概要
1667年生まれ、1745年没。イングランド系アイルランド人の風刺作家、政治活動家。『ガリバー旅行記』の作者として知られる。他に著名な作品として『桶物語』など。
イングランド系であるが、当時イングランド王国支配下にあったアイルランドの愛国者として活動した。英国の通貨政策によるアイルランド搾取を痛烈に批判した『ドレイピア書簡』、召使の処世訓という体裁で奉公人たちの悪行を列挙した『奴婢訓』、人肉食の提案という体裁でアイルランドの飢饉を逆説的に訴えた『アイルランドの貧民の子供たちが両親及び国の負担となることを防ぎ、国家社会の有益なる存在たらしめるための穏健なる提案』などの皮肉とアイロニーに満ちた政治パンフレットでも知られる。
ジャイアニズムの元ネタとして人口に膾炙している"What's yours is mine, and what's mine is my own."(君のものは俺のもの、そして俺のものは俺のものさ)を考案した人物でもある。これはシェイクスピアの戯曲『尺には尺を』の台詞をもじったもの。