概要
漢字表記は「花紋愛潔蟹」。
インド洋から西太平洋にかけて棲息する小型の蟹であり、学名は「Atergatis floridus」。
- 学名は「華の多い女神」を、「Atergatis」は古代シリアの魚の女神を意味する。
名前が面白い海洋生物の話をすればまず名前が挙がるであろう生物筆頭(他にはウメボシイソギンチャクなど)。
名前はバカっぽいが、実はとんでもなく危険な蟹です。
まんじゅうこわい(生命的な意味で)
こいつはそのバカっぽい名前とは裏腹に、体内に猛毒を隠し持っている恐ろしい蟹である。
食ったら死にます、マジで。
毒成分としてはフグの毒として有名なテトロドトキシンの他にサキシトキシン、ネオサキシトキシン、ゴニオトキシンなどが検出されている。
どれも筋金入りの猛毒成分ばかりです。
保有している毒
これまでに検出された毒成分には、麻痺性貝毒(PSP)の成分のゴニオトキシン、サキシトキシン、ネオサキシトキシン、テトロドトキシン(フグ毒、TTX)があり、生息地によって成分の構成比、毒量が大きく異なる。分布北限近くのものはフグ毒を主成分とし、亜熱帯のものは、個体によって麻痺性貝毒を主成分とするものとフグ毒を主成分とするものがあり、中間域のものでは、1個体が両毒を合わせもっているとの報告がある。これらの毒は基本的には餌に由来すると推測されており、生息環境によって餌にする生物が異なることが毒の成分や量の違いの原因だと考えられている。体内での合成や、共生微生物の存在などについてはまだわかっていない。筋肉中に1000 MU/g以上の毒を含んでいた例もあり、充分に致死量の毒を含んでいると言える。
毒は主に体表部(外骨格="殻")と、歩脚、鋏脚の筋肉に含まれるとされる。毒は特に鋏脚部の掌節と腕節の筋肉に高濃度に分布し、頭胸部の筋肉は、調査個体に関しては無毒であったことから、カニが敵に対してハサミを振りかざしたり、逃げる際に自切することなどと関連付けて、毒が捕食者に対する防御に役立っているのではないかと推察している。なお、フグ毒を持つ動物のうちトラフグやトゲモミジガイなどはフグ毒に著しく誘引されるとの実験結果があり、彼らが積極的に毒を摂取・蓄積している可能性も指摘されているが、スベスベマンジュウガニに関しては不明である。
関連イラスト
関連タグ
たなかひろかず - スベスベマンジュウガニを題材とした「恋のスベスベマンジュウガニ」を作曲している。なお歌っているのはポケモン言えるかな?で知られるイマクニ?氏。
宮子…『ひだまりスケッチ×☆☆☆』第8話でゆのの「蟹炒飯って、なにつかってるんだろう?」という疑問に、宮子がこのカニの名前を出している。もちろん、宮子特有の冗談・・だと思いたい・・。