Lighter, Stronger, Better
(より軽く、より頑強で、より良い)
概要
2002年にマーティ・ダニエルによってジョージア州サバンナに立ち上げられた民間の銃器会社。
当初は中小の銃器アクセサリー企業に過ぎなかったが、その品質の良い頑丈なパーツが評判で徐々に業績を伸ばした末、USSOCOMの要請に応じてRISⅡを製造し、それがアメリカ特殊部隊に採用されて一気に業績が伸び、自社製ライフルの製造が可能になるほどの利益を上げた。
そのため、アメリカのInc Magazineというビジネス系雑誌で2012~2014年まで米国で最も急成長している企業トップ5000入りを果たしている。
ハンドガードやアクセサリー、アパレルの他、ライフルやARピストル、ハンティングライフルなどを製造している。
また、2009年にはイギリス軍のL85A2のレールハンドガードの製造も行った。
また、勘違いされがちだが「Daniel Defence」ではなく「Daniel Defense」である。(イギリス英語とアメリカ英語の違いである。)
銃器の特徴
基本的にすべてのDDの銃はレールの溝の左右に半月のカットがなされている。
Mk○○系の海軍の軍用銃を基にしたモデルの場合は差別化の為Mkが「MK」と大文字になる。
ちなみにアッパーレシーバーに5.56やM4のマーキングがないものがあったり、グリップやストックがマグプルやA2タイプのモデルがあるが、あれらは初期のリニューアル前の製品である。
また、2014年のリニューアル後のグリップ、ストック、フォアグリップ、バーティカルグリップは個別で販売されている。
アッパーレシーバー単体のものには通常の銃と異なり、MK18ならば「DDMK18」、M4V7ならば「DDM4V7」といったように、「DD」の刻印が付け足されている。
SLW、LWというモデルがあるがこれらは「Super Light Wight」の略であり要は軽量モデルの事。
MILSPECモデルは通常の製品よりも耐久度を更に上げたもので色合いが銅色。
M4V6は忌数であるため存在しない。(似たような例にHK416のA7がある。)
銃器
個別記事へ。→Mk18 M4SOPMODII Mk12SPR
M4V2
三角フロントサイトが付いた16インチバレル仕様のモデル。M203用のくびれがバレルにあるのが特徴。現在は廃盤となりカタログにはない。
M4V3
M4V2より若干ハンドガードが長く、M203用のくびれがないモデル。現在は廃盤となりカタログにはない。
M4V4
11.5インチのM933仕様の銃身の長さのモデル。
M4V5
16インチの仕様のモデル。見た目はDDM4A1に近いがハンドガードの固定の方式がM4V7と同じような後ろから6本ではなく、4本のネジで固定する方式になっている。現在は廃盤となりライフルの方は型落ちしているが、アッパーレシーバーのみは販売が継続されている。
M4V7
M-LOK仕様のDDM4モデル。9インチハンドガード、スタビライザーブレース付きのピストルモデル、11.5インチのショートモデル、13.5インチハンドガードのフルサイズモデルが存在する。
また、ピストルモデルには.300AACBlackout弾仕様のモデルが有るが後述のM4PDWとは銃身の長さから別物の扱いを受けている。
ピストルモデルはP、ショートモデルはSと刻印に入っている。
初期モデルのハンドガードはMFR RISであり、丸い筒状のハンドガードが付いているのが特徴であり、現在のM-LOKになったのは2016年からである。
また、初期モデルの写真の中にはボルトフォアードアシストがないレシーバーのモデルも存在する。
13.5インチハンドガード、14.5インチバレルのSLW、15インチのハンドガード、16インチバレルのLWも存在する。ちなみにV7LWはDDM4で初めてM-LOKを採用したモデルである。
このモデルはDD社の売れ筋なのか他のモデルよりバリエーションが多く、尚且つあまり廃盤になっていない。
カリフォルニア州の規制に対応したモデルも発売している。
NRAの2017年のガンオブザイヤーにはこの銃が選ばれた他、最近ではバトルフィールド2042に登場を果たした。
