スキンウォーカー
すきんうぉーかー
スキンウォーカー(Skin-walker)とは、ナバホ族に伝承されている任意の動物の毛皮を纏って自らに憑依させてその力を行使する、もしくは他の人間や動物に憑依して操ったり、その動物そのものに変身する力を持って害を成す邪悪な魔女または魔術師である。
同じ魔術師でも、人を癒やすための善なる魔術を使うメディスンマンやヒーラーなどとは区別されており、スキンウォーカーとなるものは未熟さゆえに安易で邪悪な魔術に溺れてしまったものの末路であり、ナバホ語では「それによって四つん這いになる」を意味するイェー・ナールドローシーやイー・ナルドゥーシ(Yee Naaldlooshii)と呼ばれている。
近代以降広まったフィアサム・クリッターの一種であるワンプスキャットは、ナバホ族の伝承では、禁忌を破って山猫の毛皮の下に隠れていた女であるとされる。
またアメリカで目撃されている人型の未確認生物であるザ・レークやモルガン・ビーストの正体こそ、先住民に伝承されるこの魔女であるという説も語られており、各種創作では獣人や魔女の他、正体は宇宙人であったり悪魔の化身とされることもある。
なお民話ではスキンウォーカーとナバホ族の人々のどちらかが命を失う戦いや、知恵によって襲来から逃れるといったものが知られるが、一般的に知られているものは真のナバホ族の精神の持ち主とはかけ離れた、他文化の書き手によって翻案されたものであるのだという。
そのため、この伝承の本来の意図はナバホ族だけの秘儀なのであり、未だ他部族の人々には知られていないのだといわれる。
北アメリカの動物もどきのことで、家族を生け贄に捧げることで変身すると伝わっていたが、これは魔法が使えないノー・マジ(マグル)の呪い師によって広められた風評被害であり、彼らが言うようなスキンウォーカーは存在しない。
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