授に協力して平和には不要な戦闘用MSであるガンダムサンドロックで武力行使の為に地球に降りた時にはカトルを一番心配していた。
地球から帰ってきたカトルと再び喧嘩するがイリアに止められる。
OZの支配がコロニーへ及び始めた際にはOZの提唱する安全の為のコロニーの武装化とそれに賛同するL4コロニー代表団に反発し、更にはOZへの資源衛星の提供を兵器開発に使わせたくない為に拒否した事でOZに取り入ろうとする民衆から「資源の独占」だとか「独裁」と罵られてしまう(しかも民衆はプラカードを持って抗議デモを行っているほどであった)。そして衛星がOZに提供される事が代表団によって勝手に決定してしまった際には資源衛星に乗って、コロニーから衛星を切り離すと言う行動に打って出る。しかしOZとコロニー側はその行動を利益の為だけにコロニーの未来を抹殺している暴挙とみなしコロニーの平和の為と称してザイードの抹殺を決行する。
ザイード「馬鹿者!こっちへ来るな!あの忌まわしいビーム砲が狙っているんだぞ!」
カトル「父上!逃げてください!」
ザイード「カトル、私は逃げているのだ。決して戦ってはいない。戦いに終わりは無い!だから逃げているのだ!それで死を迎えると言うなら仕方ない!自分の生き方を曲げてまで宇宙に未練は無いのだ!」
カトル「父上ーーーーー!!」
シャトルで駆け付けたカトルとイリアの説得も聞き入れず、資源衛星からも脱出せず、コロニーにセットされたビーム砲台の情け容赦無い総攻撃でザイードは無残に死亡した。
カトル「・・・誰もわかってくれないんだね・・・優しい人の涙を・・・これでコロニーは満足なんだ、あなたたちは満足なんだ!!・・・僕は決して忘れない・・・そして・・・決して忘れさせないよ・・・この日の事を!アハハハハハハハハハハハ!!」
愛する家族を失った悲しみ、更にはOZとそれに取り入ろうとして自分たちを裏切り愛する者を殺した身勝手なコロニーの民衆への憎悪に取りつかれたカトルは暴走し、これが切っ掛けでとんでもない代物を作ってしまう。
ザイードの死は物語に少なからぬ影響をもたらしたと言える。