会見までの経緯
2015年1月、これまで多数の外国人を拉致、身代金要求をしたり残虐な処刑をしてきたイスラム国( 日本政府の略称ISIL )に日本人2名が囚われ身代金2億ドルの現金を要求される事件が発生。
ところがこの件で日本国内での反応はISISの想像を上回る斜め上のものであった。
- 多くの国民はわざわざ危険地帯へ赴いた者の自己責任であるとして基本的に無視。
- 山本太郎を始めとする左派系議員が「イスラエルへの支援を停止すればいい」と主張(ユダヤ人国家であり国民の8割弱がユダヤ教のイスラエルにとってISISは基本的に関係がない)
- 左派系ジャーナリストや市民運動家の一部が安倍晋三首相を退陣させれば2人の解放に繋がる、と主張
- twitter民が、公開された「引き据えられた日本人人質2人の後ろにISIS兵士」の写真を元にコラージュ写真を作り、「クソコラグランプリ( ISISクソコラグランプリ )」として遊び始める
- ISIS関係者と思しきアカウントがコラージュに対してブチギレ、後に佐藤正久議員も「ISISを下手に刺激してはいけない」という観点からtwitterにて苦言を呈した。
- この状況を見かねたバリバリのテロリストであるISIS構成員にまで『日本人には慈悲の心がない』と嘆かれる。
そしてさらに事態は斜め上の方向へ動く。
会見
「捕虜」の一人であったジャーナリストの実母であり、NPO代表の78歳女性が1月23日に記者会見を行った。
「息子を助けてほしい」との涙ながらの訴えまでは普通だったのだが、何故か唐突に彼女は原子力発電所への批判や環境運動の主張を始めたのだった。
一部抜粋すると、
「私は不思議でならないことがございます」
「自分たちの地球を、自分たちの手で壊すということです。原子力、原子爆弾、そういったものを研究して、私どもが感謝しなければいけない地球を壊していく」
「私が、今こみ上げてくる涙を隠しておりますがそれは先程申しました原子力の問題です。地球をダメにする、お水をダメにする、すべてをダメにする、それを一時の感情でドンパチやること、それをぜひ、阻止しなければならないと、その様に思います。もし私の命が、それで、原子力とかの良い方の活用じゃなく、不幸の為になるのであれば、私は私の命を失うという事も全く厭いません」
中継を見ていた視聴者は唖然、会見場に居合わせた外国人記者達も困惑、その後の質疑応答も噛み合わない流れのままに終わり、母親は「地球のために力をあわせて頑張ります!」 と言い残し、笑みを浮かべて会見場を去ったのだった……。
会見のフルバージョンでは母親の退場後に『Oh, My Gad.』『She is f××k'in crazy.』と小声で話し合う記者たちの声が確認でき、その困惑のほどが窺える。
状況の説明およびその後
しかし、これには、状況が状況もあって、実母が精神的に不安定な状態に陥っているという背景もある。そもそも、この実母は夫と離婚した後も、時折息子の健二氏とは面会するなど、ある程度の繋がりを保っていた。たとえ、親子の縁が切れても親子の絆が消えないとはこのことだとも考えられる。
なお、この会見の内容は同日夜以降のニュースでは放送時間上の都合もあり大幅に編集が施されており涙ながらに息子の助命を求めるシーンが流されており、物議を醸した後半部のシーンは軒並みカットされていた。一部海外メディアも同じような理由からこれらのシーンはカットされた。
この会見には家族は皆反対していたといい、彼女の現夫は自宅にやってきた報道陣に対し疲労困憊した様子で
「すみません、妻は非常に精神的に混乱していて、何を聞いても原子力の話になってしまって……。歳も歳ですし、ご理解ください」と語ったのだった。
ところが3日後の1月26日に再び彼女は自宅前で息子が小学5年生の時に描いたという絵を手に記者会見に応じたものの、その日もどんどん話は環境問題に脱線していき、
「そういった感じで地球が悲鳴をあげているという状況。あっちこっちで地球が悲鳴を上げている。地球が…話がめちゃくちゃですか? 私の気持ち、間違ってますか? やはり危機感はありますよね?」「ノーモアヒロシマという言葉もありますが、地球は今、広島が受けた何倍もの……」
ついに報道陣達も「もういいです」と記者会見を打ち切ったのだった。
なお、ネット上では彼女はマザーアースなどとも呼ばれている。
この件もありネット上ではクソコラグランプリがさらに過熱したといわれている……しかし人質にとられたジャーナリスト氏、不幸の追い打ちだよなぁ。