概要
『チョコボのふしぎものがたり』とは、スクウェア(現スクウェア・エニックス)の「チョコボの不思議なダンジョン」シリーズを元にしたかとうひろしによる漫画作品。
小学館の人気児童漫画誌である月刊コロコロコミックにおいて、1998年8月号から2000年12月号まで連載された。単行本は全6巻。
登場キャラクター
主要キャラクター
本作オリジナルキャラクター
ファズ
行方不明になっているチョコボの父親。チョコボよりも二回りほど体が大きく、各地で人々を救い讃えられている。
チョコボが旅をしていたのも、かれを探すためである。
原作ゲームとの主な相違点やオリジナル要素
- チョコボとモーグリの出会い
チョコボが行き倒れた所に通りかかったモーグリが捨てた元気の実を捨てたのを助けてくれたと思い込み彼に懐く。モーグリも彼の身体能力に目をつけ『願いを叶えてくれる奇跡の実というアイテムがある』と騙し込み彼を仲間に引き込んだ。
なお後々本当に奇跡の実が登場する。宝として祀られていたのを知らずにチョコボが食べてしまうのだが奇跡の実が戻ってくるのを願ったため、事なきを得た。
- モーグリ
世界中のお宝を手に入れるために元々旅していおり、目的のためには詐欺師まがいの行動をとることも。とは言え、困っている弱者やピンチの仲間を見捨てられない悪人にはなり切れない部分も。
本作オリジナル設定でカナヅチで海に潜るために催眠術で一時的に治したが、効果が切れたら再発した。また高所恐怖症でもある。ただし背中の羽で飛ぶことはできる。
- シロマ
シロマに原作での出生の秘密やそれにまつわる設定は無い。不思議なダンジョン探索の際に出会った仲間であり、原作のように仲が進展しない。
その代わり、モンスター村(チョコボ2における村)の住人たちとは関係は良好。
- モンスター
単なるダンジョンのモンスターではなく、それぞれに独自の個性等々が設けられている。
ラムウとは、毒キノコで苦しんでいるところをチョコボに助けられ、ハネはその時のお礼となっている。しかも、ラムウ自身も他の召喚獣のハネをいくつか所持しており、自身だけの手負えない事態に彼らの手を借りている。
またバハムートも登場するが、チョコボを試すような立ち位置のキャラクターで本編ほどの登場はしない。
- ダンジョン
初代チョコダンのダンジョンは登場せず。
2の山岳ダンジョンに該当するダンジョンは登場するも行く経緯はファズがいるとの情報が手に入ったからである。
それ以降の展開はオリジナル。
- ラスボス
ラスボスの誕生経緯も大幅アレンジされている。
本作では、チョコボとモーグリは弱虫モンスターと揶揄されているグズグズの一体と出会うのだが、実はブラックグラスと言う特殊なサングラスをかけた相手を洗脳する能力を持った野心家。物語終盤にこれでモンスター村の住人を操りチョコボを殺害。どうにかチョコボの方はファズが蘇生用のアイテムを持っていたため息を吹き返すものの、彼の魂のクリスタルを奪ったグズグズが変貌した姿となっている。
余談
作者のこれ以前のコロコロ掲載作品には異能バトル系漫画『サイファー』や、登場人物らの背景がシリアスなスポーツ漫画『はるかなる甲子園 駆けろ!大空』らであったため、作風の変化に読者を驚かせた。