概要
元々は早稲田大学にあった小さな飲み会サークルだった。
1994年度に入学し、代表となったA(実名も公表されているが、現在刑期を終えて一般人のため本稿では匿名にする)は六本木のクラブでバイトをしていたこともあり、遊び人大学生の風土に染まりつつあった。
やがてAはクラブや他イベサーでのノウハウをもとに、六本木で大きなイベントを行う。
これを機会にスーパーフリーは大きなインカレサークルとなったが、同時期に輪姦の常習者であったチャラサーの他大学生とAが知り合ったことで彼の影響を受け、スーパーフリーは性犯罪サークルへと変貌する。
最初の犯行が警察に届けられなかったことからAらメンバーは調子に乗り、1998年ごろからイベントを開き、その後の飲み会に参加した女子学生にスピリタス(アルコール度数96の強い酒)を飲ませ酔い潰して輪姦という流れを頻繁に行うようになった。
やがて学内や都内の高校生の間でも悪い噂が広まっていったが、地方から上京したばかりで事情を知らない新入生をターゲットにして犯行は繰り返された。
メンバーには「ギャルズ」という女性メンバー達がおり、男性メンバーのターゲットとなる女性を騙して飲み会に連れてくるのに貢献していた。
また、被害者が告発しにくいよう、犯行後に写真を撮るなどして事後処理にも余念がなかった。
Aは留年を繰り返したり一般受験で再入学したりの「プロ学生」としてスーパーフリーの事業で多額の収入を得ており、その恩恵にあずかろうとする後輩達に「Aさん」と持ち上げられますます調子に乗ることになる。
しかしそんな悪行が長続きするわけもなく、2003年に被害届が出された事件をきっかけに3件が立件。
Aをはじめとした13人のメンバーが逮捕され、スーパーフリーは解散、主要メンバーは退学に追い込まれた。
被害者は300人を越えるとも言われているが、被害者達の心の傷が深く立件された事件が少なかったことから、逮捕されないまま逃げ果せたメンバーも多かった。
ギャルズのメンバーは1人も逮捕されなかった。
ちなみに、早稲田大学以外にも都内の大学に多数のメンバーを抱えており、同レベルかそれ以上の難関大学に在籍していた者も居た。
一部メンバーはネットに実名が流出しており、それにより就職できなくなったと自らの悪行を棚に上げてGoogleを提訴している。
その後の影響
有名大学のサークルが起こした事件であった事や、その手口の悪質性や被害者の多さから関心を集め、所謂「ヤリサー」の存在と危険性を世間に知らしめることとなった。
また、早稲田大学のブランドイメージにも大きな傷を付け、人気と受験倍率が低下。
大学側は事件後しばらくはこの対応に追われることになった。
本件は法律をも動かし、刑法に集団準強姦罪が新設される契機となった。
尚、これが初めて適用されたのは2005年に発生した「京都大学アメフト部レイプ事件」であり、皮肉にも同じく有名大学で起こった事件だった。
Aの現在
Aは懲役14年の実刑判決を受け、2018年に出所。
服役中は外部との手紙で被害者を小馬鹿にするような態度も示していたAだったが、2019年に週刊新潮のインタビューに応じてその後の心境の変化を語っている。
それによると、自身の服役中に家族が強盗の被害に遭ったことからようやく被害者の心情に思い至るようになったとのことである。
就労支援により現在は就職し、別名を名乗り密かに暮らしている。
実家には事実上勘当されて戻れない状態だという。
余談
スズキのバイク
スズキが1969年から発売していたビジネスバイクの名前が「スーパーフリー」であった。
1973年にバーディーに改称されたために風評被害は免れている。
本件は、サークルのスーパーフリーと絡めて漫画『ばくおん!!』でネタにされた。
スーパーフリーダムガンダム
2004年から放送開始したアニメ『機動戦士ガンダムSEEDDESTINY』の主人公機が「スーパーフリーダムガンダム」になる予定であり、実際にこの名前が書かれた資料が複数存在した。
しかし、前年に発生した本件の影響か、「ストライクフリーダムガンダム」に改称された。
関連タグ
DJ松永:早稲田大学の学園祭にゲスト出演した際に二度もこの件をネタにした強心臓の持ち主。尚、後に謝罪文を投稿している。
呂布カルマ:上記のDJ松永の発言を擁護した結果こっちも炎上。