しかし、2022年5月25日に起きた12人の児童の命を奪ったテキサス州小学校銃乱射事件にて本銃が使用されるという最悪の事態が発生してしまった。
M4V9
V4のロングバージョンで16インチのモデル。
M4V11
KeyMod仕様のDDM4モデル。このモデルは16インチのフルサイズモデルしか存在しないが、ハンドガードのみは様々な長さの物が発売されている。ハンドガードは非常に軽量であり、フルサイズにも拘らず300g程度の重量である。
.300AACBlackout弾仕様モデルが2016年に発表されているが現在は廃盤になっている。
M4ISR
ISRはIntegrally Suppressed Rifle(一体型の消音ライフル)の略称。9インチの短い銃身だがそれを補う長さのサプレッサーが付いている.300AACブラックアウト弾仕様モデル。
サプレッサーが付いているため購入の登録が若干面倒。サプレッサーが長いが本来の銃身は長くないためSBR扱いである。
初期のモデルはM4V7と同様のMFR RISが装着されており、2016年からキーモッドタイプになった。
M4PDW
2019年末に発売された最新モデル。7インチで.300AACBlackout弾仕様。名称こそPDWだが、販売上はセミオートオンリーでスタビライザーブレースが付いてるためピストルとして扱われる。また、スライドストックに変更したSBRモデルも存在する。
DDM4300S
DDM4V4Sの.300AACBlackout弾仕様のSBR。
DDM4 HUNTER
16インチ以上の長さを持ち、スネークスキンの迷彩が施された長距離用のDDM4。レールタイプはM-LOK。5.56mm弾の他に、6.8mmSPC弾や.300AACBlackout弾仕様が出ている。
DELTA5
DD社が唯一製造している2019年に発売されたボルトアクションライフル。6.5 クリードモア弾仕様と.308仕様がある。高級なDD社のモデルであるため、非常に命中精度が高い。ちなみに、日本でも免許を取得して10年経てば猟銃として購入、所持が可能。
DD5シリーズ
M-LOKハンドガードの装着されたDDM4V7シリーズの口径拡大版とも言うべきAR-10クローン。.308弾やクリードモア弾、.260Rem弾などに対応している。V5まで製造されているが、V1とKeyModハンドガードのV2は現在カタログ落ちとなっている。
製造された銃の頑強さ
何と言ってもダニエルディフェンスのAR-15はAKに匹敵するかそれ以上の頑強さを誇り、泥や砂のテストはもちろんのこと、マイナス40度で凍結しても動作し、ジープに轢かれようがヘリで高所から落とそうがショットガンの散弾を撃ち込んでも動く。挙句の果てには車の中に放置してその車を爆破したとしてもストックがなくなる程度でそれ以外は問題なく動作するという耐久度がある。
※ただし、ロシアではM4V11は固いところに叩き付けるとハンドガードの接合部が歪んでズレる、というレビューもある。
エアソフトガン
現在DD自体はエアソフトブランドを持っていないものの、正式なライセンスを取った商品は数多く発売されているが、ほとんどはMk18かSOPMODⅡが多い。
ハンドガードやレシーバー、バレル等の単体の物はMADBULL社が正式ライセンスで販売している。
また、正式ライセンスではないが刻印や半月のカットなどを含めた再現度の高いV7レプリカハンドガードを6mmタクティカルが販売している。(なお、10インチのレプリカはない。)
グリップやストック等はレプリカモデルもそれなりに流通しているが、ダニエルディフェンスの刻印が無かったり、ゴムのパターンがオリジナルと全然違うモデルだったりする場合が多い。
民間刻印を再現したモデルはほとんどなく、刻印の文字が大きかったり、実在しないものだったりと再現度が低いものも多い。
まともなのはS&TのMk18やVFCのガスブローバックMk18程度である。
また、ある程度ライセンスが厳格なのか、東京マルイのMk18はハンドガードが取り外せない仕様になっている。(ただし、ネジロックなどで固められているだけであるため、無理矢理外そうとすれば外せるが傷が付く。)
外部リンク
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