概要
「これほど痛ましくなければ笑ってるところだ…………いやぁ、かまうものか、笑ってやる!」」
声-青野武/英 - マーク・ハミル(ティム・カリー)パイロットボイス
第2話「〜ジョーカー登場〜笑いに襲われた街」から登場。
元はゴッサムシティのギャングのボス、ヴァレストラの部下「ジャック・ネイピア」。
ギャングとしては下っ端で、ヴァレストラの運転手を務めていた。
ブルースとは同年齢で、ジョーカーに変貌する前に一度出会っている。
経緯や詳細は不明だが、毒のタンクに落ちて肌が漂白され、その狂気を爆発させジョーカーとなった。漂白されたピエロのような外見を有し、毒や溶解液や笑気ガスを吹き出すコサージュや銃器を武器とする。
狂人ゆえに、逮捕されても有罪判決が下らず、通常の刑務所に収監される事も出来ない。そのため、精神病院「アーカム・アサイラム」に入院させられ、毎回脱走する……という事を繰り返している。
アーカムに収容されていた時に、精神科医のハーリーン・クインゼル博士と出会い、彼女をハーレイ・クインに変心させている。
元が理性的なギャングであった為、他作に比べるとまだまともなジョーカーで、部下と一緒に食事したり、約束通り報酬を支払ったり、あるエピソードでは一般人から煽り運転の被害に合ったりしている(※)。殺害人数も、ヴァレストラとボーモントの二人のボスと昔の仕事仲間だけで、後はバットマンにより未遂に終わっている(とはいえ、コミカライズなどでは被害者も出ているが)。
※加害者ではなく、被害者である。ちなみに加害側の男性は犯罪者でもないごく普通の一般市民で、むしろ何の取り柄の無い小市民とも言うべき人物。後に、ジョーカーにこの事をネタにされ、強請られている。
犯罪の内容
いたずら程度の比較的軽度な犯罪から、強盗や殺人といった重度の犯罪、個人を狙ったものや大規模な集団殺人、金銭目的、愉快犯など、自身の犯罪行為には、一貫性が無い。
これは、自身の犯罪行為は全て「コメディアンである自分が行うギャグのネタ(作品)」という認識をしているためである。
このため、「次にどんな犯罪を犯すか予測できず、予防する事も出来ない」という恐ろしさを持つ。バットマン曰く「奴は歩く時限爆弾だ。なのに我々が動けるのは、爆発した後だ」。
ゴードンの、警察における定期歯科検診の医者に成り代わり、殺害しようともした(これもギャグの一環であり、事前にわざわざヒントを出したうえで実行している)。
バットマンに対しても、邪魔なために殺害しようとは考えているものの、「バットマンの殺害は、自分にとっては人生最大の見せ場であり、自分の生涯をかけた最高のギャグで殺す」と息巻いている(つまりは、拳銃などで普通に殺す事は「笑えない」「つまらない」事から行わない)。そのため、ハーレィに先を越されそうになった時は、逆にバットマンを助け出していた。
なお、その「最高のギャグ=殺害方法」は、日頃から色々と考えてはメモに残している様子で、没にしたものも多い様子。
:没にした一例「百万の笑いの死」
人気のないところにバットマンを誘き出し、落とし穴に落とす。
落ちた先にあるのは、多数のピラニアが泳ぐ水槽。バットマンはピラニアに襲われ、その笑みを見つつ食い殺される。
ジョーカー自身もお気に入りだったが、「ピラニアは顎の筋肉が強すぎるため、ブサイクなへの字口のままで、自身の薬でも笑い顔にならない」という理由から没に。
他にも、
「殺害する相手は、(可能な限り)笑顔にして殺す」
「銃や刃物などで、簡単に殺すのは芸がない(ただし、だからといってそれらで殺さないわけではない)」
などといった、殺害における拘りを多く有している様子。
他にも、「説明のいるギャグ(殺人や犯罪)などギャグではない」という確固たる信念を持つ。上記「百万の笑いの死」も、ハーレイがある工夫でピラニアを笑い顔にさせても、
「こんなの、説明がいるじゃねえか。説明のいるギャグなんざギャグじゃねえ」
「俺様の持ち味はシンプルなとこなんだ。見た、わかった、笑った。それでオシマイ。説明なんざ必要ねえ」
と力説し、再び没に。
末路
バットマンとの最後の戦いで、ジョーカージュニアに改造したティム・ドレイクの反撃で死亡。
その後、「バットマン・ザ・フューチャー」において、ティムに埋め込んでいた遺伝子生体チップで復活する。しかしニューバットマンにチップを焼き尽くされ、完全に消滅した。
余談
声優はティム・カリーが収録していたが喉の急病を起こしてしまう。代理でマーク・ハミルが交代しそのままジョーカー役に起用された。
アニメイテッドシリーズの世界観にて、ハーレイ・クインとポイズン・アイビーがコンビを組んだ「ハーレィ&アイビー」というコミックシリーズの、あるエピソードでは。
「ハーレィがとある映画の撮影現場にて、このジョーカー(を演じた俳優)を殴り飛ばす」
というシーンがあった。
ちなみにこのジョーカーを演じた俳優は、付け鼻などでジョーカーそっくりのメイクをしていた以外にも「フォースやらダゴバやら、某映画を連想させる単語」を口走っていたりする(ハーレィ曰く「コレのドコがプリンちゃんよ」)。
備考
- 出自や肩書や末路はニューバットマンの宿敵ブライト(バットマン)デレク・パワーズに流用された。